ツワブキ(石蕗)の育て方:小さな鉢植えで初冬に黄色の花を楽しむ


ツワブキ 石蕗
ツワブキはキク科ツワブキ属。ツワ、イシブキ 、イソブキと呼ばれることもあります。常緑の多年草ですので、1年中、緑を楽しめます

初冬の10月~12月に黄色のを咲かせます。園芸品種は、白色やオレンジ色のがあり、も獅子葉、斑入りなどいろいろながあります。

「石蕗の花(つわのはな)」や「いしぶき」は初冬の季語です。

日陰でも育つため、和風の庭の下草として、古くからよく利用されています。暑さに強く、育て方が簡単ですので、庭でしたら手入れの必要がありません

ツワブキは、日本、朝鮮半島、中国に分布。日本では、本州の東北より南、四国、九州、南西諸島に自生します。

ツワブキの苗

ツワブキ 苗
ホームセンターでツワブキの苗が販売されていました。ガーデニングは人気が高く、ホームセンターの品揃えは年々よくなっています。

直径9センチ(3号)のビニールポットに植えられたが3つと新芽が1つ芽吹いています

ツワブキミニ盆栽をネットで見たことがあり、添え物として和風の雰囲気によく似合います

ツワブキ 草丈
2つの葉の草丈は8センチぐらいです。条件がよいと大きく成長して20センチ以上になります。も大きくなり、鉢植え盆栽に仕立てることが難しいです。


ラベル
とてもデザインがよく、立派なラベルです。

ラベルの裏
ラベルの裏には、品種名「天の川」と手書きで記載されています。縮緬葉、斑入りの品種です。

よく観察すると、が縮れています。緑の葉に黄色のが少し入る品種ですが、1か所だけのような感じに黄色になっています。

乾燥気味で、半日陰から明るい日陰がよいです。夏場の直射日光で葉が焼けるので注意が必要です。

ツワブキの品種

天星:星斑品種。斑の入り方は季節によって変化。

銀月:白色の斑入り。

金環:葉の縁に黄色の帯が入る。

満天の星天の川:黄色の丸い斑が葉の全面に入る。

竜頭:葉の表面にしわが入って突起がある。

牡丹・獅子系:獅子葉で、葉の縁が縮れて、反り返る品種。花弁も波打つ。

白花ツワブキ:最初は普通の黄色の花ですが、その後に色が抜けて白い花になる。

雨垂れ:茎に雫のようなものがある。

奄美大島:葉が小さく丸みを帯び、黄色の斑入。

火雲:葉の縮緬が強く、火が燃え上がるように見える。

開門:葉のフチが赤みを帯びて、覆輪で散り斑入り。

鏡獅子:モミジのような形の葉で、黄色の斑入り。

浮雲錦:白覆輪で冬に葉のフチが紅色を帯びる。

山久能:葉の形は普通ですが、縮緬葉で表面が凸凹している。

残雪:大きくならない矮性の小振りの品種。ミニ盆栽に最適。

四国:葉の全体に白い斑が入る。

鹿児島:白い斑が少し入り、爪覆輪がある。

青軸天星:美しい青葉。

石化:茎の帯化した品種。

:葉全体に白い斑が入る。

姫龍神:葉のフチが特徴的な品種。新芽が龍の鱗に見える。

福寿牡丹:特徴的な葉の形、茎(軸)が真っ直ぐに伸びる。

ツワブキは園芸品種が多く、の形状やの色や入り方に特徴があります。気に入った品種を探すことも楽しみの1つです。

ツワブキの鉢植え

ツワブキ 鉢植え
ツワブキをどのように育てるか?検討しました。最初からミニ盆栽はハードルが高く、枯れしてしまう心配があります

が少ない10月~12月が開花時期ですので、も楽しみたい。大きく成長するとの大きさが20センチ以上になります。

小さな鉢植えにして、大きくないを楽しむことにしました。できればを咲かせたいです。

鉢植えでうまく育てることができれば、株分けしてミニ盆栽にチャレンジできます。が咲かないときは、大きな鉢で育てるとよいです。

鉢 9センチ
用意した1辺が9センチ四角の鉢です。円形の3号の鉢より用土が多く入ります。

鉢 高さ
高さも9センチぐらい。艶消しの黒色で汚れが目立たないメリットがあります

鉢 100均
100均の商品で、ナチュラル植木鉢(スクエア)。100均の鉢は、デザインの種類が少ないことがデメリットですが、価格が安いことが魅力です

鉢 穴
植木鉢ですので、の底の小さいですががあります。排水性(水はけ)がよい鉢ではないので、鉢底石が必要です

ツワブキの植え付け

ツワブキ 植え付け
ツワブキに植え付けます。苗をビニールポットのまま、に入れて、植え付けたときの雰囲気を確認します

艶消しの黒色のに緑色のがよく似合います。1辺が9センチの小さなですが、の大きさとのバランスも悪くないです。

鉢の準備

鉢底ネット
鉢に鉢底ネットを敷きます。鉢の底のから鉢底石が流れ出ることを防ぎます鉢底ネット針金で固定します。

針金 曲げる
の大きさと同じくらいの長さの針金(9センチ)を半分に曲げます。

針金 通す
鉢底ネットの真ん中に針金を通します。

鉢 針金
鉢の底の穴に針金の先端を通して、鉢底ネットを敷きます。

2つの先端
