ヒメツルソバの育て方:小さな草もの盆栽で美しい花を楽しむ


 
ヒメツルソバ
ヒメツルソバは、日本で半野生化していますので、都市部の空き地や道路で見ることができます。

原産地はヒマラヤですが、耐寒性がやや弱く、暑さと乾燥に強いですので、夏のグランドカバーに最適です。

ソバによく似たが咲き、ツルを伸ばすことが名前の由来ですが、ポリゴナムと呼ばれることがあります。

ヒメツルソバの学名はPersicaria capitata、タデ科イヌタデ属の多年草です。関東地方より西の暖かい地域では、冬日常の葉は枯れますが、根が残ることで冬越しできます。

ホームセンターで、ヒメツルソバの苗を見つけましたので、小さな鉢に植え付け植え替えをして、草もの盆栽を作り、美しい花を楽しみます。



ヒメツルソバの苗

ヒメツルソバ 苗
ヒメツルソバの苗は、つぼみがたくさんあり、少しですが、が咲きています。

が咲いていない苗は、ラベルの写真で花の色や形を確認します。

ヒメツルソバは、直径1センチぐらいのピンク色のをたくさん咲かせます。

は、緑色に茶色のV字形の模様が入ることが特徴。秋になると紅葉します。


ラベル 裏
ラベルの裏に簡単に説明が記載されています。

ポリゴナム 姫ツルソバ
ダテ科/多年草

開花期 秋~春(10月~5月)
草丈 15cm~25cm(マット状に広がる)
用途 花壇、コンテナ、寄せ植え、グランドカバー etc

栽培管理
冬に霜にあたったり、凍ったりしなければ、ピンクのコンペイ糖のような可愛い花が、秋から初夏まで咲き続けます。
とても丈夫で生育旺盛なため、広がりすぎて困ったら、花のない夏に処理してください。


草丈
購入したヒメツルソバの苗の草丈は、10センチ以下です。

つぼみのある花柄が長く伸びていますが、一番高いつぼみでも12センチぐらいになります。


幅
ヒメツルソバは、茎が横方向に伸びる「ほふく茎」で、土に接した茎の節から発根して広がり、株を増やします。

苗の幅は20センチあり、グランドカバーとして庭植え(地植え)すると、簡単に増えます。


ビニールポット
直径9センチ、3号のビニールポットに植えられています。

ヒメツルソバの苗を選ぶときは、が元気よく、たくさんあり、節の間隔が小さい苗がよいです。

状態がよい苗は、が次々と咲きますので、つぼみの数が少ないでも大丈夫になります。



ヒメツルソバの鉢

ヒメツルソバ 鉢
ヒメツルソバの苗を小さな植え付け植え替えをして、草もの盆栽で、美しいを楽しみます。


直径5.5センチ
陶器のは、直径5.5センチ、2号より少し小さいになります。


高さ
高さは4センチぐらい。

小さなに、草ものを植え付けて、持ち込むと少しずつの大きさが小さくなります。

植物の環境に適応する能力を利用した草もの盆栽の作り方です。簡単ですので、チャレンジすることをおすすめします。


お猪口
100均の食器の陶器、お猪口に穴を開けて、高台をダイヤモンドヤスリで2ヵ所、削りました。

水が流れるようになり、お猪口がになります。

陶器に穴を開けてを作る方法を詳しく書いた記事がありますので、参考にして下さい。
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プレステラ
余ったヒメツルソバの株は、アップルウェアーのプレステラ105型で育てます。

