春に美しい花を楽しめる桜。
大きな桜の木は、たくさん花が咲きますので、豪華な花見を楽しめますが、害虫や剪定などの手入れが大変です。
桜の小さな鉢植えやミニ盆栽を作り、自宅でのんびり花見をするために、桜の挿し木にチャレンジします。
桜の挿し穂を手に入れる
桜の
挿し木をするために、
挿し穂を手に入れる必要があります。
桜の木は、公園や街路樹など、多くの場所にありますが、挿し穂を手に入れるために、枝を切って傷つけることは、法律や条例で禁止されています。
ホームセンターで桜の苗木を購入して、鉢植えで栽培しています。庭植えでなく鉢植えの場合、まっすぐ伸びた幹を半分から三分の一程度の長さに剪定します。
剪定をしないで鉢に植え付け、先端部分の枝を挿し木の挿し穂に利用します。枝がたくさんありますので、桜の挿し木に数回、チャレンジすることができます。
前年に伸びた枝を使う休眠挿しにチャレンジます。暖かくなり葉が芽吹いて、新しい枝ができれば、梅雨時期に緑枝挿しをすることもできます。
桜の栽培を楽しみながら、挿し穂を手に入れることができますので、桜の鉢植えはおすすめです。
先端部分はよく芽吹きますので、枝ができやすいです。この枝を剪定して
挿し穂します。
鉢植えの桜の品種は、御殿場桜(ごてんばざくら)です。豆桜(まめざくら)と他種との交雑種、小さな樹でも多くの花が咲きますので、盆栽や庭木として人気が高い品種になります。
御殿場の名前は、静岡県御殿場市や裾野市で古くから親しまれてきた品種に由来します。暑さや寒さに強く、丈夫で育てやすい品種。花びらの輪郭が濃桃色で、花が美しいです。
花径が2~3センチ、成木の樹高が3メートルと小型ですので、鉢植えで楽しむことができます。5号(直径15センチ)の鉢なら樹高1メートルぐらいで、たくさんの花を咲かせます。
挿し木の
挿し穂は、10~20センチの長さが適しています。苗木ですので枝が短く、根元で剪定して、10センチぐらいです。
あまり太くない枝ですので、ハサミで切ることができます。
剪定した枝を
挿し穂にしますので、乾燥しないようにバケツの水の中に入れました。
挿し穂の準備
挿し穂は水分を多く含ませるために
30分以上、水の中に入れておきます。
水揚げの作業です。枝が太い場合は、もっと長い時間の2~3時間ぐらいがよいです。
休眠挿しは、前年に伸びた枝を挿し穂にしていますので、水揚げの時間は長くすることをおすすめします。
発根して成功する可能性を高くするために、3時間くらい水揚げしました。含むことができる水分の量は限界がありますので、あまり長くしても効果があるか?疑問です。
6本の
挿し穂の長さは、6~13センチになります。10センチぐらいが最適です。
挿し穂の太さは、一番太いもので、直径6ミリ。
休眠挿しの
挿し穂は太い枝がよいとされています。
休眠挿しは、まだ芽吹いてない枝を使いますので、挿し穂に蓄えたエネルギーで葉を芽吹かせる必要があります。太い枝のほうが、多くのエネルギーを蓄えることが可能になります。
細い
挿し穂は、直径3ミリぐらいの太さです。太さの違いによって発根にどのくらいの影響があるか?確認します。
6本の挿し穂は、
- 長さ13センチ、太さが4ミリ
- 長さが10センチ、太さが4ミリ
- 長さが9センチ、太さが3ミリが2本
- 長さ7センチ、太さが6ミリ
- 長さが6センチ、太さが3ミリ
長さが異なりますので、太さだけで判断することはできませんが、データを残すことは、今後の挿し木に有効です。
休眠挿しの場合、
挿し穂には、まだ芽吹いていない
芽があります。
休眠挿しは、
挿し穂の大部分を用土に深く挿しますので、先端付近の
芽だけを残して、下の方にある
芽を取り除きます。
先端付近の
芽は、花が咲く
花芽と葉が芽吹く
葉芽があります。
花芽は少し膨らむと違いが分かりますので、
挿し木してから花芽を取り除くことにします。
花が咲くには、多くのエネルギーが必要になりますので、
挿し穂に負担が大きく、
発根できる可能性が小さくなります。
よく切れるナイフやカッター、カミソリを使って、
挿し穂の一番下部分をキレイな切り口にします。
