西洋イワナンテンは、ツツジ科イワナンテン属の常緑低木で、学名はLeucothoe fontanesianaです。
原産地が北アメリカですので、アメリカイワナンテンと呼ばれることがあります。
小さいですが、花が4月中旬から5月くらいに咲きます。
美しい葉を観賞する樹で、丈夫で育てやすく、日陰でも大丈夫ですので、グランドカバーとして利用されることが多いです。
西洋イワナンテンの苗
西洋イワナンテンの苗をホームセンターで購入しました。
ラベルには、西洋イワナンテンレインボーと記載されています。レインボーは、品種名になります。
続けて書いてありますので、少しわかりにくいです。
レインボー(Leucothoe fontanesiana ‘Rainbow’)は、西洋イワナンテンの斑入りの品種で、
芽出しは濃紅色、葉にピンクとクリーム色の斑が入ることが特徴です。
現物の苗は、薄い緑の葉にクリーム色の斑が入り、ラベルの写真と少し雰囲気が異なります。
春に芽吹くと、ラベルの写真ようになるのだろうか?
ラベルの裏には、簡単に説明が記載されています。
西洋イワナンテン
ツツジ科
用途:庭植え、鉢植え、寄せ植え
鑑賞期:周年
栽培のポイント
日当たりと排水の良い所を好みます。市販の培養土を使用するとよいでしょう。定植する場合は、土をくずさない様にします。水やりは表土が乾いたらタップリと与えます。
肥料:市販の肥料を適宜与えて下さい。
ポイント
古くなった枝葉は切り戻しをして下さい。
西洋イワナンテンの苗は、樹高15センチないくらいの小さな苗です。
直径7.5センチ、2.5号のビニールポットに植えられています。
ホームセンターで在庫処分で値引き販売されていた苗ですので、状態がよくありません。
11月3日に購入しました。芽吹いた春ごろが美しいですので、春ぐらいから店頭に並んでいた可能性があります。
小さな鉢植えで育てる予定ですので、切り戻しをすれば、枯れた葉がなくなります。
枝の先端が枯れていますので、ハサミで切り、剪定しました。
葉は、一部だけしか枯れていませんので、残すことにしました。
西洋イワナンテンの苗は、状態がよくありませんが、
常緑で寒い冬でも、葉が美しいので、
小さな鉢植えにして育てます。
西洋イワナンテンの植え付け・植え替え
西洋イワナンテンの苗は、ビニールポットですので、鉢に植え付け・植え替えをします。
必要な道具は、ハサミ、ピンセット、竹串です。
鉢受け皿の中で作業すると、周りを土で汚すことがなく、後片付けが簡単になります。
苗をビニールポットから取り出す
最初に、ビニールポットの底を確認します。
根がたくさん出ていますと、引っかかってビニールポットから取り出すことができません。
根がビニールポットの底の穴から出ている場合は、ハサミで切ります。
西洋イワナンテンの苗を鉢受け皿の中で横向きに置きます。
手で持った状態で、ビニールポットから取り出すと、根鉢が崩れて落としたり、土がこぼれたりしますので、置いて作業すると失敗なくできます。
鉢受け皿は、100均でも販売されていますので、大きなサイズを植え付け・植え替え用に購入するとよいです。
ビニールポットの
底の角を指で押すようにつまむと、苗を簡単に取り出せます。
西洋イワナンテンの苗をビニールポットから取り出すことができました。
根鉢を崩す
西洋イワナンテンの苗が根鉢の状態になりました。
根鉢は、苗を鉢やビニールポットから取り出して、根と土が固まって見えている状態のことです。
根鉢の底から三分の一ぐらいを崩して、一回り大きな鉢に
植え付け・
植え替えをすることが基本です。
ピンセットより下の部分の土を崩します。
表面の土は、水遣りで固まると水通りと通気性が悪くなります。
植え付け・植え替えのときに崩し、水通りと通気性をよくすることが大切です。
表面の土を崩して、
西洋イワナンテンの根元が確認できました。
幹が2本ありますが、土の中でつながっているようです。
株分けするときは、すべての土を崩して、つながっている部分を確認して、影響がないようでしたら、ハサミで切り、株分けします。
寒くなり始めた
11月5日に、
西洋イワナンテンの
植え付け・
植え替えをしていますので、
根鉢を軽く崩すだけにします。
西洋イワナンテンの植え付け・植え替えに適した時期は、春の3~4月と秋の9月下旬~11月になります。
西洋イワナンテンの鉢
西洋イワナンテンの鉢は、アップルウェアーのプレステラ105型にしました。
ホームセンターや園芸店で10ヶ組で販売され、価格が安いですので、おすすめの鉢です。
西洋イワナンテンは、小さな鉢植えで育てます。寄せ植えやグランドカバーによく利用されますが、単独で育てることで、育て方を確認します。
プレステラ105型は、1辺が9センチぐらいの正方形の鉢です。
普通の円形の3号(直径9センチ)より、少し大きな鉢になります。
鉢の高さは8センチ。
プレステラの大きな特徴は、側面から底にスリットが多く設置されていることです。
スリットにより根の先端が光を浴びて、伸びることができなくなります。
鉢の底で根が巻くサークリング現象を防ぎ、根詰りすることなく、用土を有効に利用でき、植物が元気に成長できる鉢です。
1辺に2ヶ所、合計8ヵ所に
仕切りがあり、
根が鉢の底に沿って伸びることを防ぎます。
