ウツギを挿し木で増やして、小さな新しい株でミニ盆栽を作ります。
ウツギの学名は、Deutzia cremataになります。ユキノシタ(アジサイ)科の落葉低木、樹高は1.5から3メートルぐらいです。
ウツギの矮性品種であるヒメウツギがミニ盆栽に適しています。鉢植えで楽しむことができますので、ホームセンターや園芸店で販売されていますので、手に入れやすいです。
ウツギやヒメウツギの花が咲く時期は、5~6月ですので、花後に剪定した枝を使って、挿し木をすることができます。
不要な枝を使いますので、気軽にチャレンジできます。
姫ウツギを剪定して、挿し木をします。発根させて育て、ミニ盆栽を作るまでを記録します。
ヒメウツギの鉢植え
4月17日撮影。
ヒメウツギの
鉢植えに、美しい白色の花が咲いています。
ホームセンターや園芸店で販売されているヒメウツギの鉢植えは、温室などで栽培され、早い時期に花が咲きます。
花が咲いている状態の鉢植えは、よく売れるからです。
花が萎れて、終わりが近づいています。
花柄摘みをすると、
株の負担が小さくなりますので、花が散る前に取り除きます。
ウツギは、花後と寒くなって落葉しているときが、剪定に適した時期になります。挿し木は、6月から7月の梅雨時期が最適な時期になります。
通常のウツギの花の時期ですので、花後の剪定と挿し木の時期が同じくらいになりますので、剪定した枝を使って、挿し木をすることができます。
ヒメウツギの鉢植えは、花が終わりますが、剪定をしないで、挿し木に適した時期の6月まで待つことにしました。
ヒメウツギの鉢植えを剪定
5月19日撮影。
ヒメウツギの
鉢植えは、花が終わった後は、日がよく当たる場所で管理していました。
水切れしないように、水遣りをするだけの管理になります。枝が長く伸びて、剪定が必要な状態です。
まだ6月になっていませんが、ヒメウツギの鉢植えを剪定して、挿し木をします。
ヒメウツギの
剪定は、難しいことはなく、
長く伸びた枝を短く切る・
不要な枝を根元で切るの2つの方法があります。
株立ちの樹形ですので、最初に長く伸びた枝を剪定して、混み合い過ぎているようであれば、不要な枝を根元で切るとうまく剪定できます。
剪定した枝で挿し穂を作る
挿し木で使う枝を挿し穂と呼びます。ヒメウツギの鉢植えを剪定した枝で、挿し木に使う挿し穂を作ります。
水揚げ
剪定した枝は、
水につけて乾燥しないようにします。長い枝もありますので、バケツなどに
水を入れて用意するとよいです。
挿し穂がたっぷり水を吸収するために、2時間以上、水をつけておく作業を水揚げと呼びます。
根元の葉を取り除く
剪定した枝を
挿し穂にするために、土に埋まる部分である
根元の葉を取り除きます。
ヒメウツギは、葉が対生していますので、上の1~2対の葉を残し、根元の葉をハサミで切ります。
葉柄を少し残すことで、土に挿したときに動かなくなり、固定されますので、発根しやすくなります。
挿し穂の切り口を作る
挿し穂の一番大切な部分である
切り口を作ります。
切り口から水を吸収することで、
挿し穂は乾燥することなく、
発根します。
切り口から発根することが多く、挿し木の成功は、切り口の状態に大きく左右されます。
準備するものは、小刀・カッター・カミソリなどの
よく切れる刃物です。
小刀は、よく切れるものは高価で、刃を研ぐメンテナンスが必要になります。ウツギの枝は細いですので、カッターやカミソリがおすすめです。
新品の刃を使うことで、
切れ味がよく、雑菌が付着していない清潔な状態で切ることができます。
挿し穂の根元を切って切り口を作るときは、水の中で切る水切りをします。
枝に水が通る道管があります。とても細い管で、
