シャリンバイ(車輪梅)は、一か所から多くの枝が伸びて、枝分かれしている様子が車輪のように見え、春の4~5月に咲く花が梅に似ていることが名前の由来です。
強健で、大気汚染や暑さなど、環境に強い特徴がある常緑性に花木ですので、街路樹や公園などで、よく見ることができる樹になります。
初心者でも育てやすく、美しい花が枝先に、たくさん咲きますので、おすすめの樹です。
ヒメシャリンバイは、葉や花が小さい矮性品種になります。
小さなスペースや鉢植えで育てることができ、小さいですので、手入れや管理が簡単です。
ヒメシャリンバイの苗を購入しましたので、植え付けから育てる様子を紹介します。
ヒメシャリンバイの苗
9月にヒメシャリンバイの苗を購入しました。
苗の選び方のポイントは、葉がツヤがあり、キレイな緑色で状態がよく、徒長した枝が少ない苗を選びます。
ヒメシャリンバイの葉は、楕円形で、互い違いに生える互生です。 葉の縁に、ギザギザ(鋸歯)がありません。
ヒメシャリンバイの花は、大きさが1.5センチぐらい、花びらは5枚です。
白色、ピンク、淡い紅色の小さな花をたくさん咲く特徴があります。
花が咲いていない苗は、ラベルの写真で花の形や色を確認しましょう。
購入した苗は、「紅姫シャリンバイ」と記載され、花は淡い紅色になります。
「鮮やかな赤い新芽に薄紅色の小花が栄える」とあり、赤い新芽も楽しめます。
ラベルの裏に簡単に説明があります。
ベニヒメシャリンバイ
バラ科シャリンバイ属
常緑低木類
ベニヒメシャリンバイは光沢のある葉と桃色の小さな花がとても美しい花木です。また、強健で環境を選ばず育つので、ご家庭での栽培にも最適です。
鉢植え
適度な大きさのプラスチックまたは、素焼きの鉢などを使用します。鉢の底にゴロ土を引き、用土として、赤玉土(鹿沼土)6、バーク堆肥4の割合でよく混合して使用します。施肥としては、用土の上に固形肥料を与えて下さい。
庭植え
植え込む穴は、大きめに掘りますが、あまり深く掘る必要はありません。穴には、用土として、赤玉土(鹿沼土)6、バーク堆肥4の割合でよく混合したものを、お勧めします。施肥としては用土の上に固形肥料を与えて下さい。
ラベルは保管するより、写真で保存するほうがよいです。
スマホで写真を撮り、植物のラベル用のアルバム(フォルダー)を作り、保存します。
ヒメシャリンバイの苗の樹高は、40センチぐらいです。
直径13.5センチ(4.5号)のビニールポットに植えられています。
ヒメシャリンバイの鉢の準備
ヒメシャリンバイを植え付ける鉢は、
駄温鉢にしました。
保水性がある特徴がありますので、栽培に適した鉢です。重たい鉢ですので、風で倒れる心配がありません。
価格が安く、強度が高いですので、おすすめの鉢です。
4つの小さな穴は、針金を通して、樹を固定するためのものになります。
20センチぐらいの
針金を曲げて、2つの輪を作ります。
鉢底ネットに2本の先端を通します。
50センチくらいの長い針金を用意します。
駄温鉢の底にある小さな穴に、長い針金の先端を通します。
鉢の中央でねじって固定します。
長い針金で、樹の根を鉢に固定します。
植え付け後は、根が張っていませんので、風で倒れることがあります。
根を固定することで、樹が倒れることを防ぎます。
ヒモで幹を鉢に固定する方法や支柱で支える方法などもあります。
ヒメシャリンバイの用土
鉢植えは、
水はけ(排水性)がよくなるように、
鉢底石を敷きます。
鉢底石は、軽石や砂利など、どのようなものでも大丈夫です。
ヒメシャリンバイは、ホームセンターや園芸店で販売されている
普通の培養土で育てることができます。
特別な用土は必要ありません。
ヒメシャリンバイの
用土を作る場合は、
赤玉土と腐葉土を2:1の割合で混ぜた用土が適しています。
鉢の高さの3分目くらいまで用土を入れて、植え付けの準備をします。
根が乾燥しないように、素早く植え付ける必要があります。
鉢の準備をしっかりすると、スムーズに植え付けができます。
ヒメシャリンバイの苗の準備
ヒメシャリンバイの苗をビニールポットから取り出して、植え付ける準備をします。
必要な道具は、ハサミ・ピンセット・竹串・小さなスコップ・食器用のナイフとフォークなどです。
大きな鉢受け皿の中で作業をすると、後片付けが簡単になります。
ビニールポットから苗を取り出す前に、
鉢の底を確認します。
底の穴から根が長く伸びていますと、引っ掛かり、苗を取り出すことができません。
長く伸びた根がある場合は、ハサミで切ります。
ビニールポットから取り出す
ビニールポットと土の間に、食器用のナイフを挿して、
1周させて、隙間を作ります。
専用の園芸道具がありますが、サビにくいステンレス製の食器用のナイフで代用できます。
ビニールポットを取り除き、