鉢の底から針金の2つの先端が出ています。

底面 沿う
針金を鉢の底面に沿うように曲げて、先端が長くて鉢の外に出ないように曲げます。



鉢底石
排水性(水はけ)をよくするために、鉢底石を敷きます。鉢の高さが9センチですので、底から1センチぐらいまで鉢底石を敷きます

鉢底石 粒
鉢底石は、砂利、軽石、発泡スチロールなど、どのようなものでも効果に違いはありません。用土の粒より、少し大きな粒であることが重要です

大きな粒なら排水性(水はけ)がよくなりそうですが、用土の粒が小さいと鉢底石の隙間に、用土が入りますので、効果が小さくなります。

ツワブキの用土

ツワブキは、市販されている草花用の培養土で問題なく育ちます。特別な用土は必要ありません。

用土を作る場合は、赤玉土腐葉土7:3の割合で混ぜた基本の用土が適しています。

小粒
小さな鉢植えの場合、用土は小粒を使います。粒が小さいほうが保水性がよく、水切れの心配がありません。

赤玉土腐葉土は、フルイにかけて粒の大きさを揃えています。価格の高い用土は、粒の大きさが揃っていますので、必要ありませんが、安い用土はフルイにかけることでグレードアップします。

均一
赤玉土腐葉土を均一になるように混ぜます。


3分目
混ぜた用土鉢底石の上に入れます。鉢の高さの3分目ぐらいまで入れました。ツワブキの苗を植え付けるときに、株元の高さによって、底に入れる用土の量を調整します

苗の準備

ハサミ 竹串
ツワブキの苗をビニールポットから取り出して、に植え付ける準備をします。必要な道具はハサミ竹串です。

鉢受け皿などの容器の中で作業すると、土で回りを汚すことなくでき、後片付けが簡単です。

横向き
苗を横向きに置きます。テーブルなどの端に置くと、の部分が傷つきにくいです。

ビニールポット 底
ビニールポットの底の角を押すようにつまむと、を簡単に取り出すことができます。

根の状態
ツワブキの苗のの状態は、は多くなく、根詰まりしていないです。が少ないように感じます。

竹串
竹串で土を崩して、を確認します。

太い根
太いがありました。ハサミで切って取り除きます。

黒い根
黒いは古くなって枯れたものです。ピンセットを使って取り除きます。を確認するために土をほとんど崩しました。

ツワブキの苗は、の数が少ないですので、も少ないです。

苗の植え付け

苗 土
ツワブキの苗のを確認しようと土を崩したら、とても小さくなりました。の量がとても少ないです。

すべての土を取り除いてワサビ状の株を見たくなりましたが、枯れることが心配ですので、このまま植え付けます。

用土
3分目まで用土を入れて準備したに、の高さの半分くらいまで用土を足しました。

鉢 苗
鉢にツワブキの苗を入れます。

株元の高さ
横から見て、株元の高さを確認します。鉢一杯に用土を入れるので、鉢のフチと株元の高さが同じで、ちょうどよい高さです。

水遣りのときのウォータースペースを作る場合は、1センチぐらい株元を低くします

根 広がる
表面の土を崩して、が広がるようにします。株元から四方八方に広がるようにが張ることが理想です

用土
用土を足して、竹串で突き、隙間がないようにします。

表面 赤玉土
用土は赤玉土と腐葉土を混ぜていますが、の表面は赤玉土だけにすると、見栄えがよくなります

手 押さえる
手で用土を押さえて固めます。株元はやさしく、周りは強く押さえます。

水遣りと管理

水遣り
植え付けの仕上げは水遣りです。の底から透明な水が流れるまで、たっぷり水を与えます。

最初に流れる泥水は、用土の表面についた微塵が水に溶けたものです。微塵が固まると排水性(水はけ)が悪くなります

最初の水遣りでしっかり流して取り除く必要があります。微塵が固まると水で流すことができないため、植え替えて取り除くしか方法がありません。

明るい日陰
植え替え後は明るい日陰で、1週間から10日ぐらい管理します水遣りは、朝と夕方の1日2回。から水を吸収する力が弱くなっていますので、水切れに注意します。

10日後ぐらいに、葉に異常がなければ、午前中だけ日が当たる半日陰に移動させます。

乾燥気味がよい理由は、いつも湿った状態ではワサビ状のが腐れる可能性があるからです。

水遣りの水が少なくてよいことではないですので、水遣りのときはたっぷり水を与えます。

ツワブキの今後の栽培

ツワブキの苗を9月21日に植え付けました。比較的に温暖な福岡県の平野部で栽培しています。

ツワブキの今後の栽培の様子は、この記事を更新します

新しい葉が芽吹くと。植え付けは成功です。が大きくならなければ、小さな鉢植えにした効果が表れています。

最初の目標は、新芽が芽吹くこと葉が大きく成長しないことの2つです。その後は、を咲かせることが大きな目標になります。

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