シモツケの育て方:小さな鉢植えで、初夏に紅色の小さな花をたくさん咲かせましょう


 
シモツケ 育て方
シモツケの学名は、Spiraea japonica、和名は下野(シモツケ)です。バラ科シモツケ属の落葉低木になります

シモツケは、日本や朝鮮半島、中国に自生する樹です。キシモツケやキシモッケなどの別名があります。

和名の下野(シモツケ)は、現在の栃木県である下野の国(しもつけのくに)で自生しているシモツケが発見されたことに由来します。

春から夏に、直径5㎜程度の紫から赤色の小さながたくさん集まって咲き、散房花序(さんぼうかじょ)と呼ばれる半円状(ドーム状)になります。

シモツケの樹形は株立ち。樹高が小さく、中高木の根元に植える「根締め」としての利用される樹になります。



シモツケの苗

シモツケ 苗
シモツケの苗をインターネット通販で購入しました。

樹高0.3メートル、10.5センチポットの小さな苗で、価格が安いメリットがあります


樹高
届いたシモツケの苗は、樹高が60センチぐらいあります。

剪定すれば小さくなりますが、先端付近だけにがありますので、剪定するとがなくなります

少しずつ小さくすることにします。


ビニールポット
シモツケの苗は、直径10.5センチ(3.5号)のビニールポットに植えられています。








株立ち
シモツケは、株立ちになることが多く、幹がたくさん伸びています。

小さな鉢植えで育てますので、株分けできるとよいです。


幹
幹の直径は4ミリぐらい、シモツケは幹が太くならないでも、が咲きますので、安心できます。



シモツケの小さな鉢植え

シモツケ 小さな鉢植え
シモツケ小さな鉢植えで育て、初夏に美しい花を楽しみます。

いろいろな樹をたくさん育てていますので、小さいほうが広いスペースが必要なく、管理が簡単になります

小さな鉢植えは、樹が大きく成長することが難しく、根詰りしやすいデメリットがあります。


プレステラ
シモツケ植え付け植え替えをする鉢は、アップルウェアーのプレステラ105型です。

ホームセンターや園芸店で10ヶ組で販売され、価格が安く、日本製ですので、耐久性が期待できます


9センチ
1辺が9センチの正方形の鉢ですので、直径9センチの3号の円形の鉢より少し大きいです。


鉢の高さ
鉢の高さは8センチぐらい。


スリット
プレステラは、底にスリットが多く設置され、鉢の底でが巻くサークリング現象を防ぎます

用土を有効に利用することができ、植物の成長がよくなる鉢です。


仕切り
スリットだけでなく、1辺に2ヶ所、合計8か所に仕切りがあり、が底で巻くことを完全に防ぎます


段差
段差まで用土を入れると、ウォータースペースが簡単にできます。

シモツケの鉢にプレステラを使うことで、小さな鉢植えでも根詰りすることなく、樹が成長して、が咲くことができます。

プレステラは、生産者向けの商品ですので、デザイン性がよくありません。

シモツケが咲くまでに、プレステラのサイズに合う鉢カバーを探します。



シモツケの植え付け・植え替え

道具
シモツケの苗をビニールポットから取り出して、鉢に植え付け植え替えをします。

必要な道具は、ハサミピンセット竹串・食器のフォークです。

大きな鉢受け皿の中で、作業すると、周りを土で汚すことがなく、後片付けが簡単になります。



ビニールポットから取り出す

底 根
ビニールポットの底を確認します。

がたくさん出ていますと、引っかかってビニールポットから取り出すことができません。

出ているハサミで切ります。


横向き
大きな鉢受け皿の中で、シモツケの苗を横向きに置きます。


ビニールポット
シモツケの苗をビニールポットから取り出しました。


根鉢
根鉢を確認すると、の量が多く、根詰りしている状態です。

シモツケは、の成長が活発ですので、鉢植え植え替えが大切になります。


黒い根
新しく健康なは白色です。古くなって腐敗したが黒くなります。

黒いが増えると、根腐れして樹が枯れます

シモツケ根鉢は、白いがありますが、茶色のもあります。茶色の根は枯れ始めていますので、このままの状態では腐敗して黒くなります。



根鉢を崩す

根鉢 崩す
根鉢の底から三分の一ぐらいを崩して、一回り大きな鉢に植え付け植え替えすることが基本です。

根詰りの状態ですので、根鉢をしっかり崩す必要があります

