人気の高い五葉松。園芸品種がたくさんあり、大きく成長するまで、多くの年数が必要になることから、価格が高いです。
盆栽の素材の苗でも高価なものが多いことから、種を購入して五葉松の実生(種まき)にチャレンジします。
種から栽培することで、五葉松の育て方が理解できます。五葉松の栽培に自信が持てるようになれば、高価な園芸品種を購入できます。
五葉松を種から発芽させて、ミニ盆栽の素材を作ることを目標にします。
五葉松の種
種は、苗や盆栽素材に比べると、価格が安いメリットがあります。
五葉松の園芸品種の場合、実生(種まき)で発芽した苗に、どのくらい性質が受け継がれるか?分からないデメリットがあります。
五葉松の
種は、ネットオークションで手に入れました。畑に大きな
五葉松の樹があり、
種を採取できる出品者です。
品種は、赤石五葉松になります。愛媛県の赤石山に自生している五葉松の子孫です。
赤石五葉松はブランド化されていますので、詳しい情報は公式のホームページで確認することができます。
参考サイト
五葉松の
種の大きさは、1センチぐらいと大きく、とても硬いです。
五葉松の実生(種まき)
五葉松の実生(種まき)にチャレンジします。小さな苗でも価格が高い五葉松。実生(種まき)で増やすことが難しいのだろうか?
実生(種まき)で苗が手に入るなら、価格の高い苗を購入する必要がありません。
五葉松の実生(種まき)を成功させるポイントを説明します。
種の準備
五葉松の
種まきをする前に、
種を常温の水につけて、
十分に水を含ませます。
種が
発芽するために、
水と温度が必要です。土の中でも水を吸収することはできますが、水が足りないと
発芽しないので、
種を数時間から1日ぐらい、水の中につけます。
五葉松の
種は10個、購入しました。10個で1,000円ぐらいでした。1個100円と高価な
種です。
水に種を入れると、1つの種だけしか沈みません。水に沈む種が発芽します。残りの9個の種は水に浮かんでいます。
ショックが大きくて、五葉松の実生(種まき)が失敗することが心配になりました。
30分後、
五葉松の
種を確認すると、
6個の種が水に沈んでいます。
5個の種が水に沈んでくれて、とても嬉しい気分になりました。6個の種があれば、半分の3個は発芽してくれる可能性がありますので、五葉松の実生(種まき)が成功します。
五葉松の発芽率は、情報が少なく、確実に何%ぐらいと目安がわかりません。80%ぐらい、50%と半分くらい、全く発芽しなかった、などいろいろな情報はあります。
種の状態が不明で、採りまき、春まきと種まきする時期に違いがあります。
五葉松の
種を水につけて6時間後の夕方には、10個の
種、
すべてが水に沈みました。
10個の種のすべてが発芽する可能性がありますので、五葉松の実生(種まき)が成功に近づきました。
五葉松の実生(種まき)を成功させるポイント①
種を常温の水に1日(24時間)以上、つけて、たっぷり水分を含ませる
種床は駄温鉢
種まきする容器は、どのようなものでも大丈夫です。
種をまくために用土を入れた容器を
種床(たねどこ)と呼びます。
小さい容器の種床は、置く場所に困らないメリットがあります。栽培スペースが狭い場合などは有効です。
デメリットは、用土が少なくなりますので、乾きやすくなります。種が乾燥しないように水遣りをしますが、容器が小さいと朝と夕方の2回の水遣りが必要になることがあります。
対策として、直射日光が当たらない場所で管理するとよいです。風通しがよい場所にして下さい。
日が当たらないですので、水遣りをして湿度が高い状態が続くと、カビが発生する可能性があります。
五葉松の
実生(種まき)の
種床は、直径15センチ、5号の浅型の
駄温鉢にしました。5号の
駄温鉢を2つ用意して、
1つに5個の種をまきます。
大きな種床です。朝の1回の水遣りで、乾くことがありません。大きいですので、置く場所が必要になりますが、乾く心配がないことを優先します。
五葉松の実生(種まき)を成功させるポイント②
種床を乾かさないように管理する
種床の準備
駄温鉢は、通気性と排水性(水はけ)がよく、
栽培に適した鉢です。
排水性(水はけ)をよくするために、底に直径3センチぐらいの大きな穴があります。
針金で固定すると、鉢底ネットがずれることがなくなります。
2つの駄温鉢(5号)に、鉢底ネットをセットしました。
五葉松は、発芽してから5年間ぐらいは成長が遅いです。