ヒメシャリンバイの苗を
根鉢の状態にしました。
根鉢を崩して土を取り除く
根鉢の状態は、
根詰りになりそうなくらい、根がたくさんあります。
「根鉢の底から三分の一くらいを崩して、一回り大きな鉢に植え付けましょう。」が基本です。
根が多すぎますので、土をすべて取り除き、根を剪定してから植え付けます。
ヒメシャリンバイの苗の
根元がどのような状態か?確認するために表面の土を取り除きます。
竹串で土を崩します。
根鉢の表面の土が硬い場合は、食器用のフォークを使います。
「根かき」などの専用の道具がありますが、代用品でも大丈夫です。
ヒメシャリンバイの苗は、深植えされていましたので、根元が見えるまで、土を取り除くと
根鉢の高さが半分くらいになりました。
太い根がありますので、
水洗いして、土をキレイに取り除き、
根の状態を確認します。
根の剪定
太い根は、一度に短く剪定すると、枯れる心配がありますので、半分くらいの長さに短く切りました。
根が
剪定しました。
根の量が三分の一ぐらいに減りました。
根が少なくなると、枯れることが心配になりますが、長く伸びた
根は不要です。
準備した鉢に入るくらいまで根を剪定して、植え付けの準備ができました。
ヒメシャリンバイの植え付け
準備した鉢に、
根鉢を崩し、
根を剪定した
ヒメシャリンバイの苗を植え付けます。
盆栽では、針金で締め付けますが、根が太いですので、巻き付けるぐらいで固定できました。
手で触っても、幹が動かないことを確認にします。
根と根の間に隙間なく
用土が入るように、竹串で突きます。
表面の土は、
赤玉土だけにしました。見た目がよくなります。
表面に腐葉土があると、夏はコガネムシが鉢に入ることがありますので、注意します。
ヒメシャリンバイの管理
植え付け後は、すぐに
水遣りをします。
鉢の底から透明な水が流れるまで、たっぷり水を与えます。
ヒメシャリンバイの水遣りは、春と秋は1日に1回、暑い夏は朝と夕方の1日2回、寒い冬は3~4日に1回ぐらいが基本です。
水遣りは大変ですが、育て方で一番大切な作業になります。
水遣りができないときは、水切れして枯れることを防ぐため、鉢受け皿に水を入れて、腰水で管理します。
腰水したままの状態が長くなりますと、根腐れすることがありますので、注意してください。
植え付け後は、1週間から10日間ぐらい、直射日光が当たらない
明るい日陰で管理します。
葉が萎れるなどの異常がなければ、少しずつ、日の当たる場所に移動させます。
ヒメシャリンバイは、強い直射日光に耐えることができ、日陰でも枯れることなく育てることができます。
環境によって、葉の色などや花つきに影響がありますので、厳しい環境は避けましょう。
秋の
9月8日に、
ヒメシャリンバイの苗を植え付けました。
九州地方の福岡県の平野部で育てています。
温暖な気候ですので、秋の成長が期待できます。
冬越しをして、春に花が咲く様子は、この記事を更新します。
挿し木や取り木で、株を増やして、小さな鉢植えやミニ盆栽にチャレンジしたいです。
更新しました。
ヒメシャリンバイの花
4月10日、撮影。
秋に鉢に植え付け・植え替えをしたヒメシャリンバイは、冬越しして、暖かくなった春に芽吹きました。
ヒメシャリンバイの小さくて光沢がある赤い色の新芽が美しいです。
ヒメシャリンバイに、
つぼみがあります。
4月12日、撮影。
ヒメシャリンバイの花が咲きました。
ヒメシャリンバイは、枝先に円錐花序ができ、淡い紅色の小さな
花が、たくさん咲きます。
花の直径は1.5センチぐらい、花びらは5枚です。
4月19日、撮影。
ヒメシャリンバイが満開になりました。
花が枝先にたくさん咲きますので、豪華な雰囲気になります。
満開の
ヒメシャリンバイを楽しめて、大満足です。
ヒメシャリンバイの剪定
6月18日、撮影。
花が咲き終わったヒメシャリンバイ。
鉢植えで育てますので、大きくならないように
剪定をします。
先端の長く伸びた枝や不要な枝をハサミで切り、
剪定をしました。
樹高は少し小さくなっただけですが、スッキリしました。
剪定した枝を捨てることは、もったいないですので、挿し穂にして、
ヒメシャリンバイの挿し木にチャレンジしました。
ヒメシャリンバイの挿し木について、別の記事で詳しく書きましたので、参考にして下さい。
関連記事
ヒメシャリンバイを取り木して、小さな株を増やします。
取り木については、別の記事で詳しく書きましたので、参考にして下さい。
関連記事
ヒメシャリンバイは、秋に黒紫色の
実ができます。
花が咲き終わった後に結実していますので、秋に美しい
実を楽しむことができそうです。
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