空気が入ると水の通りが悪くなります。水の中で切る
水切りすることで、導管に空気が入ることを防ぎます。
花屋さんなどの園芸では、切り花は水切りが基本です。水をよく吸って花もちをよくするための作業になります。実績のある方法ですので、挿し穂の切り口は水切りで作ります。
切り口は、水を吸う断面積が広くなるように、斜めに切ります。枝が太い場合は、クサビ形にすることもありますが、ヒメウツギの枝は細いので、斜めでよいです。
発根促進剤ルートンを塗る
発根する可能性を高くするために、
発根促進剤ルートンを使います。
ホームセンターや園芸店で販売され、価格も安いですので、挿し木に使うことをおすすめします。
発根促進剤ルートンは粉末ですので、小さな鉢受け皿などの容器に出して使います。
水に溶かしたり、少量の水でペースト状にしたりして使うこともありますが、簡単な使い方は粉末のまま、挿し穂の切り口付近に付着させる方法です。
挿し穂は
水揚げしていますので、
水に濡れた状態です。
挿し穂の
切り口付近を
発根促進剤ルートンの粉末の中に入れるだけで、簡単に付着します。
すべての
挿し穂に、
発根促進剤ルートンを塗り、
挿し穂の準備ができました。
挿し床を準備する
挿し木の
挿し穂を挿す用土を入れた容器のことを
挿し床と呼びます。
挿し床はどのような容器でもよいです。ヒメウツギの挿し木には、プラスチック製の鉢であるプレステラを使います。
底にスリットが多く設置してありますので、排水性(水はけ)がよく、通気性もよいですので、発根するためによい環境になります。
多くあるスリットから発根した根を確認しやすい特徴があります。
排水性(水はけ)がよいですので、鉢底石の必要がなく、用土だけを入れることができます。
挿し木に適した用土は、赤玉土や鹿沼土の小粒になります。雑菌などが少なく、粒が小さく保水性のよい用土が適しています。
鉢の高さの2分目くらいまで用土を入れて、挿し床を準備をします。
挿し穂を挿し床に挿す
挿し穂を
挿し床に挿すときは、割りばしなどの棒で
穴を作ります。
挿し穂の
切り口を傷つけないように挿すためです。
ヒメウツギの挿し穂は少し長いですので、風などで動かないように斜めに挿したいです。
斜めに挿す場合、穴を作る方法は難しくなります。割りばしで斜めに穴を作る必要があるからです。
挿し穂が多く、斜めに挿したい場合は、穴を作らないで、鉢に挿し穂を入れて、用土を足す方法が簡単です。
2分目くらいまで用土を入れて準備した挿し床に、挿し穂を入れます。
挿し穂を斜めに挿すことができました。
ウツギの
挿し木が完成しました。
ウツギの挿し木の管理
ウツギの
挿し木した後は、すぐに
水遣りをします。鉢の底から透明な水が流れるまで、
たっぷり水を与えます。
発根するまで、直射日光が当たらない
明るい日陰で管理します。
挿し床が乾かないように、朝と夕方の1日2回、水遣りをします。水遣りができないときや暑い日は、鉢受け皿などの容器に水を入れて、腰水で管理するとよいです。
ウツギの挿し木を成功させるポイント
- 2時間以上、水揚げをする
- 挿し穂は水切りで切り口を作る。
- 切り口は、ようく入れる刃物で斜めに切る
- 発根促進剤ルートンを塗る
- 挿し床の用土は、赤玉土や鹿沼土の小粒
- 発根するまで乾かさないように管理する
ヒメウツギの挿し木は、5月19日にしました。6月になれば梅雨入りして、管理が楽になり、発根するための環境がよくなります。
挿し木の今後の様子は、この記事を更新します。
挿し木で作った素材で、ヒメウツギのミニ盆栽ができるまでを記録します。
0 件のコメント :
コメントを投稿