初夏から秋に美しい花が楽しめるスイレンボク(睡蓮木)。
小さな樹でも、たくさん花が咲きますので、ミニ盆栽がおすすめです。
水切れに弱い性質がありますので、小さな鉢のミニ盆栽は、猛暑で枯れる可能性があります。
スイレンボク(睡蓮木)は、南アフリカ原産の非耐寒性常緑低木ですので、冬は保護が必要になります。
屋外で管理すると枯れる心配があります。
小さなミニ盆栽は、枯れる可能性がありますので、挿し木や取り木で増やして、予備を準備するとよいです。
花が次々と咲いて、枝が伸びていますので、剪定をしました。剪定した枝が小さいですが、挿し木にチャレンジします。
スイレンボク(睡蓮木)の剪定
スイレンボク(睡蓮木)の
ミニ盆栽は、5月のゴールデンウィーク明けぐらいから
花が咲き始めました。
花は1日で終わりますが、1輪ずつ、次々に咲きますので、長期間、花を楽しむことができます。
樹高が10センチを超えていますので、先端の枝を
剪定して、コンパクトな樹形を維持します。
枝を増やしたい場合は、1~2枚の葉を残すと、葉の根元から芽吹き、新しい枝ができます。
今シーズンに伸びた枝だけを剪定しましたので、樹形はよくないです。
幹や古い枝は、花が咲き終わった秋以降の休眠期に剪定します。
スイレンボク(睡蓮木)の挿し木を成功させるポイント
- 2時間くらい水につけて水揚げをする。
- 水の中で切る水切りで切り口を斜めに作る
- 発根促進剤ルートンを塗る
- 挿し床の用土は赤玉土や鹿沼土の小粒
- 乾かないように腰水で管理
スイレンボク(睡蓮木)の挿し木を成功させるポイントは5つだけです。
必要な道具は、
- 水を入れる容器
- ハサミ
- よく切れる刃物(カッターやカミソリなど)
- 発根促進剤ルートン
- 挿し床に使う植木鉢など
- 挿し木の用土(赤玉土や鹿沼土の小粒)
スイレンボク(睡蓮木)の挿し木の方法を、詳しく説明します。
スイレンボクの挿し木①水揚げ
スイレンボク(睡蓮木)を剪定した小さな枝を水につけて水揚げをします。
水揚げする時間は、2時間くらいが基本です。
水揚げをする時間は、30分や一晩などといろいろな情報がありますが、2時間くらいで十分です。
剪定した枝を挿し穂にするために、下の方の葉を取り除きます。
挿し木すると、用土に埋まる部分の葉は必要ありません。
葉を手で取り除くと、樹皮を傷つけることがありますので、葉柄をハサミで切ることをおすすめします。
先端の2~4枚くらいの葉を残して取り除き、スイレンボク(睡蓮木)の挿し穂ができました。
残した葉が大きい場合は、葉を半分くらいに切り、蒸散する量を減らします。
スイレンボク(睡蓮木)の
挿し穂は3本です。
今シーズンに伸びた枝ですので、「緑枝挿し」になります。
枝が緑色をしていますので、今シーズンの春から伸びた枝を簡単に見分けることができます。
「緑枝挿し」は、一般的に発根率がよいです。
樹種によっては、休眠期に前年に伸びた枝を使う「古枝挿し」をするほうが発根率がよくなります。
スイレンボク(睡蓮木)のミニ盆栽を剪定した枝ですので、挿し穂が小さくなります。
発根しやすく、挿し木が簡単な樹の場合は、小さい挿し穂でも問題はありませんが、発根が難しい樹は、挿し穂が小さいと枯れて、失敗する可能性が高くなります。
スイレンボク(睡蓮木)について、いろいろの調べましたが、発根率などのデータがなく、発根しやすいか?分かりませんでした。
挿し木をする時期である6月に、花が咲くことが少し心配です。
花が咲く環境ですので、発根することにエネルギーを使う条件になっていない可能性があるからです。
スイレンボクの挿し木②水切りで切り口を作る
挿し穂の一番下の部分は、水を吸収しますので、枯れることなく、発根するために、大切になります。
剪定したときにハサミで切っていますので、よく切れる刃物でキレイな切り口を作ります。