切り口をキレイにすることで、水の吸収がよくなり、発根しやすくなります。挿し木の中で一番重要な作業です。
挿し穂を水の中で切ります。
水切りと呼ばれる方法です。
植物には、根から吸収した水を運ぶ管である道管があります。道管に空気が入ると水を運ぶ効率が悪くなります。
道管に空気が入らないように切るために、水の中で作業する水切りをする必要があります。
斜めに切ることで、
切り口の断面積が大きくなりますので、吸収できる水の量が増えます。
切り口が斜めやクサビ形になるように切ります。太い
挿し穂はクサビ形にできますが、細い
挿し穂は難しく、斜めの切り口にしています。
6本の挿し穂をキレイな切り口にして、挿し木をする準備ができました。
挿し木の挿し床の準備
桜の
挿し木の挿し床は、
密閉挿しができる容器にしました。挿し床は、普通の鉢など用土を入れることができれば、どのような容器でも大丈夫です。
密閉挿しは、湿度を高く保つことで、挿し穂が水分不足で枯れることを防ぐメリットがあります。
ペットボトルを2つに切断して再利用したり、鉢にビニール袋を被せたりする例をよく見ます。
確実に密閉できるように、100均の容器を購入しました。挿し穂の様子を時々、確認したいので、簡単に開け閉めできる容器が最適です。
用土は、鹿沼土の小粒を使います。鹿沼土は、スポンジのように小さな穴が多数ありますので、保水性、通気性、排水性に優れている用土です。
挿し木の用土に適していますので、おすすめの用土です。酸性の性質ですので、アルカリ性を好む植物には適しません。
桜の
休眠挿しは、
挿し穂を用土に深く挿しますので、容器の7分目ぐらいまで鹿沼土の小粒を入れました。
容器に入れた鹿沼土に水を与え、十分に湿らせます。底に少し水が溜まるぐらいがよいです。
桜の挿し穂を挿す
桜の
挿し木に発根促進剤、ルートンを使います。高価なものではないですので、使うほうが成功する可能性が高くなります。
ホームセンターや園芸店で販売されています。購入する場合は、容量が一番小さいものがおすすめです。
容量が小さい20グラムを毎年、使用していますが、なくなりません。箱が色あせています。使用期限がありますので、注意してください。
発根促進剤、ルートンを小さな鉢受け皿に出します。
挿し穂の切り口に付着させるだけですので、少量で足ります。
挿し穂は水揚げして、濡れていますので、粉状のルートンが簡単に付着します。
挿し穂の切り口に発根促進剤、ルートンを付着させました。
桜の
挿し穂を用土の鹿沼土に挿すために、竹串などの棒で
穴を作ります。
穴を作る理由は、キレイにした挿し穂の切り口を傷つくこと、発根促進剤のルートンが取れることを防ぐためです。
フタを閉めると、密閉できます。容器は半透明ですので中の様子が確認できます。
桜の挿し木の今後
桜の
挿し木の容器は、直射日光が当たらない日陰で管理します。
2月24日に桜の挿し木をしました。九州の福岡県の平野部で栽培しています。温暖な気候ですので時期が少し早いです。
休眠挿しの時期は、樹の活動が始まる前がよいとされます。気温が15度以上になると、樹液の流れが多くなり、樹の活動が始まりますので、2月の中旬以降を目安にしています。
一般的には、休眠挿しは2~3月が適した時期になります。気温が25度以上になると暑すぎて発根に適さなくなります。
挿し穂にカルスができ、発根するまで1~2ヵ月間ぐらい必要です。桜の挿し木の今後の様子はこの記事を更新します。
次の段階は、挿し穂の先端付近の残した芽が膨らむことです。挿し穂が枯れなければ、芽が膨らみます。
まだ、花芽と葉芽の区別が分かりにくいため、両方残しています。花が咲くとエネルギーを多く消費しますので、膨らんだ花芽を取り除きます。
御殿場桜の開花時期は、4月上旬ですので、3月の中旬ぐらいに花芽が膨らみ始めます。
1週間に1回ぐらいは、桜の挿し木の容器を観察して、湿度が高く保てているか?堪忍します。
桜の挿し木を成功させて、小さな鉢植えやミニ盆栽を作り、自宅で、のんびり花見をすることが目標です。
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