ガーデニングで栽培している植物には、水が必要です。水遣りをすることが基本になります。
雨の日は、水遣りをしなくてよいですが、美しく咲いている花が傷んだり、過湿を嫌う植物があったりしますので、雨の日や梅雨の時期は対策が必要です。
「雨の当たらない軒下などに避難させましょう。」
ガーデニングでよく使われる言葉ですが、最近の新しい家は軒がなく、軒下が存在しません。マンションのベランダやバルコニーも、日当たりのよい外側は、雨に当たります。
小さな鉢植えやミニ盆栽は、サイズが小さいため雨の影響が大きいです。
栽培しているすべての植物ではないですが、雨に当てたくないものを避難できる場所を確保するために、雨よけを製作します。
雨よけの製作の目標は、
- 雨をしっかり防ぐことができる
- できるだけ安い費用
- 晴れの日も問題なく栽培できる
以上の3つの項目をクリアすることです。
雨よけの材料
雨よけの材料の選定は、
製作の難易度と費用に大きく影響しますので、大切です。
購入する手間も可能な限り減らすために、100均の商品を多く使いました。ベースになる育苗箱だけはホームセンターや園芸店で購入する必要があります。
育苗箱(稚苗用)
価格が安い農業資材の
育苗箱(稚苗用)です。150円程度で販売されています。農業資材を販売している大きなホームセンターで見つけることができます。
育苗箱(稚苗用)の裏側です。価格が安いですが、骨組みがしっかりしていて強度があり、耐久性も期待できます。
小さな穴がたくさん開いていますので、排水性(水はけ)がよいです。
育苗箱(稚苗用)の縦の長さは30センチ。
小さな鉢植えやミニ盆栽が、過密にならないように間隔をあけて6~8鉢ぐらいまで置くことができます。
U字型園芸支柱
100均のU字型園芸支柱です。
支柱の太さは直径8ミリ、幅が36.5センチ、高さが31.5センチ。
購入するときに確認しましたが、幅が36.5センチでなく、30センチぐらいです。簡単に広がりますので、36.5センチにすることも可能ですが、販売されている状態は30センチ以下になります。
園芸支柱
長さ75センチの園芸支柱(3本)。太さが0.9センチ(9ミリ)です。U字型園芸支柱と同じ太さの8ミリがありませんでした。太さが9ミリで問題なく製作できました。
園芸支柱クロスジョイント
100均の園芸支柱クロスジョイント。園芸支柱の太さが8ミリ用、30個入りです。
クロスジョイントは、直角(90度)に支柱を取り付けることができるジョイントです。
トンネルパッカーとテーブルクロス
トンネルパッカーは、トンネル支柱とビニールやネットなどの固定に便利な商品です。「取り外しラクラク」と記載されています。
U字型園芸支柱の太さに合わせて8ミリ用、10個入りです。
100均のテーブルクロス(透明)、サイズは120×150センチです。
薄いビニールでも雨よけになりますが、厚さがあり耐久性があるほうがよいですので、テーブルクロスにしました。
サイズが大きいですので、4つに切って60×75センチにすると、最適なサイズになります。
雨よけの材料のまとめ
雨よけに必要な材料は、6種類
- 育苗箱(稚苗用):150円ぐらい
- U字型園芸支柱(3本):110円
- 園芸支柱75センチ(3本):110円
- 園芸支柱クロスジョイント(30個):110円×9/30個=約33円
- トンネルパッカー(10個):110円
- テーブルクロス(120×150):110円×1/4=約28円
になります。
すべてを購入すると700円ぐらいです。使用する個数や量で計算すると550円ぐらいが製作費になります。
雨よけの製作
雨よけの製作は、ベースの育苗箱(稚苗用)にU字型園芸支柱を固定することがポイントになります。
固定することができれば、園芸支柱用のクロスジョイントで組み立てるだけです。
育苗箱に穴を開ける
育苗箱(稚苗用)の角の部分です。この部分にU字型園芸支柱を固定する穴を開けます。
長さ60センチある横の中央にも、U字型園芸支柱を固定する穴を開けます。
角の裏側。枠に穴を開けてU字型園芸支柱を挿しますが、角の部分に挿すことで強度を高くできます。
中央の裏側。中央にも、角と同じような形状になっている所があり、この部分を利用して、U字型園芸支柱を挿します。
裏側のスペースは幅が8ミリありますので、U字型園芸支柱の太さと同じです。
U字型園芸支柱の太さを測ると8ミリより少し大きいです。
実際に入れてみると、ちょうどよいサイズになります。
ハサミの先端の位置に
穴を開けることで、U字型園芸支柱を固定することができます。
裏側から
キリで
穴を開けます。育苗箱(稚苗用)はプラスチック製ですが、硬いです。
電動ドリルがあると簡単に
穴を開けることができます。安い
電動ドリルでも、穴あけ作業ができますので、購入することをおすすめします。
8ミリの穴を開けますので、8ミリの
ドリルの刃が必要になります。
8ミリは大きいサイズですので、キレイな穴を開けるには、最初は3ミリで穴を開けて、5ミリ、8ミリと大きくします。
3ミリのドリルの刃で
穴を開けます。
小さいドリルの刃のほうが正確な位置に穴を開けやすいです。
幅の真ん中に
穴を開けることができました。開けたい
穴の大きさ8ミリと幅が同じですので、
