梅の挿し木を成功させるポイント:八重寒紅の休眠挿しにチャレンジ


梅 挿し木
挿し木にチャレンジします。

は、まだ花が少ない早春に、美しい花とよい香りで春が近づいていることを感じさせてくれます
 
を増やす方法は、接ぎ木が一般的です。接ぎ木の欠点は台木が必要になることで、台木の栽培から始めると、とても時間が掛かります。

挿し木は、剪定した枝を使うことで簡単にできるメリットがあります。挿し木は、野梅系の品種の場合なら発根する可能性がありますが、一般的に挿し木は難しいです。

八重寒紅(やえかんこう)の花は濃い紅色で中輪の八重咲き、野梅系・野梅性の極早咲きの品種ですので、挿し木発根する可能性があります。

八重寒紅を剪定して挿し穂を手に入れる

梅 花
2月7日撮影。八重寒紅の美しい花を楽しみました。

ホームセンターで販売されていた苗木を購入して、鉢に植え付けました。サイズが小さいので、ミニ盆栽を作ることができそうです。



花後
は花後に剪定をします。新しく伸びた枝に花芽ができますので、花を楽しむために枝を伸ばすと、樹が大きくなります。

剪定をすることで、一度、小さくして新しい枝を伸ばすことで、樹の大きさを維持できます。

の盆栽の育て方の記事。参考にして下さい。
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樹高
樹高は20センチ。枝の先端から新しい枝が伸びると、すぐに大きな樹になります。

剪定
枝の根元から2つの芽を残して、剪定します。葉が芽吹き始めていますので、剪定する時期が少し遅いです。

挿し穂 水
剪定した枝を挿し木挿し穂を使いますので、乾燥しないように、すぐに水に入れます

梅の挿し穂のポイント
  • 前年に伸びた枝
  • できるだけ太い枝
  • 芽が動いていない枝
花が咲いていた枝が「前年に伸びた枝」になります。樹皮が緑色ですので、簡単にわかります。

「できるだけ太い枝」は鉛筆ぐらいの太さと表現することが多いですが、直径7ミリぐらい?かなり太いです。

大きな梅の木の枝であれば、前年の枝で太さが7ミリ以上ある可能性があります。一般的に前年の枝は5ミリ以下、3ミリぐらいが普通です。

「芽が動いていない枝」、葉が芽吹いていない枝のことです。植物は根が動き(新しい根が伸び始める)、その後、葉が芽吹きます。

根が動いている時期が挿し木の時期に適していますので、「芽が動いていない枝」がよいとされます。

用意した挿し穂は、「前年に伸びた枝」だけしかクリアできていません。あまり太くなく(直径3ミリぐらい)、葉が芽吹き始めています。

挿し木が成功できるか?少し心配になりますが、チャレンジします。

梅の挿し穂の準備

カッター
挿し木に必要な道具は、カッターです。よく切れるナイフやカミソリなどでも大丈夫です。

剪定した枝の挿し穂30分以上、水の中に入れて、水揚げします。根から水分を吸収できなくなりましたので、できるだけ乾燥しないように挿し穂に多くの水分を吸収させます。

挿し穂
挿し穂は3本あります。短い4センチが1本、8センチぐらいが2本です。八重寒紅は、小さい樹ですので、このくらいの長さの挿し穂になります。

10~20センチぐらいの長さの挿し穂がよいとされています。4センチの短い挿し穂は、発根する可能性は小さいですが、残りの2本は期待できます。

芽
挿し穂に芽があります。先端のだけを残して下にあるを取り除きました

がたくさんあると、芽吹くためにエネルギーを多く消費します。発根にエネルギーを使うために、先端のだけにしました。

休眠挿しは、挿し穂の大部分を用土に挿しますので、下のは芽吹くことがありません。

水切り
挿し穂の下をキレイな切り口にします。斜めに切ることで、切り口の断面積が大きくなり、水を吸収しやすくなります。

切り口を作るときは、水の中で切ります水切りと呼ばれる作業です。

枝に水が通る管である道管があります。道管の管の中に空気が入ると水の吸収する効率が悪くなります。

水切りすることで道管に空気が入ることを防ぎます。

挿し穂 切り口
挿し穂の切り口がキレイになりました。

休眠挿しは、挿し穂を2月の中旬ぐらいに採取して、水はけの良い場所に埋めたり、少量の水ゴケなどで乾燥しないようにビニール袋に入れて密閉して冷蔵庫で保存したりします。

その後、3月の中旬から下旬に用土に挿し木します。

なぜ、一度、保存してから挿し木をするのか?明確な理由を見つけることができませんでした。

葉が芽吹かないようにするためではないだろうか?

理由が分からないので、保存しないで、すぐに挿し木することにします。

梅の挿し木のポイント

ビン
梅の挿し木を成功させるために、密閉できる容器であるビンを用意しました。ペットボトルや鉢にビニールをかける方法より密閉度が高くなります。

密閉することで湿度を高く保つことができ挿し穂が乾燥しないので、枯れることが少ないです。

鹿沼土
挿し木に使う用土は鹿沼土の小粒。排水性(水はけ)がよい用土です。

鹿沼土 ビン
用意したビンに鹿沼土を入れます。

深く
挿し穂を深く挿しますので、鹿沼土をビンの高さの8分目ぐらいまで入れました

水
霧吹き(スプレー)で鹿沼土にたっぷり水を含ませます。

ビン 準備
挿し穂を挿すビンの準備ができました。

発根促進剤
挿し穂の切り口に、発根促進剤を塗ります。鉢受け皿などの容器に入れます。

発根促進剤は、ルートンを使いました。ホームセンターや園芸店で販売されています。使用量が少ないため、なかなか減りません。

使用期限がありますので、容量が少ないものがおすすめです

挿し穂 切り口
挿し穂の切り口に発根促進剤を付けます。

挿し穂 水
挿し穂は水に濡れていますので、発根促進剤の粉が簡単に付着します。

竹串
用土の鹿沼土に、竹串などの棒で穴を作ります。

穴
穴を作ることで、挿し穂を挿すときに、切り口を傷つけることがありません。

挿し木
挿し穂を用土に作った穴に入れて、挿し木します。

挿し穂 深く
休眠挿しは、深く挿し木したほうが発根率がよいです

短い枝の挿し穂に蓄えられているエネルギーは少なく、挿し穂の地中部分はエネルギーの消費が少なくなります。

地上に出た部分が水分を使い、葉が芽吹き、光合成します。地上部が小さくなることで、発根するまでに枯れることを防ぎます

3本
八重寒紅の小さなミニ盆栽の剪定した枝を使った3本の挿し穂挿し木しました。

日陰
ビンのフタを締めて密閉することで、水分が蒸発することがなく、湿度を高く保つことができますので、枯れる可能性が小さくなります。

日が直接当たらない日陰で管理します発根するまでの期間は、2ヵ月間ぐらいです。

梅の挿し木の今後

梅 挿し木 今後
2月23日挿し木をしました。

密閉容器であるビンですので、水遣りをする必要がありません。1週間に1度くらいは、フタを開けて、挿し穂の様子を確認します。

第1の関門は、葉が芽吹くことです挿し穂が枯れることなく、葉が芽吹くことで、光合成が可能になり、発根に必要な養分を作ることができます。

九州の福岡県の平野部で栽培していますので、温暖な気候で、3月の上旬には、葉が芽吹きます

剪定した八重寒紅のミニ盆栽を観察すれば、葉が芽吹く時期が分かります。

今後の挿し木の様子は、この記事を更新します

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匿名 さんのコメント...
メダカの大工 さんのコメント...
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