ノコンギク(野紺菊)は、日本の草原などに自生している野菊です。
キク科シオン属(アスター属)の宿根草で、学名はAster microcephalus var. ovatusになります。
花が咲く時期は7~10月。花の色は薄紫色とピンク色、白色もあるようです。
葉は卵形や少し幅の狭い狭卵形で、基部はくさび形、短い葉柄が特徴です。
茎は少し斜めに伸び、土の中に細長い地下茎を伸ばすことで、株が増えます。
耐暑性と耐寒性が強く、初心者の方でも育てやすい山野草です。
ホームセンターで苗を見つけましたので、購入して育てます。
ノコンギクの苗
ノコンギクの
苗は、
花が咲いていませんので、ラベルの写真で確認します。
キク科
ノコンギク
用途…花壇、鉢植え
草丈…30cm~60cm
開花期…9月~11月
管理のポイント
日本の山野にみられるかわらしい菊です。日当たりは、良いところでも多少の日陰になる所でも大丈夫です。宿根草ですので毎年花を楽しむことができます。
直径10.5センチ、3.5号のビニールポットに植えられています。
つぼみがたくさんありますので、花が楽しみです。
ホームセンターで購入したノコンギクの苗ですが、ラベルの説明や苗の状態から、コンギクである可能性があります。
コンギク(紺菊)は、ノコンギクの選別品種で、花の紫色が濃いことが特徴です。選別品種ですので、大きな違いはありません。
ラベルの写真の花の紫色が濃く、説明でも草丈が30~60センチとノコンギクの30~100センチに比べるとコンパクトです。
草丈は15センチと小さく、つぼみがたくさんあり、花壇や寄せ植えに使いやすい苗です。
花が咲く時期が9~11月と短いことも、コンギクの特徴になります。
自生しているノコンギクの中から、花の色がよく、コンパクトなものが選ばれて、古くから観賞用に栽培された品種がコンギクです。
ノコンギクは野生で、コンギクは園芸用と考えれば、大きな問題ではありません。
ノコンギクの鉢
ノコンギクの苗はビニールポットで、育てる環境がよくないですので、鉢に
植え付け・
植え替えをします。
ノコンギクの鉢は、アップルウェアーのプレステラ105型にしました。
ホームセンターや園芸店で10ヶ組で販売され、価格が安いですので、おすすめの鉢です。
ノコンギクは、小さな鉢植えで育てます。花壇や寄せ植えによく利用されますが、単独で育てることで、育て方を確認します。
プレステラの大きな特徴は、側面から底にスリットが多く設置されていることです。
スリットにより根の先端が光を浴びて、伸びることができなくなります。
鉢の底で根が巻くサークリング現象を防ぎ、根詰りすることなく、用土を有効に利用でき、植物が元気に成長できる鉢です。
4つの角と正方形の1辺の真ん中に
スリットが設置されています。
1辺に2ヶ所、合計8ヵ所に
仕切りがあり、
根が鉢の底に沿って伸びることを防ぎます。
段差まで用土を入れると、ウォータースペースができ、水遣りが簡単になります。
生産者向けの商品で、実績がありますので、ノコンギクを健康で丈夫に育てることができます。
デメリットは、デザイン性がよくないことです。
プラスチック製の鉢ですが、日本製ですので耐久性が高く、よい鉢です。
ノコンギクの苗のビニールポットと同じくらいの大きさです。
ノコンギクの植え付け・植え替え
ノコンギクの苗は、ビニールポットですので、鉢に植え付け・植え替えをします。
必要な道具は、ハサミ、ピンセット、竹串です。
鉢受け皿の中で作業すると、周りを土で汚すことがなく、後片付けが簡単になります。
苗をビニールポットから取り出す
最初に、ビニールポットの底を確認します。
根がたくさん出ていますと、引っかかってビニールポットから取り出すことができません。
根がビニールポットの底の穴から出ている場合は、ハサミで切ります。
ノコンギクの苗を鉢受け皿の中で横向きに置きます。
手で持った状態で、ビニールポットから取り出すと、根鉢が崩れて落としたり、土がこぼれたりしますので、置いて作業すると失敗なくできます。
鉢受け皿は、100均でも販売されていますので、大きなサイズを植え付け・植え替え用に購入するとよいです。
ビニールポットの底の角を指で押すようにつまむと、苗を簡単に取り出せます。
ノコンギクの苗をビニールポットから取り出すことができました。
ノコンギクの根鉢を崩す
ノコンギクの苗が根鉢の状態になりました。
根鉢は、苗を鉢やビニールポットから取り出して、根と土が固まって見えている状態のことです。
根鉢の底に
根が、ほとんどありません。
根鉢の底から三分の一ぐらいを崩して、一回り大きな鉢に植え付け・植え替えをすることが基本です。
ピンセットより下の部分の土を崩します。
ノコンギクの苗は、ホームセンターで在庫処分で値引き販売されていました。
11月3日に苗を購入しましたが、花が咲く時期の9月ぐらいから店頭に並んでいた可能性があります。
