小さなミニ盆栽が、ホームセンターや園芸店で手頃な値段で販売されることが多くなりました。
たくさんの枝がある樹が小さな鉢に植えてありますので、コンパクトで置く場所に困ることがなく、四季を感じることができます。
購入したときは、剪定されていますので、バランスよく枝が伸びています。その後、成長して枝が伸びると樹形が悪くなります。
伸びた枝は剪定する必要があります。剪定をして、ミニ盆栽の樹形を作り方を詳しく紹介します。
ミニ盆栽の剪定
ホームセンターで購入した谷渡りのミニ盆栽です。購入したときに少し枝が伸びすぎています。
谷渡りは花の形が特徴的で、人工衛星の木と呼ばれることがあります。アカネ科タニワタリノキ属の落葉低木です。
花を期待して購入しましたが、咲きませんでした。購入した理由が花でしたので、興味が薄れ、植え替えや手入れをすることなく、棚の隅に置いていました。
秋になると葉が紅葉します。紅葉が終わり落葉する頃が剪定に適した時期です。
冬は、落葉樹を分けて並べています。葉がないので水の吸収が少なく、水遣りのタイミングが常緑樹と異なります。分けるときに剪定をしたり、針金掛けたりして来シーズンに備えます。
葉が半分以上落葉して先端付近だけに残っていますので、剪定に適した時期です。不要な枝を剪定をしてミニ盆栽になるように樹形を作ります。
剪定前に樹形をイメージする
谷渡りの幹の太さは7ミリです。幹の太さが1センチ(10ミリ)以上になるとミニ盆栽として、よい雰囲気になります。
根元の幹の太さは盆栽の重要なポイントの1つです。太くなるまで長い月日が必要ですが、楽しみながら栽培しましょう。
剪定する前に樹をよく観察します。樹形を作るために、幹と枝に分けて考えるとわかりやすいです。
青色が
幹になります。左に曲がっています。
幹に曲がりがある素材は
樹形が作りやすいです。
根元は曲げにくいですので、
購入するときは幹に曲がりがある樹がおすすめです。
黄色が枝になります。同じ場所から2本や3本の枝が出ている場合は1本にします。全部で9本の枝がありますので、不要な枝は剪定します。
不要な枝の剪定
根元に一番近い
枝は不要です。ハサミで
剪定します。
ミニ盆栽は幹や枝が細いですので、盆栽用の高価なハサミは必要ありません。100均のハサミで切れます。切れ味が悪くなったら、新しいハサミを購入しています。
ハサミで適当に
剪定して、後で
カッターで切り口をキレイにします。
1つの枝を剪定したら、樹をよく見て確認します。1度にたくさん剪定すると、失敗の原因になります。
幹の先端で2本並んで伸びている
枝の1つを
剪定します。向きがほぼ同じで平行に並んでいる
枝は、どちらかを
剪定します。
3本の
枝を
剪定するだけで、雰囲気が大きく変わります。
枝の数が少なくなると、どのような
樹形にするか?考えやすくなります。
樹形を考えた剪定
いろいろな樹形がありますが、小さな
ミニ盆栽はシンプルな樹形が似合います。まだ
幹が細いですので、
枝のことは考えないで、
幹だけに集中して
樹形を作ります。
幹が根元から左に曲がっていますので、次は右に曲がるとよいです。左にある太い枝が右向きですので、この枝だけを残して幹にします。
一番先端の左向きに伸びている枝を剪定します。
ちょっと勇気が必要ですが、3つの
枝をまとめて
剪定しました。
9本あった
枝ですが、
一番太い枝だけを残して剪定しました。残した
枝は
幹になります。
盆栽では「幹を立て替える。」と言います。
幹を立て替える:先端部分を作り直したいときに、新しい樹芯を途中の枝に設定して切り換えること。
根元から左に曲がり、右に曲がる幹ができました。幹に曲がりがあることで樹形ができます。
剪定後の切り口の処理
剪定後の
切り口は、
カッターでキレイにします。大きな
盆栽は小刀などを使いますが、小さな
ミニ盆栽は普通の
カッターが使いやすいです。
特に細かい作業になる場合は、デザインナイフが便利です。
清潔で切れ味のよい新品の刃を使います。切り口をキレイにすることで傷の直りがよく、後が残りにくいです。
先端も残っていた部分をキレイに切り落としました。
幹が曲がっているように見えます。
切り口には
癒合剤、トップジンMペーストを塗ります。
切り口を保護して、殺菌剤が配合されていますので、
雑菌による腐食の心配が減ります。
トップジンMペーストはオレンジ色で見た目が悪いですが、
枯れる可能性が少しでも小さくなるように塗ります。
雨に濡れない場所で管理します。水遣りの時も
癒合剤に水がかからないようにしましょう。
ミニ盆栽を剪定して樹形を作る方法のまとめ
ホームセンターや園芸店で販売されている価格の安い
ミニ盆栽は、素材の苗に近いですので、そのまま栽培しても
盆栽のような雰囲気になりません。
枝を剪定するだけで、ミニ盆栽の樹形を作ることにしました。針金をかけることは初心者にハードルが高いです。剪定だけでも、立派なミニ盆栽を作ることができます。
剪定に必要な道具は
の3つだけです。ハサミとカッターは100均の商品です。癒合剤はトップジンMペーストならホームセンターや園芸店で販売されています。
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剪定後の
ミニ盆栽。幹だけを考えて
樹形を作りました。
先端を長く伸ばした状態で栽培して、幹の根元を太くします。
樹形が全く違う樹になりました。一番簡単なミニ盆栽の樹形は、曲がった幹の先端に枝が3~5本ぐらいある樹形です。
剪定後。左に伸びていた
幹を右向きの太い
枝に立て替えました。並べて確認すると
剪定だけで
樹形を作ったことが分かります。
幹を作る剪定をした経験が、ミニ盆栽や素材の苗木を購入するときに、非常に役に立ちます。剪定で樹形を作ることが可能であるか?判断できるようになります。
幹に立て替えた
枝は、樹高5センチぐらいまでは
節の間隔が小さいです。樹高が小さい
ミニ盆栽は、
節の間隔が小さいことが重要です。
幹の根元が十分に太くなったら、5センチのところで剪定します。芽吹いて枝ができれば。ミニ盆栽の樹形ができます。
谷渡りを11月20日に剪定しました。冬の間は落葉して休眠期間。春に植え替えをする予定です。
今後の成長の記録は、この記事を更新します。どのような樹形になるか?楽しみにしてください。
谷渡りは、花が咲くことを目標に栽培します。
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