どちらかにずれると穴を開けることができません。
表側から見ると、少し内側にずれているように見えます。外側と内側の厚さが異なるからです。
8ミリの穴を開けるために3段階に分けて、面倒だと感じますが、大きな穴を一度に開けようとすると、電動ドリルに大きな負荷がかかります。
刃先がはじかれることでケガをする原因になることがあります。
8ミリのドリルの刃で
穴を開けます。太くなるほど強い力で電動ドリルを持つ必要があります。
プラスチック製ですので、
穴を開けるとバリができやすいです。カッターやデザインナイフでバリを切り落とします。
U字型園芸支柱は8ミリより少し太いですので、バリをキレイに取り除かないと、入りません。
育苗箱(稚苗用)の角と横の中央、6個の
穴を開けました。
育苗箱(稚苗用)をベースにした雨よけの製作は、U字型園芸支柱を固定するための穴を開ける作業が重要です。
時間をかけて、ゆっくり丁寧に作業しましょう。穴が開けば、組み立てるだけになりますので、簡単です。
U字型園芸支柱を固定する
開けた
穴にU字型園芸支柱の先端を挿します。
穴のサイズがギリギリで強い力が必要です。ヤスリで少し削ったり、洗剤などで滑りやすくしたりするとキレイに入れることができます。
サイズがギリギリですので、しっかり固定できるメリットがあります。強風で抜ける心配がありません。
穴を開ける作業は大変でしたが、強度が高いことは安心でき、台風の強風にも耐えることができそうです。
園芸支柱をクロスジョイントで固定
クロスジョイントをU字型園芸支柱に取り付けます。専用の部品ですので、
簡単に取り付けることができ、楽しい作業です。
最初にU字型の一番高い位置に取り付けました。
3つのU字型園芸支柱に取り付けて、3ヶ所で園芸支柱を固定します。
クロスジョイントは8ミリ用ですが、園芸支柱の太さは9ミリです。取り付けるときに強く押す必要があります。
園芸支柱の長さは75センチ。育苗箱(稚苗用)の横の長さは60センチですので、左右に7.5センチずつ長くなります。
少し不格好ですが、横方向からの雨にも対応でき、園芸支柱を切ることがないので簡単になります。
前側にも3ヶ所にクロスジョイントを取り付けました。
園芸支柱は強度が不足することが多いですが、U字型園芸支柱がしっかり固定できていますので、強度が高い雨よけになります。
後側にも取り付けました。園芸支柱の太さが9ミリで、クロスジョイントに取り付けるときは大変ですが、しっかり固定できますので、強度が高いです。
テーブルクロスをトンネルパッカーで固定
雨よけの製作の仕上げ、テーブルクロスをトンネルパッカーで固定します。晴れの日は日差しが当たるように、透明のビニール製のテーブルクロスにしました。
テーブルクロスのサイズは、120×150と大きいです。
園芸支柱の長さが75センチですので、60×75の4等分にハサミで切りました。折り目がありますので、折り目に沿って切るだけです。
テーブルクロスは室内で使用する商品ですので、日差しに当たると劣化する可能性があります。残りの3枚は予備として保管します。
60×75の4等分に切ったテーブルクロスを合わせてみます。ちょうどよいサイズです。
トンネルパッカーでテーブルクロスを園芸支柱に固定します。
トンネルパッカーは8ミリ用ですので、太さ9ミリの園芸支柱に取り付けは強い力が必要です。
小さな鉢植えやミニ盆栽の雨よけが完成しました。
雨よけの効果
完成した
雨よけに小さな鉢植えやミニ盆栽を並べました。
花が咲いているパンジー、スミレ、フキタンポポや桜。雨に濡らしたくないガーデンシクラメン。
たくさん並べると、過密になりますので、6~8鉢ぐらいがよいです。過密になると湿度が高くなり、病気や害虫の被害を受けやすくなります。
製作した日が雨が降ったり、やんだりしていましたので、
雨よけの効果を確認することができました。
横方向からの雨も防ぐことができ、花が咲いているギョリュウバイは濡れていません。
育苗箱(稚苗用)とテーブルクロスに隙間を作ることで、
風通しを確保しています。密閉してしまうと、湿度が高くなりますので、少し風が通るようにしました。
隙間がありますので、育苗箱(稚苗用)に雨水がありますが、花が濡れることがないので、効果があります。
晴れの日は、前側の園芸支柱を
上にスライドさせて風通りをよくします。
寒い季節に使用するビニール温室は、晴れた日に温度が上がります。
雨よけは梅雨の時期や夏から秋の激しい雨の日に活躍しますので、晴れた気温の高い日にも対応できるようにしなければなりません。
雨よけの製作のまとめ
育苗箱(稚苗用)に穴を開ける作業は、大変ですが、強度が高く、完成度の高い雨よけになりました。
園芸支柱の太さが9ミリあり、8ミリ用のクロスジョイントやトンネルパッカーで大丈夫か?不安がありましたが、固定するために強い力が必要でしたが、強度が高くなりましたので、成功です。
欠点は、
強風で倒れないように固定するか、重くなるように鉢をたくさん並べる必要があります。
近年は、ゲリラ豪雨など激しい雨が降ることが多くなりました。雨から植物を守る雨よけで植物の栽培を楽しみましょう。
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