よく切れる刃物は、カッターやカミソリがおすすめです。
新品の刃を使うことで、切れ味がよく、清潔な刃で切ることができます。
切り口を作るときは、水の中で切る水切りをします。
水が通る管である道管に、空気が入ることを防ぐためです。道管に空気が入ると、水の通りが悪くなります。
花屋さんなどでも、切り花を作るときに水切りすることが基本ですので、実績のある方法です。
切り口を斜めにすることで、断面積を大きくして、水を吸収しやすくします。
3本ある
スイレンボク(睡蓮木)の
挿し穂に、
切り口を作りました。
スイレンボクの挿し木➂発根促進剤ルートン
植物の発根を助ける発根促進剤ルートン。
発根する可能性が高くなりますので、使うことをおすすめします。
発根促進剤ルートンは、粉末ですので、鉢受け皿などの容器に出して使います。
使い方は、水で溶いて挿し穂を漬けたり、少量の水でペースト状にして切り口に塗ったりします。
粉末のまま使う簡単な方法を紹介します。
挿し穂は
水揚げで水に濡れていますので、粉末の
発根促進剤ルートンが簡単に付着します。
挿し穂の
切り口を、粉末の
発根促進剤ルートンの中に入れるだけで、簡単に付着できました。
たくさん付着させると、水の吸収できなくなる可能性がありますので、注意が必要です。
スイレンボク(睡蓮木)の
挿し穂の準備ができました。
スイレンボクの挿し木④挿し床
挿し木で用土を入れた容器のことを挿し床と呼びます。
スイレンボク(睡蓮木)の挿し床は、素焼き鉢を使います。
素焼き鉢は、少し乾きやすいですが、通気性がありますので、栽培に適した鉢です。
発根した後は、そのままの状態で、翌シーズンの春に鉢上げするまで育てる予定ですので、素焼き鉢にしました。
排水性(水はけ)をよくするために、
鉢底石を敷きました。
スイレンボク(睡蓮木)の挿し木の用土は、赤玉土や鹿沼土の小粒が適しています。
挿し穂が小さいですので、小粒より小さい細粒を使いました。
粒が小さいほうが保水性がよく、挿し穂と接する面積が多いですので、乾きにくいです。
鉢の高さの3分目くらいまで
用土を入れます。
挿し木は、挿し穂を挿し床に挿しますが、小さい挿し穂は挿すことが難しいです。
挿し穂を並べて、上から用土を足す方法が簡単になります。
スイレンボク(睡蓮木)の挿し穂を3分目くらいまで用土を入れた挿し床に、均等に並べました。
挿し床に
用土を足して、
挿し穂を埋めます。
先端の
葉だけを出して、枝のほとんどの部分を
用土に埋めたほうが、乾きにくく、枯れる心配が小さくなります。
葉の部分を少しだけしか出していませんので、風が強い日でも、挿し穂が動くことがありません。
鉢のフチに沿って、挿すことでも挿し穂が動きにくくなります。
スイレンボク(睡蓮木)の挿し木が完成しました。
スイレンボクの挿し木⑤腰水
挿し木した後は、すぐに水遣りをします。
ジョウロなどで上から水遣りすると、挿し穂が動きますので、鉢を水の中に入れる底面給水がよいです。
用土が水を吸って、湿ってきました。
スイレンボク(睡蓮木)の挿し木は、乾かないように腰水で管理するとよいです。
いつも湿った状態ですと、根腐れする可能性がありますので、涼しい日や夜間は、水から出して管理します。
挿し木が失敗する原因は、乾いて挿し穂が枯れることです。
毎日、水遣りをすることは大変ですので、腰水がおすすめです。
スイレンボク(睡蓮木)の挿し木は、直射日光が当たらない明るい日陰で管理します。
今後のスイレンボク(睡蓮木)の挿し木の様子は、この記事を更新します。
発根の様子、暑い夏の管理、涼しい秋に成長、冬越し、翌シーズンの春に鉢上げするまでを記録します。
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