アベリアの育て方:小さな鉢植えで、白や淡いピンク色の釣鐘状の花を楽しむ


 
アベリア 育て方
街路樹や公園に植えられている樹で、5月から11月ぐらいまでが咲いている樹があり、名前を調べると、アベリアでした。

小さな白いが美しく、も小さいですので、小さな鉢植えミニ盆栽の素材になりそうです。

アベリアの学名は、Abelia × grandifloraです。スイカズラ科ツクバネウツギ属の半常緑低木になります

和名はハナツクバネウツギ(花衝羽根空木)、別名があり、ツクバネウツギ(衝羽根空木)やハナゾノツクバネウツギ(花園衝羽根空木)と呼ばれることがあります。

が咲く時期は、5月中旬〜10月と長く、新しく伸びた枝先に、白や淡いピンク色で釣鐘状の小さなをたくさん咲かせます。


アベリアの苗

アベリア 苗
アベリアの苗をインターネット通販で購入しました。

購入したい樹がありましたので、一緒に注文することで、送料の負担がなく、苗の価格だけで購入することができました。

「0.2m 10.5cmP」と記載された樹高が0.2メートル(20センチ)、直径10.5センチポットのアベリアの苗を注文しました。

樹の苗は、小さい苗は価格が安く、大きくなるほど価格が高くなります

アベリア小さな鉢植えにしますので、一番小さい苗を注文しました。


樹高
届いたアベリアの苗の樹高は、25センチぐらいです。枝が長く伸びて、徒長しています

先端付近だけに、や新しい枝がありますので、剪定して樹高を小さくすることは難しいです。

しばらく栽培して、枝元に葉が芽吹くと、芽吹いたより上を剪定しても枝が枯れることはありません。

小さな樹高でコンパクトな小さな鉢植えができるまで時間が掛かりそうです


ビニールポット
アベリアの苗は、直径9センチぐらいのビニールポットに植えられています。

10.5センチポットと記載されていましたので、ビニールポットを確認すると、「10.5」とありました。

間違ってないようです。





幹
アベリアの苗は、幹が3本あります。手前の1本と奥の2本は、幹の樹皮の様子に違いがありますので、別々の株である可能性が高いです

株分けすることができれば、2つの鉢に植え付け植え替えができます。

アベリアが2鉢あれば、1つの鉢は、樹高を小さく、強剪定して、ミニ盆栽にチャレンジします。

株分けできる苗は、2つの鉢を作ることができますので、お得な苗です。


アベリアの小さな鉢植え

小さな鉢植え
アベリア小さな鉢植えで育てます。

樹木は、庭植え・地植えが一般的で、鉢植えは大きな鉢に植えることが多いです。

大きく育てることが、よいと考える人が多いようですが、大きな樹は手入れや管理が大変になります

小さな鉢植えは、移動が簡単ですので、いろいろな場所に飾ることができるメリットがあります。

落ち葉が少なく、掃除が簡単になり、美しいを楽しめますので、おすすめです。

株分けできる可能性がありますので、2つの鉢を用意しました。


直径12センチ
1つ目の鉢は、2本の幹がある株を植え付けるために、直径12センチ(4号)のプラスチック製の鉢にしました。


鉢の高さ
鉢の高さは10センチぐらい。

プラスチック製の鉢は、価格が安く、軽いことがメリットです

陶器の鉢のように割れる心配がありませんので、取り扱いが簡単です。


スリット鉢
八角形の形状が特徴のスリット鉢です。

KANEYA(兼弥産業)の商品であるスリット鉢は、大地での根張りを鉢の中でも実現するために設計デザインされた理想的な植木鉢です。根のサークリング現象を防止するので、用土の90%以上が有効利用することができ、植物の生育に大きな効果があります。果樹・野菜・鑑賞用などあらゆる園芸に最適です。

