秋に美しい紅葉を楽しめるコマユミ(小真弓)。
落葉後も、実を楽しめる樹です。
育てているコマユミ(小真弓)の剪定をしましたので、小さな枝を挿し穂に使って、挿し木にチャレンジします。
挿し木で増やした株は、ミニ盆栽の素材になります。
コマユミ(小真弓)の剪定
コマユミ(小真弓)の
剪定する時期は、
落葉している冬の間が基本です。
新芽が伸びて、葉が固まったころの6月頃でも、大丈夫になります。
6月の梅雨の時期は、挿し木に適した時期になりますので、剪定と挿し木をセットですることをおすすめします。
コマユミ(小真弓)の剪定のポイントは、長い枝を剪定して、短い枝を残すことです。
花芽は、今シーズンの春から伸びた長い枝に付くことはありません。短い枝に付きます。
長い枝は、2~3芽ぐらいを残して短くハサミで切り、短い枝を残すように剪定すると、花がたくさん咲きます。
一番わかりやすい
剪定は、徒長枝をハサミで切ることです。
樹を大きくしない場合は、先端の徒長枝は、根元でハサミで切ります。
剪定は、難しそうですが、枝をハサミで切るだけです。
枝がたくさんある樹で練習すると、よいです。
長い枝は、根元で
剪定しました。
剪定後は、枝が少なくなり、スッキリしました。
コマユミ(小真弓)は、樹高が20センチを超えていましたので、取り木をして、先端をミニ盆栽にします。
先端がなくなり、樹高が小さくなりますので、ミニ盆栽が2鉢できます。
剪定した枝を挿し木の挿し穂に使いますので、乾燥しないように水につけます。
コマユミ(小真弓)の挿し木を成功させるポイント
- 2時間くらい水につけて水揚げをする。
- 水の中で切る水切りで切り口を斜めに作る
- 発根促進剤ルートンを塗る
- 挿し床の用土は赤玉土や鹿沼土の小粒
- 乾かないように腰水で管理
コマユミ(小真弓)の挿し木を成功させるポイントは5つだけです。
実際の作業の様子を多くの写真で、詳しく説明します。
必要な道具は、
- 水を入れる容器
- ハサミ
- よく切れる刃物(カッターやカミソリなど)
- 発根促進剤ルートン
- 挿し床に使う植木鉢など
- 挿し木の用土(赤玉土や鹿沼土の小粒)
コマユミ(小真弓)の挿し木の方法を、詳しく説明します。
コマユミの挿し木①水揚げ
コマユミ(小真弓)を剪定した小さな枝を水につけて水揚げをします。
水揚げする時間は、2時間くらいが基本です。
水揚げをする時間は、30分や一晩などといろいろな情報がありますが、2時間くらいで十分です。
挿し穂が含むことができる水の量には限界がありますので、適切な時間で水揚げします。
剪定した枝を挿し穂にするために、下の方の葉を取り除きます。
挿し木したときに、用土の中に埋まる部分の葉は必要ありません。
葉を手で取り除くと、樹皮を傷つけることがありますので、葉柄をハサミで切ることをおすすめします。
先端の2~4枚くらいの葉を残して取り除き、コマユミ(小真弓)の挿し穂ができました。
残した葉が大きい場合は、葉を半分くらいに切り、蒸散する量を減らします。
根からの水の吸収がなくなり、葉が大きいと水分が不足して萎れやすくなります。
剪定した枝を挿し穂にすることができました。
葉柄が少し残っていますが、手抜きをしたのではなく、葉柄を残すことで、挿し穂が動きにくくなります。
今シーズンに伸びた枝を使った挿し木は、「緑枝挿し」になります。
枝が緑色をしていますので、今シーズンの春から伸びた枝を簡単に見分けることができます。
「緑枝挿し」は、一般的に発根率がよいです。
樹種によっては、休眠期に前年に伸びた枝を使う「古枝挿し」をするほうが発根率がよくなります。
コマユミの挿し木②水切りで切り口を作る
挿し穂の一番下の部分は、水を吸収しますので、発根するために、大切になります。
剪定したときにハサミで切っていますので、よく切れる刃物でキレイな切り口を作ります。
よく切れる刃物は、カッターやカミソリがおすすめです。
新品の刃を使うことで、切れ味がよく、清潔な刃で切ることができます。
切り口を作るときは、水の中で切る水切りをします。
水が通る管である道管に、空気が入ることを防ぐためです。道管に空気が入ると、水の通りが悪くなります。