普通は、根鉢の底を崩しますが、表面の土が固まっていますので、表面の土を崩します。
ピンセットでゴミや土に含まれる大きな木くずなどを取り除きます。
表面の土は、水遣りによって土の粒が崩れ、固まり、水通りと通気性が悪くなります。
植え付け・植え替えのときに崩し、水通りと通気性をよくすることが大切です。
竹串を使って、表面の土を崩しました。
竹串は、素材が竹で、適度な硬さですので、根を傷つけにくい特徴があります。
園芸用品で、専用の道具である「根さばき」や「根かき」がありますが、竹串が使いやすいです。
ノコンギクの
根鉢を崩して、
植え付け・
植え替えの準備ができました。
表面の土を崩して、根鉢が小さくなりましたので、底を崩す必要がなくなりました。
ノコンギクの用土
プレステラは、スリットが多く設置され、水はけ(排水性)がよいですので、鉢底石の必要がありません。
スリットの幅が広く、用土が流れ出ますので、鉢底石として軽石の小粒を少し敷きました。
ノコンギクの
用土は、ホームセンターや園芸店で販売されている
普通の培養土で大丈夫です。
用土を作る場合は、赤玉土の小粒と腐葉土を7:3の割合で混ぜます。
ノコンギクの用土に、再利用の用土を使いました。
植え付け・植え替えの残土を完全に乾燥させて、フルイにかけて、粒を揃えます。細かい粒の微塵を取り除くことで、排水性(水はけ)がよい用土になります。
鉢の高さの底から3分目くらいまで用土を入れて、鉢の準備ができました。
ノコンギクを鉢に植え付け・植え替えする
根鉢を崩した
ノコンギクを準備した鉢にセットします。
根元の高さがプレステラの段差の位置にあるか?確認します。
高い場合は用土を減らし、低い場合は用土を足します。
プレステラは、基準になる段差がありますので、根元の高さの確認が簡単です。
根鉢と鉢の間の隙間に
用土を入れます。
隙間の空洞は根の成長によくなく、水遣りすると用土が減ることがありますので、注意してください。
ノコンギクの根鉢の部分を竹串で突きます。
固まっている土に穴を開けて、水通りと通気性をよくします。
根鉢の状態で突くと、根鉢が崩れますので、鉢に植え付け・植え替えした後がよいです。
仕上げに、表面に軽石(ボラ土の小粒)を少し敷きます。
軽石を敷くことで見た目がよくなり、水遣りや雨で土が跳ねて、茎や葉の裏につくことを防ぎます。
茎や葉に土が付着すると、病気や害虫の原因になりますので、注意が必要です。
ノコンギクの
小さな鉢植えが完成しました。
ノコンギクの管理
ノコンギクの苗を鉢に植え付け・植え替えした後は、すぐに水遣りをします。
鉢の底から透明な水が流れるまで、たっぷり水を与えます。
ノコンギクの水遣りは、鉢の表面の土が乾いたら、たっぷり水を与えることが基本です。
春と秋は1日1回、暑い夏は朝と夕方の1日2回、寒い冬は土が完全に乾かないように3~4日に1回ぐらいが目安になります。
毎日、1日中、在宅していることはなく、水遣りの回数を増やすことは難しいです。
置く場所を変えたり、日よけを設置したりして日当たりを調節することで、水切れを防ぐことができます。
暑い夏は、午後になると気温が上昇して乾きますので、水を入れた鉢受け皿で腰水をすることで水切れを防ぎます。
腰水したまま状態が長く続きますと、根腐れの原因になりますので、夜間は、鉢受け皿から出すことが基本です。
植え付け・植え替えした後の1週間から10日間ぐらいは、直射日光が当たらない明るい日陰で管理します。
葉が萎れるなどの異常がなければ、少しずつ日の当たる場所に移動させます。
ノコンギクは、日当たりのよい場所で管理しますが、水切れしないように、水遣りの時刻や回数によって、日当たりを調節します。
半日陰でも育てることができますので、土の乾きを確認して、置く場所を決めるとよいです。
ノコンギクの育て方のポイント
- 日当たりのよい場所、または、半日陰で育てる。
- 用土は普通の培養土。
- 水遣りは、表面の土が乾いたら、たっぷり水を与えます。
- 春の芽出し前に毎年、植え替えをする。
- 肥料は春から秋に緩効性化成肥料を与えます。
ノコンギクの育て方は簡単ですので、初心者の方でも育てることができます。
耐暑性・耐寒性が強く、病気や害虫の被害が少ないですので、初心者の方にも、おススメできる樹です。
鉢植えは根詰りしやすいですので、毎年、植え替えをしましょう。
ノコンギクの今後
11月6日に、ノコンギクの苗を鉢に植え付け・植え替えをしました。
九州地方の福岡県の平野部で育てていますので、温暖な気候です。つぼみがたくさんありますので、花が咲くことが楽しみです。
ノコンギクの今後の様子は、この記事を更新します。
小さな可愛い花が咲く様子や、花が終わった後の管理、暖かくなった春の芽吹き、ノコンギクの育てる様子を記録します。
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