KANEYA(兼弥産業)のホームページで紹介されています。

生産者向けの商品ですので、実績があり、小さな鉢植えで樹木を育てることに適しています。


スリット
八角形の角に、側面から底にスリットが多く設置され、が光を浴びますので、伸びることを防ぎます。


仕切り
4か所に仕切りがあり、が鉢の底で巻くサークリング現象を防ぎます。

が伸びることができなくなると、株元から新しいが伸びます。

長く伸びたより、株元から四方八方にが多く伸びるほうが、植物の成長によいです。


ウォータースペース
スリット鉢は、上部は普通の鉢のように円形です。八角形との段差まで用土を入れると、簡単にウォータースペースができます。


プレステラ
もう1つの鉢は、手前の小さな株を植え付け植え替えするための小さな鉢です。

アップルウェアーのプレステラ105型になります。

ホームセンターや園芸店で10ヶ組で販売され、価格がとても安いです。


9センチ
1辺が9センチの正方形の鉢です。


鉢の高さ
鉢の高さは8センチぐらい。


スリット
プレステラも、スリットが多く設置されています。


仕切り 8ヵ所
1辺に2ヶ所、合計8ヵ所に仕切りがあり、根が鉢の底で巻くサークリング現象を防ぎます。


段差
段差まで用土を入れると、ウォータースペースができます。

スリット鉢プレステラは、樹木の小さな鉢植えに適した鉢になります。

価格が安く、おすすめの鉢ですが、生産者向けの商品ですので、デザイン性がよくありません

鉢カバーを利用することで、デザイン性を改善することができます。

アベリアの美しいが咲くまでに、適したサイズの鉢カバーを見つけます。


アベリアの植え付け・植え替え

道具
アベリアの苗をビニールポットから取り出して、鉢に植え付け植え替えをします。

必要な道具は、ハサミピンセット竹串・食器のフォークです。

大きな鉢受け皿の中で作業すると、周りを土で汚すことがなく、後片付けが簡単になります。

アベリア植え付け植え替えに適した時期は、春と秋になります

常緑の丈夫な樹ですので、真夏と真冬以外なら、大丈夫です。


ビニールポットから取り出す

鉢の底
アベリアの苗の鉢の底を確認します。

がたくさん出ていますと、引っかかってビニールポットから取り出すことができません。

底の穴から出ているは、ハサミで切ります。


横向き
アベリアの苗を大きな鉢受け皿の中で、横向きに置きます。


ビニールポット
ビニールポットを取り外します。


根の状態
アベリアの苗のの状態は、根詰りしています。

白いは新しいですので大丈夫です。が腐敗すると黒色になり、根腐れします。

アベリアの成長が活発ですので、ビニールポットで育てると、すぐに根詰りします。


アベリアの根鉢を崩す

根鉢
アベリア根鉢

このままの状態で、植え付け植え替えをすると、健康で元気よく育つことは無理です。

根鉢を崩す必要があります。


三分の一
根鉢の底から三分の一ぐらいを崩して、一回り大きな鉢に植え替え植え付けすることが基本です。

大きな鉢の場合は、三分の一ぐらいで問題ないですが、小さな鉢に植え付け植え替えをする場合は、すべての土を落とすことをおすすめします。


表面の土
アベリア根鉢の表面の土を崩します。

竹串は、素材が竹で適度な硬さですので、を傷つけにくい特徴があります


ピンセット
表面の土が硬く固まっている場合は、ピンセットがよいです。


フォーク
根鉢を崩すための専用の園芸道具は、「根さばき」や「根かき」があります。

食器のフォークは、ステンレス製で強度がりますので、代用できます。


根鉢 フォーク
アベリア根鉢は、が多く、硬く固まっていますので、フォークが便利です。


表面の土 崩す
表面の土を崩しました。


底 ハサミ
根鉢の底をハサミで切り落とします。

剪定に使うハサミは、100均の安いハサミを用意するとよいです。

土や小さな石を一緒に切ることになりますので、ハサミの刃が傷みます

葉や枝を切る園芸用のハサミを使うと、切れ味が悪くなります。


力
ハサミを大きく広げて切りますので、力が必要になります。

根鉢を回して、少しずつ切るようにするとよいです。


断面
根鉢の底を切り落とした断面。

断面を見ると、外側はがたくさんありますが、用土の部分には、がほとんどありません

用土が有効に利用できてなく、樹の元気に成長できません。

根鉢をすべて崩すことで、剪定して整理して、用土が有効に利用できる状態にします

断面を見ると、根鉢を軽く崩して、植え付け植え替えをすることができなくなります。


根鉢 崩す
アベリア根鉢をすべて崩しました。

細いは土を落とすと切れますので、長く伸びたがなくなり、の量が少なくなります

の量が少なくなり、枯れることが心配になりますが、植え付け植え替え後の管理を適切にすれば、大丈夫です。


アベリアの株分け

竹串
アベリアの苗の株分けをします。

2つの株のが絡まっていますので、竹串を使って、少しずつを分けます。


絡まっている根
2つの株を引っ張り、ゆっくり離そうとすると、絡まっているを見つけることができます。

ゆっくり、丁寧に株分けします。


株分け
アベリア株分けができました。

の量が減り、短くなりましたが、四方八方に広がっていますので、とてもよい状態です。


アベリアの用土

アベリア 用土
アベリアは、特別な用土は必要ありません。

ホームセンターや園芸店で販売されている普通の培養土で育てることができます

水はけ(排水性)がよい用土が適しています。


赤玉土 鹿沼土 腐葉土
用土を作る場合は、赤玉土鹿沼土の極小粒(細粒)、腐葉土5:2:3の割合で混ぜた用土が適しています。


均一
赤玉土鹿沼土腐葉土が均一になるように混ぜます。


鉢底石
