春の新緑、秋に美しい紅葉を楽しめるトウカエデ(唐楓)。
ミニ盆栽や小さな鉢植えで、栽培するために種まき(実生)で苗を作ることにしました。
安い苗があれば、購入したほうがよいですが、ホームセンターや園芸店で販売されていることはありません。
インターネット通販では、立派な盆栽や大きな苗木を見つけることはできましたが、小さな苗は、販売されていることが少ないです。
トウカエデ(唐楓)の種を発芽させて、苗を作り、ミニ盆栽にするまで、時間はかかりますが、少ない費用で、多くの素材が手に入ります。
トウカエデ(唐楓)の種まき(実生)から苗を作るまでを記録します。
トウカエデ(唐楓)の種
トウカエデ(唐楓)の
種は、インターネットオークションで購入しました。秋から冬に、大きな樹を所有している出品者が大量に
種を販売します。
トウカエデ(唐楓)の種を30粒購入しました。発芽率が半分の50%でも、15株の苗が手に入りますので、十分な数です。
羽がキレイに残っているものだけを選別してくれているようです。
トウカエデ(唐楓)の
種の大きさは、
羽がある状態で1.5センチぐらいです。
羽は、風で遠くに飛ばされるためについています。親の樹の近くが発芽して大きく成長すると、お互いに日当たりが悪くなります。
繁栄、存続のため、広い範囲に種をまき、たくさん発芽させることが目的です。
トウカエデの種まき(実生)
トウカエデ(唐楓)の種まき(実生)をします。種が届いて、すぐに種まきをすることにしました。
種まきをする時期は、種を採取してすぐにまく「採りまき」と乾かないように湿らしたキッチンペーパーなどで包み、冷蔵庫で保管して、暖かくなってから種まきする、2つの時期があります。
冷蔵庫に保管することは、家族がいると難しいですので、「採りまき」をします。
種の準備
羽は必要ないですので、
ハサミで切り落とします。
種まきするときに邪魔になります。
春まで羽が残ると、発芽しにくくなりますので、切り落としましょう。
羽を切り落とすと、トウカエデ(唐楓)の種は3~5ミリくらいの大きさになります。
とても小さい種ですので、容器の中で作業します。
トウカエデ(唐楓)の
種は、全部で34個ありました。余分に入れてくれているようです。
種まきする前に、
常温の水にトウカエデ(唐楓)の種をつけます。
オークションで購入したので、外れだったか?と不安になりますが、しばらくすると沈みますので、安心してください。
2日間、
トウカエデ(唐楓)の
種を水につけました。
左側の半分くらいの種が水に沈み、右側の残りは浮いています。
種の水につける期間は、1日以上がよいです。種の状態によって異なりますが、種を採取した年に種まきする場合は、1日以上で大丈夫です。
種は、保管する期間が長くなるほど、発芽率は低下しますので、採取した年に種まきすることをおすすめします。
トウカエデ(唐楓)の種まき(実生)を成功させるポイント
1 羽を切り落とす
種床の準備
種まきするための用土入れた容器を
種床(たねどこ)と呼びます。どのような容器でも、問題なく使うことができます。
種床の容器を選ぶポイントは、管理と苗の栽培です。
管理は、種まき後に乾かないように水遣りをする必要があり、種床を置くスペースが必要です。
容器にサイズや形状、素材によって乾きやすさが異なりますので、水遣りの頻度が変わります。
大きいサイズの種床は、乾きにくいですが、置く場所に困ります。水遣りを忘れないようにするために、目に入る場所に置くとよいです。
大きいサイズの種床は、乾きにくく、水遣りに有利ですが、置く場所を確保することが難しくなります。
苗の栽培は、発芽後に種床で、どのくらいの大きさまで栽培するか?によって、種まきのときに、種と種の間隔が異なりますので、種床のサイズが大切になります。
発芽、秋ぐらいまで植え替えをしないで、そのまま栽培する予定ですので、種床は、直径15センチ(5号)の浅型の
駄温鉢にしました。
駄温鉢は、
通気性と排水性(水はけ)がよく、植物の栽培に適しています。
底に大きな穴がありますので、鉢底ネットをセットしました。針金で固定すると、ずれることがありませんので、おすすめです。