ホームセンターや園芸店で10ヶ組で販売され、価格が安いですので、おすすめのです。


1辺
プレステラ105型は、1辺が9センチぐらいの正方形の鉢です。

普通の円形の鉢の3号(直径9センチ)より、少し大きなサイズになります。


鉢の高さ
鉢の高さは8センチぐらい。


スリット
プレステラの大きな特徴は、側面から底にスリットが多く設置されていることです。

スリットによりの先端が光を浴びて、伸びることができなくなります。

鉢の底でが巻くサークリング現象を防ぎ根詰りすることなく、用土を有効に利用でき、植物が元気に成長できる鉢です。


仕切り
1辺に2ヶ所、合計8ヵ所に仕切りがあり、が鉢の底に沿って伸びることを防ぎます。

段差
段差まで用土を入れると、ウォータースペースができ、水遣りが簡単になります

生産者向けの商品で、実績がありますので、ヒメツルソバを健康で丈夫に育てることができます。

デメリットは、デザイン性がよくないことです。プラスチック製の鉢ですが、日本製ですので耐久性が高く、よいです。



ヒメツルソバの苗を鉢に植え付け・植え替え

ヒメツルソバ 植え付け 植え替え
ヒメツルソバの苗をビニールポットから取り出し、植え付け植え替えをします。

必要な道具は、ハサミピンセット竹串です。

鉢受け皿の中で作業すると、周りを土で汚すことがなく、後片付けが簡単になります。

ヒメツルソバ植え付け植え替えに適した時期は春です。丈夫な植物ですので、暑い真夏や寒さの厳しい真冬でなければ、いつでも植え付け植え替えをすることができます。



ビニールポットから取り出す

底 確認
最初に、ビニールポットの底を確認します

がたくさん出ていますと、引っかかってビニールポットから取り出すことができません。

がビニールポットの底の穴から出ている場合は、ハサミで切ります。


横向き
ヒメツルソバの苗を鉢受け皿の中で横向きに置きます。

手で持った状態で、ビニールポットから取り出すと、根鉢が崩れて落としたり、土がこぼれたりしますので、置いて作業すると失敗なくできます

鉢受け皿は、100均でも販売されていますので、大きなサイズを植え付け植え替え用に購入するとよいです。


底の角
ビニールポットの底の角を指で押すようにつまむと、苗を簡単に取り出せます。


苗 取り出す
ヒメツルソバの苗をビニールポットから取り出すことができました。




根鉢を崩して株分けする

根鉢
ヒメツルソバの苗が根鉢の状態になりました。

根鉢は、苗を鉢やビニールポットから取り出して、根と土が固まって見えている状態のことです。


根 状態
ヒメツルソバは、とても細く、根鉢の底まで伸びています。

の状態は普通です。根詰りしてなく、植え付け植え替えにちょうどよいくらいの状態になります。


三分の一
根鉢の底から三分の一ぐらいを崩して、一回り大きな鉢に植え付け植え替えをすることが基本です。


根鉢 竹串
ヒメツルソバ株分けしますので、根鉢の土をできるだけ取り除きます。

がとても細いですので、土を崩すと一緒にが切れます。竹串で突き、注意しながら土を崩します。


根鉢 手
外側の土を取り除き、小さくなった根鉢を手で持ち、が少なくならないくらいまで、土を取り除きます。


根鉢 崩す
ヒメツルソバ根鉢の土を崩しました。が減ると枯れることがありますので、注意が必要です。


株分け
ヒメツルソバの苗を株分けします。が少なくならないように、手でゆっくり引きちぎります。


3つ 株分け
3つに株分けすることができました。

小さな株を陶器のに植え付けて、草もの盆栽を作ります。



ヒメツルソバの用土

ヒメツルソバ 用土
ヒメツルソバは、水はけ(排水性)、通気性がよく、適度な保水性がある用土が適しています。

ホームセンターや園芸店で販売されている普通の培養土で、育てることができます

用土を作る場合は、赤玉土の小粒と腐葉土6:4の割合で混ぜます。


草もの盆栽 用土
草もの盆栽用土は、赤玉土鹿沼土軽石(ボラ土)を1:1:1の等量の割合で混ぜます。

水はけ(排水性)がよいですので、乾きやすいですが、長期間、植え替えの必要がありません。


均一
均一になるように混ぜて、ヒメツルソバ草もの盆栽用土を準備しました。




ヒメツルソバの草もの盆栽

鉢底石
ヒメツルソバ草もの盆栽の底に、少し大きな軽石(ボラ土)を鉢底石として敷きます。


用土
赤玉土鹿沼土軽石(ボラ土)を等量で混ぜた用土を入れます。


鉢の高さ 3分目
の高さの底から3分目くらいまで用土を入れて準備します。


小さな株
株分けしたヒメツルソバの一番小さな株をにセットします。


花柄
