クチナシ(梔子)の挿し木を成功させるためのポイント


クチナシ 挿し木
梅雨時期に美しい純白の花を咲かせるクチナシ挿し木します。

クチナシの挿し木の時期

挿し木は水を吸収する根がなく、葉と枝だけですので、乾燥しやすいため湿度が高い梅雨が最適な時期です

クチナシは花が咲いている時期になりますので、花が咲き終わったころに挿し木するとよいです。

花後に樹形を整える剪定して、切った枝を挿し穂にして挿し木することをおすすめします。

クチナシは発根がよいので、梅雨時期以外でも、3月~4月9月でも挿し木することができます。

クチナシを挿し木で増やす理由

クチナシは庭木によく利用され、美しい純白の花や常緑のツヤのある濃い緑色の葉を楽しむことができます。

鉢植えもありますが、大きなものが多いです。小さな鉢植えミニ盆栽クチナシを楽しむために挿し木で増やします。

コンパクトな小さな鉢植えミニ盆栽は、いろいろな場所に飾ることができますので、狭いスペースでも大丈夫です。日当たりなどの環境がよければ、室内でも楽しむことができます

花が咲くようになるまで、少し時間が必要ですが、葉だけでも楽しむことができます。


クチナシの挿し木

クチナシ 鉢植え
クチナシを鉢植えで栽培しています。ホームセンターで購入した大きな苗木を鉢に植え付け、剪定しました。

鉢植えの栽培の様子の記事です。

クチナシの挿し穂を採取

樹高
鉢植えのクチナシは短く剪定しても、新芽が伸びて樹高が30センチになりました。コンパクトな鉢植えを作るために、長く伸びた枝を剪定します。剪定した枝を挿し穂にします。

節
長く伸びた枝を一節だけ残して剪定します。

剪定
節の少し上をハサミで剪定しました。残した節から芽吹き、2つの枝ができるので、枝数が増えます。

剪定
クチナシ夏に花芽を作るので、花が終わった後、すぐに剪定しないと花芽がなくなります。

9月に剪定しました。先端に花芽ができていますので、不要な枝だけを剪定します。全体を短く剪定すると、来シーズンは花が咲かなくなります。

バケツ 水
剪定した枝は水を入れたバケツで水揚げします。クチナシは発根しやすく、新しい枝ですので1時間ぐらい水に入れておく、水揚げで大丈夫です。

発根しにくい樹種や古い枝を挿し穂に使う場合は、長時間、水揚げする必要があります。

クチナシの挿し穂の準備

挿し木 道具
挿し木をするために必要な道具は、ハサミカッター割りばし、発根促進剤のルートンです。

割りばしは汚れやすいので、ステンレス製の棒を使っています。100均で購入したステンレス製のマドラーです。

挿し穂 準備
クチナシ挿し穂は、大きな葉があります。葉に供給する水を吸収する根がありませんので、水分が不足して葉が枯れます

葉 半分
葉で光合成することで養分を作り、植物は成長します。発根するためには葉が必要です

水の吸収を少なくして、葉が枯れることなく光合成できるように、葉を半分に切ります

挿し穂 葉 半分
挿し穂のすべての葉を半分に切りました。

挿し穂 長さ
クチナシ挿し穂の長さは、大きなもので10センチぐらい。

挿し穂 小さい
小さいものは6センチぐらいです。

挿し穂 カッター
挿し穂は剪定したときは、ハサミで切りました。切り口をキレイな状態にすると水を吸収しやすく、挿し木が失敗する可能性が小さくなります。

よく切れるカッターやカミソリで切り口を作ります。雑菌などが付着しないように新品の刃やキレイに洗った刃を使います。

水切り
切り口は面積が広くなるように斜めにします。

切り口を作るときは水の中で切ります。水が通る道管に空気が入ると、水の吸収が悪くなるからです。

水の中で切ることを水切りと呼びます。空気中で切ると道管に気泡ができ、水の通りが悪くなります。切り花では基本の作業です。

挿し床の準備

プラスチック製
挿し床は、いろいろな容器を使うことができます。水はけのよいプラスチック製の鉢を使いました。

挿し木は水を貯めたほうがよさそうですが、水はけがよいと根の成長がよくなります。9月に挿し木をしたので、寒くなる前に根の量を増やすために水はけのよい鉢にしました。

3.5号
7.5センチの四角い鉢で3.5号くらいの大きさです。ホームセンターなどで10個セットで安く販売されています。

挿し木 用土
挿し木に使う用土は、鹿沼土赤玉土の小粒です。粒が小さいほうが水持ちがよく、乾燥しにくいです。

赤玉土の小粒を使いました。市販の挿し木用の土でも大丈夫です。

土入れ
土入れで鉢に赤玉土の小粒を入れます。

8分目
8分目くらいまで入れます。

水
挿し木する前に水で十分に湿らさせます。挿し床の準備ができました。

クチナシの挿し穂を挿す

ルートン
挿し穂に発根促進剤のルートンを塗ります。挿し木の成功する可能性が高くなるので、使うことをおすすめします。

ホームセンターや園芸店で購入できます。あまり減らないので、一番小さなものがよいです。

白い粉末
ルートンは白い粉末です。鉢受け皿などの容器に出して使います。

挿し穂
挿し穂は水の中に入れて濡れていますので、簡単にルートンが付着します。

割りばし
挿し床の用土に割りばしなどで穴を開けます。

穴
挿し穂より少し大きいぐらいがよいです。挿し穂の先端を傷つけないように穴を開けますそのまま挿すと、キレイにした切り口が台無しです。

挿し穂
挿し穂を入れます。挿し穂の長さの3分の1から半分くらいが、用土に埋まるようにします

動かない
挿し穂が動かないように。隙間に用土を入れます。

挿し木
クチナシ挿し木ができました。

5つ
5つの挿し穂をすべて挿しました。挿し木は失敗することがありますので、できるだけ多く挿すほうが安心できます。

クチナシの挿し木の管理

挿し木 管理
まだ暑い9月14日クチナシ挿し木をしました。

挿し木した後は、直射日光が当たらない明るい日陰で管理します水切れして乾かないように鉢受け皿などの容器に水を入れます。

挿し木は管理する場所が重要です。風が当たると挿し穂が動き、根が切れることがあります。

発根するまで、毎日、用土が乾かないように管理することは難しいです。時々、鉢の向きを変えることで、すべての挿し穂の葉が光合成できるようにします。

葉 黄色
10月16日クチナシ挿し木挿し木してから1か月が経過しました。葉が黄色に変色しています。緑色の葉が残っていますので、まだ大丈夫です。

発根
クチナシ挿し木発根しています挿し木が成功しました。5つの挿し穂がありますので、どの挿し穂か?確認できませんが、大満足です。

温暖な福岡県で栽培していますので、11月末ぐらいまで成長できる環境にあります。12月から寒くなりますので、残り1か月で冬越しできるぐらいまでが成長することを期待します。

寒い冬の間は鉢の用土が凍らないように、室内で管理できるとよいです。暖房を入れている部屋は暖かすぎますので、注意してください。

クチナシの挿し木の今後

9月14日に挿し木をして、1か月後の10月16日に発根を確認できました。梅雨時期の挿し木は、寒い冬まで期間が長いですので、冬越しを心配する必要はありませんが、秋に挿し木をすると寒くなる冬が心配になるデメリットがあります。

冬の間も乾燥に注意します。春になり新芽が芽吹きだしたら、1つずつ植え付けます

挿し木で増やした株は、小さな鉢植えミニ盆栽にする予定です。

今後のクチナシ挿し木の栽培は、この記事を更新します

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