駄温鉢を2つ用意して、1つは水に沈んだ種、もう1つは水に沈まなかった種をまき、発芽率の違いを確認します。
水に沈まなかった種が、発芽率が悪いことは分かりますが、どのくらい悪いか?確認します。
発芽後、苗の状態で半年間ぐらい栽培しますので、
排水性(水はけ)がよくなるように、
鉢底石を敷きます。
トウカエデ(唐楓)の
種まきに使う
用土は、
赤玉土の小粒です。
トウカエデ(唐楓)は、土質を選びませんので、赤玉土だけで栽培ができます。ホームセンターや園芸店で販売されている価格の安い赤玉土で大丈夫です。
価格の高い高級な赤玉土は、立派な盆栽に使いましょう。
鉢の高さの7分目くらいまで、
赤玉土を入れました。
種をまき、
用土をかぶせると8分目くらいになる予定です。
トウカエデ(唐楓)の種まき(実生)を成功させるポイント
3 管理と苗の栽培を考えて、種床を選ぶ
トウカエデ(唐楓)の種をまく
水に沈んだ
種は13個あります。1つの駄温鉢に
種まきをして、発芽率を調べます。
水に沈まなかった
種は11個。発芽する可能性は低いですが、
種まきをして、発芽率を調べます。
2~3個でも発芽するなら、種まきする価値があります。
トウカエデ(唐楓)の
種を均等にまきます。
間隔を広くして、発芽後も栽培できるようにします。
種の上から
赤玉土をかぶせます。かぶせる量は、
種の大きさの1.5~2倍くらいです。
1センチぐらい赤玉土をかぶせました。
トウカエデ(唐楓)の
種まきができました。難しいことはなく、基本の
種まきです。
トウカエデ(唐楓)の種まき(実生)を成功させるポイント
4 かぶせる用土の量は、種の大きさの1.5~2倍
トウカエデ(唐楓)の種まき後の管理
種まき後は、
水遣りをします。鉢の底から
透明な水が流れるまで、たっぷり水を与えます。
最初に泥水が流れますが、赤玉土に表面に付着した微塵が原因です。細かい粒の微塵が、鉢の中で固まると、排水性(水はけ)が悪くなります。
微塵が固まっていない最初の水遣りで、キレイに流し出します。
用土が乾かないように、直射日光が当たらない
明るい日陰で管理します。
水遣りの頻度によって、置く場所を選びます。朝に1回しか水遣りができない場合は、少し暗い日陰。夕方も水遣りができる場合は、明るい日陰で大丈夫です。
日陰は、風通りが悪い場所になりがちです。風通りが悪いと湿気によってカビなどが発生することがありますので、注意しましょう。
種まきをした鉢は、用土だけですので、何の
種をまいたか?分からなくなります。
ラベルを作って、管理することにしました。字がキレイではないですので、耐水ラベルでパソコンで作成して、園芸ラベルに貼りました。
いろいろな種をまいていますので、用土だけの鉢がたくさんあります。
トウカエデ(唐楓)の種まきは、水に沈んだ種と沈まなかった種の2つの駄温鉢がありますので、「唐楓①」と「唐楓②」のラベルを貼り、区別できるようにしました。
朝と夕方にメダカを観賞しますので、鉢が乾いていれば、すぐにわかります。
トウカエデ(唐楓)の種まきは、11月13日にしました。暖かくなり発芽するまで5ヵ月間ぐらいあります。
水遣りを忘れないように注意して管理します。
九州の福岡県の平野部で栽培しています。温暖な気候ですが、年に1~2回、積雪することがあります。
トウカエデ(唐楓)の種を寒さに当てることは、発芽に必要な条件です。自然環境とできるだけ同じにすることがよいです。
用土が凍り、鉢から浮くことがあります。種の動く可能性があり、均等に種まきしましたが、発芽するときは、均等になっていないかもしれません。
トウカエデ(唐楓)の種まき(実生)を成功させるポイント
5 種まき後、水遣りをして微塵を取り除く
6 用土が乾かないように注意する
7 種を寒さに当てる
トウカエデ(唐楓)の種まきの今後
11月13日に、トウカエデ(唐楓)の種まきをしました。今後の発芽と苗の栽培について記録は、この記事を更新します。
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