花柄が長く伸びていますので、バランスが悪いです。花柄(かへい)は、をつける枝のことです。

が鉢に収まりますので、ちょうどよいサイズの株です。


用土 根
の上に用土を入れます。


竹串 隙間
の間に、隙間なく用土が入るように、竹串で突きます。


ヒメツルソバ 草もの盆栽
ヒメツルソバ草もの盆栽が完成しました。

葉が大きく、節の間隔が広いですので、盆栽と呼べる鉢ではありません。

数年間、育て、持ち込むと葉が小さくなり、節の間隔が小さくなることで、草もの盆栽になります。



ヒメツルソバの小さな鉢植え

鉢底石
ヒメツルソバの大きな株は、小さな鉢植えで育てます。

小さな草もの盆栽は、水切れで枯れることがありますので、予備の株として育てます。

プレステラは、スリットが多く設置され、水はけ(排水性)がよいですので、鉢底石の必要がありません。

スリットの幅が広く、用土が流れ出ますので、鉢底石として軽石の小粒を少し敷きました。


用土 再利用
用土に、再利用の用土を使いました。

植え付け植え替えの残土を完全に乾燥させて、フルイにかけて、粒を揃えます。細かい粒の微塵を取り除くことで、排水性(水はけ)がよい用土になります


用土 3分目
の高さの底から3分目くらいまで用土を入れて、鉢の準備ができました。


大きな株
ヒメツルソバの大きな株をにセットします。

ちょうどよいくらいのサイズです。


用土
根鉢の隙間に、用土を入れます。


竹串 隙間
用土が隙間なく入るように竹串で突きます。

隙間の空洞はの成長によくなく、水遣りすると用土が減ることがありますので、注意してください。


軽石
仕上げに、表面に軽石(ボラ土の小粒)を少し敷きます。

軽石を敷くことで見た目がよくなり、水遣りや雨で土が跳ねて、茎やの裏につくことを防ぎます

茎やに土が付着すると、病気や害虫の原因になりますので、注意が必要です。


小さな鉢植え
ヒメツルソバの小さな鉢植えが完成しました。

小さな鉢植えがありますので、何度でも、小さな草もの盆栽にチェレンジすることができます。




ヒメツルソバの管理

水遣り
ヒメツルソバの苗を鉢に植え付け植え替えした後は、すぐに水遣りをします。

鉢の底から透明な水が流れるまで、たっぷり水を与えます

ヒメツルソバ水遣りは、鉢の表面の土が乾いたら、たっぷり水を与えることが基本です。

春と秋は1日1回、暑い夏は朝と夕方の1日2回、寒い冬は土が完全に乾かないように3~4日に1回ぐらいが目安になります。

毎日、1日中、在宅していることはなく、水遣りの回数を増やすことは難しいです。

置く場所を変えたり、日よけを設置したりして日当たりを調節することで、水切れを防ぐことができます。

暑い夏は、午後になると気温が上昇して乾きますので、水を入れた鉢受け皿で腰水をすることで水切れを防ぎます。

腰水したまま状態が長く続きますと、根腐れの原因になりますので、夜間は、鉢受け皿から出すことが基本です。


明るい日陰
植え付け植え替えした後の1週間から10日間ぐらいは、直射日光が当たらない明るい日陰で管理します

が萎れるなどの異常がなければ、少しずつ日の当たる場所に移動させます。

ヒメツルソバは、日当たりのよい場所で管理しますが、水切れしないように、水遣りの時刻や回数によって、日当たりを調節します。

半日陰でも育てることができますので、土の乾きを確認して、置く場所を決めるとよいです。



ヒメツルソバの育て方のポイント

育て方 ポイント
ヒメツルソバの育て方のポイント
  • 日当たりのよい場所で育てる。
  • 用土は普通の培養土。
  • 水遣りは、表面の土が乾いたら、たっぷり水を与えます。
  • 肥料は緩効性化成肥料を少量、与えます。

ヒメツルソバ育て方は簡単ですので、初心者の方でも育てることができます。

が咲く時期が長く、耐暑性が強く、病気や害虫の被害が少ないですので、初心者の方にも、おススメできる樹です。

日陰でも育てることができますが、が咲かないことがあります。肥料が多いと花つきが悪くなりますので、注意が必要です。



ヒメツルソバの今後

ヒメツルソバ 今後
11月7日に、ヒメツルソバの苗を株分けして、小さな鉢に植え付け植え替えをしました。

九州地方の福岡県の平野部で育てていますので、温暖な気候です。つぼみがたくさんありますので、が咲くことが楽しみです。

ヒメツルソバ今後の様子は、この記事を更新します

小さな可愛いが咲く様子や、花が終わった後の管理など、ヒメツルソバを育てる様子を記録します。

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