スミレは身近な植物ですが、春に美しい花を楽しむことができる山野草です。
コスミレ(小菫)は、スミレ科スミレ属Japanese violet、ツクシコスミレ (筑紫小菫)と呼ばれることもあります。
コスミレ(小菫)の特徴
コスミレ(小菫)は、1つの株にたくさんの花が咲く特徴があります。花が咲く時期は3~5月、紫色の小さな花が咲きます。
花の特徴
花びら(花弁)の数は5つ、直径2センチぐらいの小さい花で、唇弁(しんべん)は白色で紫色の筋があります。
唇弁(しんべん)は、花びらの数が奇数で、下側にある1枚の花びら(花弁)のことです。他の花びらより大きく、下側から受けるように花びらが広がっています。唇弁は派手な色や特徴のある模様があることが多いです。
スミレの花らしく、内部に蜜腺がある距が細長く、花の後ろに8ミリぐらい伸びています。
距(きょ)とは、植物の花びらや萼(がく)の付け根にある突起部分のことです。距(きょ)の内部には蜜腺(みつせん)があります。
葉の特徴
コスミレ(小菫)の葉は、葉柄が長い特徴があります。
葉の長さは2~6センチぐらい。スミレより幅が広く、丸みがある三角形のような形や長細い卵形をしています。
葉縁に小さな鋸歯があります。草丈は5~10センチぐらいで小さな山野草です。
コスミレ(小菫)の育て方
栽培環境
日当たりのよい場所が基本です。
暑い夏は葉焼けすることがありますので、夕方の西日に注意します。日が当たることで鉢や用土が熱くなり水切れしますので、遮光すると安心できます。
冬は冷たい風や霜に注意して管理します。
用土
コスミレ(小菫)は土質を選びませんので、基本の培養土で問題なく栽培できます。
素焼き鉢など乾きやすい鉢で、水切れしやすい場合は腐葉土などを追加するとよいです。
水遣り
鉢植えの場合は、表面の土が乾いたら鉢の底から水が流れるまで、たっぷり水遣りします。
地植え(庭植え)の場合は、必要ありません。
基本は春と秋は朝に1日1回、暑い夏は朝と夕方の1日2回、冬は乾き具合を確認して3~4日に1回程度です。
植え付けや植え替え時期
コスミレ(小菫)は、根の成長がよいですので、鉢植えは1年に1回、毎年植え替えをします。
植え替えに適した時期は、年に2回あります。
夏の終わりの少し涼しくなった頃から秋の始め、芽吹き始める2月から3月ぐらいです。
残暑が厳しい年が多くなっていますので、秋の植え替えは時期の判断が難しいですので、芽吹き始める前の冬の植え替えがおすすめです。
コスミレ(小菫)の植え付け
コスミレ(小菫)の
苗を2株を
鉢に植え付けます。
1つの株は小さな鉢植えにして、ミニ盆栽風にして美しい花を楽しみます。もう1つの株は栽培重視で普通のサイズの鉢に植え付けます。
鉢の準備
コスミレ(小菫)を小さな
陶器の鉢に植え付けて、ミニ盆栽風に仕上げます。
ちょうどよいサイズの盆栽鉢がなかったので、100均の陶器の食器に穴を開けて作った鉢に植え付けます。
100均の陶器の食器に穴を開ける方法を詳しく解説した記事です。
鉢の直径は7センチ、2.5号より少し小さいサイズです。
鉢の高さは4センチあります。
栽培重視の
鉢は、100均のWhite Garden スクウェア型植木鉢3号、3個入りでコストパフォーマンスが高いです。
鉢のサイズは6.8センチ角で、高さが8センチです。100均の鉢ですが、MADE IN JAPAN
の文字があり、日本製です。
プラスチック製の鉢ですが、日本製ですので耐久性に期待が持てます。
コスミレ(小菫)の用土
コスミレ(小菫)の
用土は、
赤玉土と
鹿沼土、
ボラ土(日向土)を
1:1:1の割合、同じ量で作りました。
ミニ盆栽に使う用土ですので、一般的なコスミレ(小菫)の用土より排水性(水はけ)と通気性を重視しています。
コスミレ(小菫)は、ホームセンターや園芸店で販売されている草花や野菜の培養土で問題なく栽培できます。
赤玉土、鹿沼土、ボラ土(日向土)が均一になるように混ぜます。
コスミレ(小菫)の用土が準備できました。
苗の植え付け
コスミレ(小菫)の苗が乾かないように、水を入れた鉢受け皿などに準備します。
ミニ盆栽
小さいほうの苗をミニ盆栽にします。
コスミレ(小菫)の根が太くて長く、準備した鉢に入れることが難しいです。
根を傷つけないように注意して曲げて、鉢に入れることができました。
太い根の先端に細い根がたくさんありますので、根を短く切ることができなく、大変でした。細い根が水を吸収する根ですので、大切です。
用土を入れて、
コスミレ(小菫)の
苗を植え付けます。
コスミレ(小菫)の
ミニ盆栽の植え付けができました。
もう少し深さがある鉢であれば、植え付けが簡単にできました。
コスミレ(小菫)は小さいので根が細いイメージですが、実際は太い根が長く伸びていますので、深さのある鉢がおすすめです。
普通の鉢
100均の鉢はプラスチック製で、底にスリットがたくさんあり、
排水性(水はけ)がよいです。
コスミレ(小菫)の苗は
太い根が長いですが、深さがある
鉢ですので簡単に収めることができました。
用土を入れて植え付けました。
コスミレ(小菫)の鉢植えができました。
コスミレ(小菫)は、地上部は小さな株ですが、根が太く長いですので鉢植えにする場合は、少し大きな鉢がおすすめです。
植え付け後の管理
植え付け後は、すぐに水遣りをします。鉢の底から水が流れるまで。たっぷり水を与えます。
水遣りをすることで用土に隙間がなくなり、株が安定します。水が溜まることなく抜けていくことを確認しましょう。
植え付け後は1週間ぐらい、直射日光が当たらない
明るい日陰で管理します。
風で株が動くと根が切れる可能性がありますので、
強い風が当たらない場所がよいです。
葉が萎れるなどの異常がなければ、少しずつ日の当たる場所に移動させます。
午前中だけ日の当たる場所で様子をみて、問題がなければ、1日中、日の当たる場所で管理します。
コスミレ(小菫)の成長
コスミレ(小菫)の苗を
1月20日に植え付けました。
ミニ盆栽の鉢は、1枚だけ大きな葉があります。小さな葉が芽吹いていますので、今後の成長を観察すると、植え付けがうまくできたか?確認できます。
植え付けから1週間後の
1月27日の
コスミレ(小菫)。芽吹き始めた
小さな葉が少し成長しています。
植え付けは成功です。
1月29日撮影。2日後ですが、葉が大きく成長したことが分かります。
暖かい日が続いた影響で、成長がよいです。花芽も芽吹いています。
2月1日撮影。順調に成長していますので、毎日の観察が楽しみです。
昼は暖かい日が多いですが、朝は冷えますので、霜の当たらない屋根のある場所で管理しています。
普通の鉢に植え付けた
コスミレ(小菫)も葉が芽吹き始めました。深さのある鉢ですので、
水切れの心配がありません。
コスミレ(小菫)の花の時期は、3~4月です。九州の福岡県で栽培していますので、3月の上旬に花が咲くことを期待しています
花が咲くまでの成長の記録は、この記事を更新します。
花後にしっかり管理して、コスミレ(小菫)の夏越しにチャレンジします。
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