庭植え・地植えの場合は、このままの状態で、植え付け植え替えしても枯れることはないですが、鉢植えは危険です。


表面の土
シモツケ根鉢の表面の土を竹串を使って崩します。

竹串は、素材が竹ですので、適度な硬さでを傷つけにくい特徴があります

表面の土が硬く固まっている場合は、食器のフォークを使います。

園芸道具に専用品の「根さばき」「根かき」がありますが、ステンレス製のフォークで代用できます。


根張り
表面の土を落とし、根張りが見えるようになります。


根鉢 底
根鉢の底を崩します。


内側
外側はが多くありますが、内側にが少なく、簡単に崩すことができます。


側面
根鉢の側面も崩します。


半分
シモツケ根鉢を半分くらいまで崩すことができました。


水
シモツケの苗を株分けするために、根鉢の土をすべて落とす必要があります

が多く、硬く固まっていますので、水で土を柔らかくします。


根洗い
水を入れた洗面器に、シモツケ根鉢を入れて、竹串で柔らかくなった土を落とします。

水で根鉢の土をキレイに落とすことを「根洗い」と呼びます。


根鉢 すべての土
すべての土をキレイに落としたシモツケ根鉢

元の大きさから、とても小さくなりました。

が少なくなりますので、枯れることが心配になりますが、植え付け植え替え後の管理をしっかりすることで、枯れることはありません



根の剪定

黒い根
太くて黒いがあります。

黒いは枯れて腐敗していますので、剪定します。


剪定
できるだけ根元で剪定するとよいです。


横向き 伸びる
横向きに長く伸びている太い

鉢植えでは、植え付け植え替えのときに邪魔になりますので、剪定します。


根 剪定
太いを剪定して、細いがたくさんある状態が、よいです。

の状態は樹形に大きく影響します

太いが長く伸びているますと、長く伸びた徒長したができやすくなります。


根鉢 剪定
すべての土を落とし、を剪定したシモツケ



シモツケの株分け

株分け
幹がたくさん伸びていますので、シモツケ株分けをします。

小さな鉢植えで育てますので、株が大きく、樹が大きく成長します。


ハサミ
半分くらいに位置で、ハサミを縦に入れて切ります。


力
強い力で一気に切ります。


切る
少し強引ですが、切ることができました。


株分け
シモツケ株分けすることができました。

株が小さくなりましたので、シモツケ小さな鉢植えを作ることができます。



シモツケの用土

シモツケは、水はけが(排水性)がよく、腐葉土などの腐植質が豊富な用土が適しています。

ホームセンターや園芸店で販売されている普通の培養土で育てることができます

用土を作る場合は、赤玉土腐葉土7:3の割合で混ぜた基本の用土です。


ナイフ
赤玉土腐葉土を食器のナイフで切るように混ぜると、均一になります。


シモツケ 用土
シモツケ用土ができました。



シモツケを鉢に植え付け・植え替え

鉢底石
プレステラはスリットが多く設置され、水はけ(排水性)がよいですので、鉢底石の必要がありません。


三分の一
用土を鉢の高さの底から三分の一ぐらいまで入れます。


株
株分けしたシモツケを鉢に入れます。

が四方八方に広がるようにします。


用土 鉢
用土を入れます。


隙間
の間に隙間なく、用土が入るように竹串で突きます。


少なく
竹串で突き、隙間なく入ると用土が減ります。


赤玉土
表面は赤玉土だけにすると、見栄えがよくなります。


植え付け・植え替え
シモツケ植え付け植え替えができました。


樹高 高い
樹高が高いですが、先端しか葉がありませんので、このままの状態で様子をみます。



シモツケの管理

水遣り
植え付け植え替え後は、すぐに水遣りをします。

鉢の底から透明な水が流れるまで、たっぷり水を与えます

シモツケ水遣りは、鉢の表面の土が白く乾いたら、たっぷり水を与えることが基本です。

1日中、鉢を観察することは難しいですので、春と秋は1日1回、暑い夏は朝と夕方の1日2回、落葉している寒い冬は3~4日に1回ぐらいが目安になります。

水遣りの回数を増やすことは大変ですので、鉢を置く場所を移動させて、日当たりを調節することで水切れしないようにしましょう


明るい日陰
植え付け植え替え後は、1週間から10日間ぐらい直射日光が当たらない明るい日陰で管理します

