スミレ科
パンダスミレ
多年草
開花期:春、秋
草丈:10cm~20cm
お手入れ方法
とても丈夫で、日当たりでも半日陰でも良く育ちます。冬の間は生長を止めますが、春になると青々と葉を茂らせます。グランドカバーとして広がりますが、刈りこんだりしてお好みの形にすることが可能です。
直径9センチ、3号のビニールポットに植えられています。
萎れている
葉や
花が咲き終わった花茎(かけい)をハサミで切り、取り除きました。
パンダスミレは、「ランナー」と呼ばれる茎をのばし、新芽を根付かせて、株を増やします。
葉が出ている根元に土があれば、根が伸びます。鉢植えでは株が増えることがないですが、庭植え(地植え)にすると、たくさん増えます。
左の鉢は一般的な日本のスミレの1種であるコスミレ(小菫)です。葉の形状が異なり、
パンダスミレの
葉が丸いことが分かります。
コスミレの育て方を詳しく書いた記事があります。参考にして下さい。
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ニオイスミレと比べると、
葉の形は似ていますが、大きさが小さいです。
ニオイスミレは、寒い冬に花が咲きますので、おすすめのスミレになります。
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宿根スミレは、
葉の色が濃くなります。
パンダスミレとは、あまり似ていません。
宿根スミレは、寒さに強く、濃い緑色の葉に美しい紫色の花が咲きます。
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パンダスミレは、他のスミレと比べると、葉が小さく、茎が細いですので、雰囲気が少し異なります。花の形状はスミレです。
パンダスミレの植え付け・植え替え
パンダスミレの苗は、ビニールポットですので、鉢に
植え付け・
植え替えをします。
必要な道具は、ハサミ、ピンセット、竹串です。
鉢受け皿の中で作業すると、周りを土で汚すことがなく、後片付けが簡単になります。
苗をビニールポットから取り出す
最初に、ビニールポットの底を確認します。
根がたくさん出ていますと、引っかかってビニールポットから取り出すことができません。
根がビニールポットの底の穴から出ている場合は、ハサミで切ります。
パンダスミレの苗を鉢受け皿の中で横向きに置きます。
手で持った状態で、ビニールポットから取り出すと、根鉢が崩れて落としたり、土がこぼれたりしますので、置いて作業すると失敗なくできます。
鉢受け皿は、100均でも販売されていますので、大きなサイズを植え付け・植え替え用に購入するとよいです。
ビニールポットの底の角を指で押すようにつまむと、苗が簡単に取り出せます。
パンダスミレの苗をビニールポットから取り出すことができました。
根鉢を崩す
パンダスミレの苗が
根鉢の状態になりました。
根鉢は、苗を鉢やビニールポットから取り出して、根と土が固まって見えている状態のことです。
底まで伸びている根が少なく、土も固まっていません。
ランナーから
根が伸びて、株を増やそうとしています。
ランナーを伸ばして作った新しい株を取り除きました。
一緒に植え付け・植え替えをしても、根を伸ばすスペースがありません。
よく観察すると、新しい株はたくさんありました。すべてを取り除くと、
パンダスミレの苗がスッキリしました。
根鉢の底から三分の一ぐらいを崩して、一回り大きな鉢に植え付け・植え替えをすることが基本です。
根鉢の底を崩して、鉢に植え付け・植え替えをする準備ができました。
パンダスミレの鉢
パンダスミレの鉢は、アップルウェアーのプレステラ105型にしました。
ホームセンターや園芸店で10ヶ組で販売され、価格が安いですので、おすすめの鉢です。
パンダスミレは、小さな鉢植えで育てます。寄せ植えやグランドカバーによく利用されますが、単独で育てることで、育て方を確認します。
プレステラの大きな特徴は、側面から底にスリットが多く設置されていることです。
スリットにより根の先端が光を浴びて、伸びることができなくなります。
鉢の底で根が巻くサークリング現象を防ぎ、根詰りすることなく、用土を有効に利用でき、植物が元気に成長できる鉢です。
プレステラ105型は、1辺が9センチぐらいの正方形の鉢です。
普通の円形の3号(直径9センチ)より、少し大きな鉢になります。
鉢の高さは8センチ。
1辺に2ヶ所、合計8ヵ所に
仕切りがあり、