スリット鉢は、水はけ(排水性)がよいですので、鉢底石の必要がありません

スリットから用土が流れ出ますので、底にゴロ土として、赤玉土の小粒を敷きました。


用土
アベリア用土を入れます。


三分目
鉢の高さの底から3分目くらいまで、用土を入れて、植え付け植え替えの準備ができました。


アベリアを鉢に植え付け・植え替え

根元
アベリアを準備した鉢に、植え付け植え替えします。

ポイントは、根元の位置です

幹をどのくらい土の中に埋めるか?根元の位置が大切になります。

基本は、苗のときと、同じ位置にすることです。

根元の位置は、鉢の高さの底から3分目くらいまで入れた用土を減らしたり、増やしたりすることで調整できます。


用土
根元の位置が決まったら、用土を入れます。


隙間
根と根の間に隙間なく、用土が入るように竹串で突きます。


鹿沼土
表面は、鹿沼土だけを敷きました。

鹿沼土は、赤玉土より硬く、水遣りで粒が崩れることがありません


アベリアの幹が2本ある大きな株を、直径12センチ(4号)のスリット鉢植え付け植え替えしました。


プレステラ
アベリアの小さな株は、プレステラ植え付け植え替えをします。

鉢の高さの底から3分目くらいまで用土を入れます。


根 四方八方
が四方八方に広がるようにセットして、用土を入れます。


用土 竹串
大きな株のスリット鉢と同じように、用土を入れて、竹串で突きました。


鹿沼土
表面は鹿沼土だけを敷き、見栄えがよくなります。


バランス
鉢の大きさに対して、樹高が高く、バランスが悪いです。

長く伸びた枝の根元付近にが芽吹いたら、枝を短く剪定します。

アベリアの苗を株分けして、2つの小さな鉢植えを作ることができました。


アベリアの管理

水遣り
アベリア植え付け植え替え後は、すぐに水遣りをします。

鉢の底から透明な水が流れるまで、たっぷり水を与えます

アベリア水遣りは、表面の土が乾いたら、たっぷり水を与えることが基本です。

目安は、春と秋は1日1回、暑い夏は朝と夕方の1日2回、寒い冬は3~4日に1回ぐらいになります。

水遣りの回数を増やすことは難しいですので、置く場所を変えて日当たりを調節することで、水切れを防ぎます

暑い夏の昼間は、鉢受け皿に水を入れて、腰水で水切れを防ぐことができますが、夜は鉢受け皿から出します。

腰水した状態が長時間になると、根腐れしやすくなります。


明るい日陰
植え付け植え替え後の1週間から10日間ぐらいは、直射日光が当たらない明るい日陰で管理します

が萎れるなどの異常がなければ、少しずつ日の当たる場所に移動させます。

アベリアは、美しい花を楽しむために日当たりのよい場所で育てます

常緑性で、夏でも葉焼けしにくいですが、鉢植えは、水が不足しますので、夏の西日に注意が必要です。


アベリアの今後

アベリア 今後
9月22日に、アベリアの苗を株分けして、鉢に植え付け植え替えしました。

九州地方の福岡県の平野部で育てています。

温暖な気候ですので、11月ぐらいまでアベリアが咲きます。

アベリア小さな鉢植えは、枝が徒長して長いですので、剪定をします。

枝に葉がなくなると、枝が枯れることがありますので、枝の根元にが芽吹くまで待ちます。

アベリアは、新しく伸びた枝の先端に咲きますので、樹形をコンパクトにして株立ちにします。

アベリア小さな鉢植え今後の様子は、この記事を更新します

アベリアの美しい白いがたくさん咲くように育てます。



アベリアの花

アベリア つぼみ
9月23日、撮影。

アベリアの苗木を鉢に、植え付け・植え替えをした翌日ですが、枝の先端のつぼみが少し膨らんでいます。


アベリア 花
10月2日、撮影。

アベリアが咲きました。小さな白色のです。

ツヤのある濃い緑色のと白色ので、よい雰囲気になります。


枝の先端
長く伸びた枝の先端にが咲いていますので、鉢植えとしては、ちょっとカッコ悪いです。



アベリアの剪定

アベリア 剪定
5月27日、撮影。

暖かくなる春になると、芽吹いてが増えました。

寒い冬に、ツヤのある濃い緑色のは、紅葉して、銅葉になりました


アベリア 樹高
アベリアの樹高は、30センチ以下です。


アベリア 幅
枝が横に長く伸びていますので、アベリアの鉢植えは、幅が60センチぐらいあります。


枝 剪定
横に長く伸びた枝をハサミで切り、剪定をします。


一番長い枝
一番長い枝を短く剪定します。


ハサミ 切る
適当な長さで、ハサミで切るだけです。


葉 少し上
の少し上で切ります。


コンパクト
剪定して、コンパクトな鉢植えになりました。


樹高 20センチ
アベリアの鉢植えの樹高は、20センチぐらい。


鉢植えの幅
幅も30センチぐらいと半分になりました。


小さいほう
小さいほうの鉢植えも剪定をしました。枝が増えて、よい雰囲気になりました。


アベリア 挿し木
剪定した枝を挿し穂にして、アベリアの挿し木をしました。


挿し木
アベリアの挿し木について、別の記事で詳しく書きました。参考にして下さい。
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アベリア 取り木
アベリアを取り木して、ミニ盆栽を作ります。

挿し木は大きくなり、が咲くまで時間が掛かりますので、取り木がよいです。


取り木 ミニ盆栽
取り木は、枝がある株が手に入りますので、アベリアのミニ盆栽が簡単に作れます。

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5月下旬ですので、もうすぐアベリアが咲き始める時期です。

次回の更新は、アベリアが咲く様子を予定しています





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