タニワタリノキ(谷渡りの木)の挿し木を成功させるポイント:剪定した枝を挿し穂に使う


谷渡りの木 挿し木
変わった形の花が咲くタニワタリノキ(谷渡りの木)。

学名は、Adina pilulifera、アカネ科タニワタノキ属の常緑低木です。

別名が、人工衛星の木、谷渡りの木、ケファランサス、セファランサス、アメリカタニワタリノキ、オキシデンタリス、タマガサノキ、ボタンブッシュなど、たくさんあります。 

花の形をイメージしやすい「人工衛星の木」が分かりやすいです。

常緑ですが、寒い冬は落葉することが多く、春になると芽吹きます。

剪定した枝を挿し穂に使い、挿し木にチャレンジします。


タニワタリノキ(谷渡りの木)の剪定

タニワタリノキ ミニ盆栽
ワニワタリノキ(谷渡りの木)のミニ盆栽

不要な枝がありますので、剪定をします。タニワタリノキは、花が咲く時期が、6月から7月の初夏になります。

ミニ盆栽ですので、枝の数が多いと、樹の力が分散して、花が咲きにくくなります。枝の数を減らすことで、残した枝に花が咲くように剪定をしました。

一番下の枝
樹形を乱す一番下の枝を剪定します。

幹の流れ
幹の流れがよくなるように、左に長く伸びた枝も剪定しました。

剪定後
剪定後のタニワタリノキミニ盆栽。幹を太らせるために、先端は残しました。

残した枝に、花が咲くことを願います。




剪定した枝 水
剪定した枝は、乾かないように水に入れて管理します

短い枝ですが、タニワタリノキ挿し木にチャレンジします。


挿し木を成功させるポイント①水揚げ

水揚げ
剪定した枝は、2時間くらい水につけて水揚げをします

根からの水の供給がなくなり、乾燥しやすい状態ですので、水をたっぷり含ませます。

葉 切る
剪定した枝を挿し穂にするために、用土に埋まる下の方のをハサミで切り、取り除きます。

先端 葉
先端の葉を4~6枚くらい残して、を取り除きました。

2本 挿し穂
2本の挿し穂ができました。


挿し木を成功させるポイント②切り口

切り口
挿し穂の一番下は、を吸収し、発根しますので、挿し木で大切な部分になります。

剪定でハサミで切りましたが、よく切れる刃物で切り、切り口を作ります

よく切れる刃物は、カッターやカミソリがおすすめです。新品の刃を使うことで、切れ味がよく、清潔な刃で切ることができます。

水切り
切り口を作るときは、水の中で切る水切りをします

植物の水が通る管である道管は、とても細い管で、空気が入ると、水の通りが悪くなります。

道管に空気が入ることを防ぐために、水の中で切る水切りをします。

切り口は、斜めやクサビ形にして、断面積を大きくして、水を吸収しやすくします。


挿し木を成功させるポイント③発根促進剤ルートン

発根促進剤ルートン
植物の発根を助ける発根促進剤ルートン

ホームセンターや園芸店で販売され、価格が安いですので、挿し木に使うことをおすすめします。

粉末状
発根促進剤ルートンは、粉末状です。鉢受け皿などの容器に出して使います。

使い方は、水に溶かして挿し穂を漬けたり、少量の水でペースト状にし挿し穂に塗ったりします。

付着
簡単な方法は、粉末のまま挿し穂に付着させる方法になります。

挿し穂水揚げ水に濡れていますので、粉末の発根促進剤ルートンが簡単に付着します。

挿し穂 切り口付近
挿し穂切り口付近に、発根促進剤ルートンを付着させました。

2本
タニワタリノキの2本の挿し穂を挿す準備ができました。

大きい挿し穂
大きい挿し穂は、7センチぐらいの長さです。

小さい挿し穂
小さい挿し穂は、4センチぐらい。

挿し穂の大きさによって、発根に違いがあるか?確認します。


挿し木を成功させるポイント④挿し床

挿し床
挿し木で、用土を入れた容器のことを挿し床と呼びます。

どのような容器でもよいですが、発根して鉢上げするまで、挿し床で育てる場合は、植木鉢がよいです。

タニワタリノキ挿し床は、小さな素焼き鉢を使います。

用土
タニワタリノキ挿し木用土は、赤玉土や鹿沼土の小粒が適しています

雑菌が少なく、保水性のある用土です。同じ用土なら粒が小さいほうが保水性が高くなります。

挿し床のまま、翌シーズンの春に鉢上げするまでを育てる予定ですので、赤玉土の小粒を使いました

挿す
挿し木は、用土挿し穂を挿しますが、挿さない方法を紹介します。

鉢の高さの3分目くらいまで用土を入れて、挿し穂を並べます。

用土 足す
上から用土を足します。

挿し木 完成
鉢の高さの8分目くらいまで用土を入れて、挿し木の完成です。

挿し木が小さいときに便利な方法になります。

タニワタリノキ(谷渡りの木)の挿し木が完成しました。


挿し木を成功させるポイント⑤管理

水遣り
挿し木をした後は、すぐに水遣りをします。

挿し床の素焼き鉢を水につけて、底面給水で水遣りをしました


腰水
しばらくすると、用土が湿ります。

挿し木は、発根するまでの管理が大変です。

用土が乾かないように管理する必要がありますので、晴れた日の昼間は、水を入れた鉢受け皿などに入れて、腰水で管理するとよいです。

腰水のままの状態が続きますので、根腐れの原因になりますので、涼しい日や夜間は、水から出します

明るい日陰
タニワタリノキ挿し木は、直射日光が当たらない明るい日陰で管理します

梅雨入りした6月21日に、タニワタリノキ(谷渡りの木)の挿し木をしました。

九州地方の福岡県の平野部で栽培していますので、温暖な気候です。梅雨明けは、例年並みなら7月下旬。

1ヶ月間ぐらいありますので、発根できると、暑い夏の管理が楽になります。

今後のタニワタリノキ挿し木の様子は、この記事を更新します

翌シーズンの春に鉢上げするまでを記録する予定です。


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