根が鉢の底に沿って伸びることを防ぎます。
段差まで用土を入れると、ウォータースペースができ、水遣りが簡単になります。
生産者向けの商品で、実績がありますので、パンダスミレを健康で丈夫に育てることができます。
デメリットは、デザイン性がよくないことです。
プラスチック製の鉢ですが、日本製ですので耐久性が高く、よい鉢です。
パンダスミレの用土
プレステラは、スリットが多く設置され、水はけ(排水性)がよいですので、鉢底石の必要がありません。
スリットの幅が広く、用土が流れ出ないように、鉢底石として軽石を敷きました。
パンダスミレの
用土は、ホームセンターや園芸店で販売されている
普通の培養土でよいです。
用土を作る場合は、赤玉土の小粒と腐葉土を7:3の割合で混ぜます。
鉢の高さの底から3分目くらいまで用土を入れて、鉢の準備ができました。
苗を鉢に植え付け・植え替え
根鉢を崩した
パンダスミレの苗を、
用土を入れて準備した鉢にセットします。
軽石を敷くことで見た目がよくなり、
水遣りや雨で
土が跳ねて、茎や葉の裏につくことを防ぎます。
パンダスミレの鉢植えが完成しました。
新しい株を植え付ける
取り除いたランナーが伸びてできた新しい株。
根が伸びている株もありますので、鉢に植え付けます。
用土は、
パンダスミレの
根鉢を崩したときの土を使います。
保水性があり、根がない新しい株には適しています。
根が少なかったり、なかったりする新しい株は、根元を固定できませんので、用土を少なくして、鉢からあまり出ないように植え付けます。
ピンセットで新しい株を植え付けます。田植えのような感じで、土に埋めて固定します。
新しい株は、たくさんありますので、鉢が一杯になるまで植え付けました。
土に埋めましたが、安定していませんので、用土を使いして、根元を少し埋めます。
用土を少なくすることで。葉が鉢からあまり出ることがなく、風などで動く心配がありません。
根が伸びる株は、少ないかもしれませんが、捨てることはできないので、植え付けました。
パンダスミレの管理
パンダスミレの苗を鉢に植え付け・植え替えした後は、すぐに水遣りをします。
鉢の底から透明な水が流れるまで、たっぷり水を与えます。
パンダスミレの水遣りは、鉢の表面の土が乾いたら、たっぷり水を与えることが基本です。
春と秋は1日1回、暑い夏は朝と夕方の1日2回、寒い冬は土が完全に乾かないように3~4日に1回ぐらいが目安になります。
毎日、1日中、在宅していることはなく、水遣りの回数を増やすことは難しいです。
置く場所を変えたり、日よけを設置したりして日当たりを調節することで、水切れを防ぐことができます。
暑い夏は、水を入れた鉢受け皿で腰水をすることで水切れを防ぎます。
腰水したまま状態が長く続きますと、根腐れの原因になりますので、夜間は、鉢受け皿から出すことが基本です。
植え付け・植え替えした後の1週間から10日間ぐらいは、直射日光が当たらない明るい日陰で管理します。
葉が萎れるなどの異常がなければ、少しずつ日の当たる場所に移動させます。
パンダスミレは、日当たりのよい場所で管理しますが、水切れしないように、水遣りの時刻や回数によって、日当たりを調節します。
半日陰でも育てることができますので、土の乾きを確認して、置く場所を決めるとよいです。
新しい株を植え付けた鉢は、
根が少なかったり、なかったりしますので、日陰で管理します。
パンダスミレの育て方のポイント
- 日当たりのよい場所、または、半日陰で育てる。
- 日差しが強い夏は半日陰、寒い冬は霜や積雪から保護します。
- 用土は普通の培養土。
- 水遣りは、表面の土が乾いたら、たっぷり水を与えます。
- 植え付け・植え替えは春と秋。
- 肥料は液体肥料を春と秋に2週間に1度ぐらい与えます。
パンダスミレの育て方は簡単ですので、初心者の方でも育てることができます。
寒さに弱い性質がありますので、冬の保護に注意してください。
パンダスミレの今後
11月5日に、
パンダスミレの苗を鉢に
植え付け・
植え替えをしました。
九州地方の福岡県の平野部で育てていますので、温暖な気候です。
パンダスミレの今後の様子は、この記事を更新します。
秋の花はいつぐらいまで咲くのか?寒い冬の保護などを記録します。
パンダスミレは多年草で、ランナーで新しい株を増やしますので、大切に管理すれば、毎年美しい花を楽しめます。
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