花屋さんなどでも、切り花を作るときに水切りすることが基本ですので、実績のある方法です。
切り口を斜めやくさび形にすることで、断面積を大きくして、水を吸収しやすくします。
コマユミ(小真弓)の
挿し穂、11本の
切り口を作りました。
挿し木の成功率は、樹種や時期、環境などに大きく左右されます。
挿し穂はできるだけ多いほうがよいです。
挿し穂の大きさによって、発根率に違いがあるか?確認します。
コマユミの挿し木➂発根促進剤ルートン
植物の発根を助ける発根促進剤ルートン。
発根する可能性が高くなりますので、使うことをおすすめします。
ホームセンターや園芸店で販売され、価格が安いです。
少量しか使用しませんので、小さなルートンでたくさん挿し木や取り木ができます。
発根促進剤ルートンは、粉末ですので、鉢受け皿などの容器に出して使います。
使い方は、水で溶いて挿し穂を漬けたり、少量の水でペースト状にして切り口に塗ったりします。
粉末のまま使う簡単な方法を紹介します。
挿し穂は
水揚げで水に濡れていますので、粉末の
発根促進剤ルートンが簡単に付着します。
挿し穂の切り口を、粉末の発根促進剤ルートンの中に入れるだけで、簡単に付着できました。
たくさん付着させると、水の吸収できなくなる可能性がありますので、注意が必要です。
すべての
挿し穂の
切り口に、
発根促進剤ルートンを塗り、挿す準備ができました。
コマユミの挿し木④挿し床
挿し木で用土を入れた容器のことを挿し床と呼びます。
コマユミ(小真弓)の挿し床は、100均の素焼き鉢を使います。
素焼き鉢は、少し乾きやすいですが、通気性がありますので、栽培に適した鉢です。
発根した後は、そのままの状態で、翌シーズンの春に鉢上げするまで育てる予定ですので、素焼き鉢にしました。
排水性(水はけ)をよくするために、
鉢底石を敷きました。
鉢底石は、ボラ土の小粒です。
コマユミ(小真弓)の挿し木の用土は、赤玉土や鹿沼土の小粒が適しています。
挿し穂が小さいですので、小粒より小さい細粒を使いました。
粒が小さいほうが保水性がよく、挿し穂と接する面積が多いですので、乾きにくいです。
挿し木は、挿し穂を挿し床に挿しますが、小さい挿し穂は挿すことが難しいです。
挿し穂を並べて、上から用土を足す方法が簡単になります。
コマユミ(小真弓)の挿し穂を3分目くらいまで用土を入れた挿し床に並べます。
鉢のフチに均等に
挿し穂を並べました。
挿し床に用土を足して、挿し穂を埋めます。
挿し穂が動かないように、少しずつ、ゆっくり用土を足します。
先端の
葉だけを出して、
挿し穂のほとんどの部分を
用土に埋めたほうが、乾きにくく、枯れる心配が小さくなります。
葉の部分を少しだけしか出していませんので、風が強い日でも、挿し穂が動くことがありません。
鉢のフチに沿って、挿すことでも挿し穂が動きにくくなります。
コマユミ(小真弓)の挿し木が完成しました。
コマユミの挿し木⑤腰水
挿し木した後は、すぐに水遣りをします。
ジョウロなどで上から水遣りすると、挿し穂が動きますので、鉢を水の中に入れる底面給水がよいです。
用土が水を吸って、湿ってきました。
コマユミ(小真弓)の挿し木は、乾かないように腰水で管理するとよいです。
いつも湿った状態ですと、根腐れする可能性がありますので、涼しい日や夜間は、水から出して管理します。
挿し木が失敗する原因は、乾いて挿し穂が枯れることです。
毎日、水遣りをすることは大変ですので、腰水がおすすめです。
挿し木を成功させるためには、
葉が萎れて枯れないように管理することが大切になります。
霧吹き(スプレー)で、葉水することで、挿し木した直後の乾燥を防ぎます。
コマユミ(小真弓)の挿し木は、直射日光が当たらない明るい日陰で管理します。
今後のコマユミ(小真弓)の挿し木の様子は、この記事を更新します。
発根の様子、暑い夏の管理、涼しい秋に成長、冬越し、翌シーズンの春に鉢上げするまでを記録します。
鉢上げした株は、ミニ盆栽の素材になります。
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