が萎れるなどの異常がなければ、少しずつ日の当たる場所に移動させます。

シモツケは、日陰でも育ちますが、美しいがたくさん咲くためには、日当たりのよい場所がよいです。

小さな鉢植えは移動が簡単ですので、暑い夏は半日陰で西日が当たらないように注意します。



シモツケの育て方のポイント

  • 日当たり、風通しがよい場所で育てる。夏は西日が当たらない半日陰。
  • 用土は市販の培養土。作る場合は、赤玉土と腐葉土を7:3で配合。
  • 水遣りは、鉢の土が乾いたら、たっぷり水を与えます。
  • 肥料は、新芽が芽吹く4月頃に、緩効性化成肥料を置き肥。
  • 植え付け植え替えは、落葉している11月~3月が適しています。

シモツケは、特別な育て方はなく、基本を大切にすれば、初心者の方でも育てることができます。

鉢植え根詰りしないように、1年に1回、植え替えをします。



シモツケの今後

シモツケ 今後
9月24日に、シモツケの苗を鉢に植え付け植え替えしました。

九州地方の福岡県の平野部で育てています。

温暖な気候ですので、寒くなるのは12月下旬くらいからです。

シモツケ落葉するまで2ヵ月間ぐらいありますので、が張ると、来春に芽吹きがよくなります。

シモツケ小さな鉢植え今後の様子は、この記事を更新します

美しいが満開に咲くシモツケ小さな鉢植えを目指して育てます。



更新しました。

シモツケの剪定

6月7日
6月7日、撮影。

シモツケの小さな鉢植えは、寒い冬は落葉して、暖かくなる春に葉が芽吹きました。


シモツケの樹高
左の大きいほうのシモツケの樹高は、60センチぐらいあります。


右 樹高
右の小さいシモツケは、樹高が40センチぐらいです。


シモツケ 剪定
6月になりましたが、つぼみがなく、が咲きそうにないです。シモツケは、春に伸びた枝に花芽を作ります

鉢が小さいですが、樹が大きいので、新しい枝が少ないです。が芽吹き、枝ができるようにするために、小さく剪定をします。


枝の上
長く伸びた幹を半分ぐらいに短く剪定をします。枝の少し上をハサミで切り、剪定するとよいです。


幹 細い
シモツケの幹は細いですので、普通のハサミで簡単に切れます。


樹高30センチ
樹高30センチぐらいと小さくなりました。


小さいシモツケ
小さいシモツケ剪定します。


半分以下
樹高が半分以下になります。


樹高 20センチ
樹高は20センチ以下になりました。

幹の先端にだけがあります。剪定したことにより、幹からが芽吹くことを目標にします

6月ですが、芽吹いた花芽ができる可能性があります。


小さな鉢植え
剪定したことで、シモツケの小さな鉢植えは、鉢の大きさと樹高のバランスがよくなりました。

剪定した枝
剪定した枝を挿し穂に使い、挿し木にチャレンジしました。


シモツケ 挿し木
シモツケの挿し木の様子は別の記事に書きましたので、参考にして下さい。
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シモツケに肥料を与える

シモツケ 肥料
シモツケは、暖かくなり葉が芽吹く頃に、肥料を与えるとよいです。

緩効性化成肥料は、効果がゆっくり長く続きますので、おすすめになります。


リン酸
N(チッソ)、P(リン酸)、K(カリ)が5:8:5と、P(リン酸)が多めのが咲く植物用の肥料です。

5:8:5で合計18、合計の数字が30未満ですので、低度化成肥料になります。30以上は高度化成肥料です。

強くありませんので、気軽に使うことができる肥料になります。

数字が大きいほうが得した気分になりますが、肥料に弱い植物がありますので、注意が必要です。


説明書
肥料は説明書をよく読み、適量を与えましょう。


追肥
100均のマドラースプーンに1杯で3グラム、少量の肥料追肥として、用土の上に置きます

肥料の説明書の1株当たりの追肥の4グラムより少ないです。

肥料は少なく与えて、が黄色になったり、成長が悪かったりして、足りない場合は追肥します。


肥料 花
シモツケに、が咲くように、肥料を与えました。

株元から、たくさん芽吹いていますので、株立ちができそうです。


次の更新は、花が咲いた様子を予定しています


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