発芽後の2年間を駄温鉢のままで栽培する予定ですので、排水性(水はけ)がよい状態を維持するために、鉢底石を敷きます。
鉢底石は、ボラ土(日向土)を使いました。ボラ土(日向土)は、宮崎県が産地ですので、福岡県のホームセンターや園芸店で、安い価格で販売されています。
大粒、中粒、小粒、細粒とサイズが豊富ですので、鉢底石や赤玉土や鹿沼土に混ぜて用土としても利用しやすいです。
種床の用土は、
赤玉土の小粒です。2年間、使用する予定ですので、価格が安いもので大丈夫です。
盆栽などの用土で、長期間、植え替えをしない場合は、価格が高い硬質の赤玉土がおすすめです。
鉢底石の上に、種床の用土である
赤玉土の小粒を入れます。
鉢の高さの7分目くらいまで、
赤玉土を入れました。種をまいて、用土をかぶせたときに、鉢の高さの8分目ぐらいになるようにします。
種床の準備ができました。五葉松だから、特別な準備は必要ありません。
種が発芽した後、苗の状態で植え替えをしないで栽培する予定ですので、駄温鉢の5号と大きな種床にしました。
五葉松の小さな苗の植え替えで枯れることを防ぐためです。
五葉松の実生(種まき)を成功させるポイント③
発芽後、苗を栽培できる種床にする
五葉松の種をまく
五葉松の
種は1センチくらいと大きいですので、
種をまくところに、指で穴を作ります。
種が割れたときに、芽吹きやすいように、種を縦に置きました。効果があるか?分かりませんが、発芽したときに確認します。
1つの駄温鉢(5号)に、5個の
五葉松の
種をまきました。
間隔が十分にあり、発芽後、苗の状態で栽培することができます。
2つの駄温鉢に、合わせて10個の
五葉松の
種をまきました。10個、すべてが発芽してくれることが理想です。
種の上に用土をかぶせます。かぶせる用土の厚さは、
種の大きさの1.5~2倍くらいが基本です。
穴を作って種をまいたので、1センチくらい赤玉土をかぶせました。
種をまいた後に、すぐに
水遣りをします。水につけて水分を含ませた
種が、乾燥しないように注意が必要です。
鉢の底から流れる水が透明になるまで、たっぷり水を与えます。最初は泥水が流れます。赤玉土の表面に付着している細かい土の粒子である微塵が原因です。
微塵は、鉢の中で固まると、排水性(水はけ)が悪くなります。まだ固まっていない最初の水遣りで、流し出すことができます。
価格の高い硬質の赤玉土は、微塵が少ないです。
五葉松の種をまくことができました。難しいことはありませんが、種が10個と少ないですので、すべてが発芽できるように、丁寧に種まきをしました。
五葉松の実生(種まき)を成功させるポイント④
種まき後、たっぷりと水遣りをする
五葉松の種まき後の管理
11月1日に、
五葉松の
種まきをしました。購入した
五葉松の
種が届いて、すぐに
種まきをしました。
種まきをする時期は、種を採取した直後にまく「採りまき」が簡単です。
「採りまき」しない場合は、種まきに適した季節や気温を判断することが難しく、種を保管する必要があります。
九州の福岡県の平野部で栽培していますので、11月は、まだ暖かい日があります。乾燥しないように明るい日陰で管理します。
日陰で注意することは、風通しです。風通しが悪い場所は湿気で、種が腐敗することがあります。
種まきした駄温鉢を発芽するまで長期間、管理する必要があります。いろいろな樹木を種まきしていますので、分からなくならないようにラベルを作りました。
発芽するために、
種を寒さに当てる必要があります。自然の環境に近いほうが発芽しやすいと考えます。
五葉松の実生(種まき)を成功させるポイント⑤
「採りまき」して、種を寒さに当てる
五葉松の実生(種まき)を成功させるポイント:まとめ
- 種を常温の水に1日(24時間)以上つけて、たっぷり水分を含ませる
- 種床を乾かさないように管理する
- 発芽後、苗を栽培できる種床にする
- 種まき後、たっぷりと水遣りをする
- 「採りまき」して、種を寒さに当てる
五葉松の実生(種まき)の今後
五葉松の種まきを11月1日にしました。「採りまき」ですので、発芽する3月下旬から4月上旬まで、5か月間以上あります。
長期間、乾かないように水遣りすることは大変ですが、10個の種、すべてが発芽できるように栽培します。
発芽して、ミニ盆栽の素材の苗になるまでの様子は、この記事を更新します。
今後は、発芽した五葉松の苗の栽培になります。
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