段差まで用土を入れると、ウォータースペースができ、水遣りが簡単になります。
生産者向けの商品で、実績がありますので、西洋イワナンテンを健康で丈夫に育てることができます。
デメリットは、デザイン性がよくないことです。
プラスチック製の鉢ですが、日本製ですので耐久性が高く、よい鉢です。
西洋イワナンテンの用土
プレステラは、スリットが多く設置され、水はけ(排水性)がよいですので、鉢底石の必要がありません。
スリットの幅が広く、用土が流れ出ますので、鉢底石として軽石を少し敷きました。
西洋イワナンテンの用土は、ホームセンターや園芸店で販売されている普通の培養土でよいです。
用土を作る場合は、赤玉土の小粒と腐葉土を7:3の割合で混ぜます。
鉢の高さの底から3分目くらいまで
用土を入れて、鉢の準備ができました。
苗を鉢に植え付け・植え替えをする
根鉢を崩した
西洋イワナンテンの苗を、
用土を入れて準備した鉢にセットします。
根元の高さが、プレステラの段差に位置にあることを確認します。高い場合は用土を減らし、低い場合は用土を足します。
プレステラは、基準になる段差がありますので、根元の高さの確認が簡単です。
根鉢と鉢の間の隙間に用土を入れます。
使用している用土は、再利用している用土になります。植え替えなどをすると残土がでます。
残土を完全に乾燥させて、フルイにかけて粒を揃えて再利用します。
土を捨てることが難しいですので、できるだけ再利用するようにしています。
用土は、
段差より少し下の位置まで入れました。
固まっている土に穴を開けて、水通りと通気性をよくします。
根鉢の状態で突くと、根鉢が崩れますので、鉢に植え付け・植え替えした後がよいです。
仕上げに、表面に軽石(ボラ土の小粒)を少し敷きます。
軽石を敷くことで見た目がよくなり、水遣りや雨で土が跳ねて、茎や葉の裏につくことを防ぎます。
茎や葉に土が付着すると、病気や害虫の原因になりますので、注意が必要です。
西洋イワナンテンの
小さな鉢植えが完成しました。
斑入りの葉が美しく、寒くなると緑が少なくなり、寂しくなりますので、よい雰囲気の鉢ができ、よかったです。
西洋イワナンテンの管理
西洋イワナンテンの苗を鉢に植え付け・植え替えした後は、すぐに水遣りをします。
鉢の底から透明な水が流れるまで、たっぷり水を与えます。
西洋イワナンテンの水遣りは、鉢の表面の土が乾いたら、たっぷり水を与えることが基本です。
春と秋は1日1回、暑い夏は朝と夕方の1日2回、寒い冬は土が完全に乾かないように3~4日に1回ぐらいが目安になります。
毎日、1日中、在宅していることはなく、水遣りの回数を増やすことは難しいです。
置く場所を変えたり、日よけを設置したりして日当たりを調節することで、水切れを防ぐことができます。
暑い夏は、水を入れた鉢受け皿で腰水をすることで水切れを防ぎます。
腰水したまま状態が長く続きますと、根腐れの原因になりますので、夜間は、鉢受け皿から出すことが基本です。
植え付け・植え替えした後の1週間から10日間ぐらいは、直射日光が当たらない明るい日陰で管理します。
葉が萎れるなどの異常がなければ、少しずつ日の当たる場所に移動させます。
西洋イワナンテンは、日当たりのよい場所で管理しますが、水切れしないように、水遣りの時刻や回数によって、日当たりを調節します。
半日陰でも育てることができますので、土の乾きを確認して、置く場所を決めるとよいです。
西洋イワナンテンの育て方のポイント
- 日当たりのよい場所、または、半日陰で育てる。
- 用土は普通の培養土。
- 水遣りは、表面の土が乾いたら、たっぷり水を与えます。
- 植え付け・植え替えは春と秋。
- 肥料は5月から6月に、油かすや緩効性の化成肥料を与えます。
西洋イワナンテンの育て方は簡単ですので、初心者の方でも育てることができます。
耐暑性・耐寒性が強く、病気や害虫の被害が少ないですので、初心者の方にも、おススメできる樹です。
西洋イワナンテンの今後
11月5日に、西洋イワナンテンの苗を鉢に植え付け・植え替えをしました。
九州地方の福岡県の平野部で育てていますので、温暖な気候です。
西洋イワナンテンの今後の様子は、この記事を更新します。
冬越しできて、暖かくなった春の芽吹き、4月中旬から5月に白い花は咲くのだろうか?西洋イワナンテンの育てる様子を記録します。
更新しました。
西洋イワナンテンの紅葉
11月17日、撮影。
西洋イワナンテンの苗木を鉢に植え付け・植え替えをしてから、約10日が経過しました。
葉が萎れるなどの異常はなく、植え付け・植え替えは成功です。
九州地方の福岡県も、11月中旬ですので、朝晩は冷え込むようになり、西洋イワナンテンの葉が色づき始めました。
12月1日、撮影。
西洋イワナンテンの
葉が、濃い赤色に美しく
紅葉しました。
常緑樹ですので、葉が枯れることなく、よい状態で色づき、冬の寒い時期に、長期間、紅葉を楽しめます。
レインボーは斑入りの品種ですので、緑色の部分は濃く、斑の部分は薄く、赤色になり、模様のように見えます。
次の更新は、春の芽吹き、花が咲く様子を予定しています。
西洋イワナンテンのいろいろな品種を育てています。
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