ハギ(萩)を鉢植えで育てましょう。
ハギ(萩)は
秋の代表的な花木として親しまれています。品種が多く、花の色や形状に違いがありますが、育て方は同じです。
ハギ属の落葉低木、日当たりのよい場所で栽培します。多少の日陰でも栽培できますが、半日以上は日が当たる場所が適しています。
用土は排水性がよければ大丈夫ですので、ホームセンターなどで販売されている安い培養土で栽培できます。
肥料を与えなくても枝がよく伸びます。大きく育てるなら月に1回ぐらい緩効性の化学肥料を与えるとよいです。病気や害虫がなく、水遣りだけで簡単に育てることができます。
秋に美しい花を楽しむために、
ハギ(萩)を
鉢植えで育てます。
植え付けから、
切り戻しなどの栽培の様子を写真で詳しく記録します。
ハギ(萩)の植え付け
苗木はビニールポットで販売されていることが多く、鉢に植え付けをします。ハギ(萩)の植え付けや植え替えは、暖かくなる前の2~3月ぐらいが適した時期です。
ハギ(萩)は秋の花木で9月頃に美しい花が咲くので、花が咲く前の7~8月ぐらいに苗木が販売されています。
7~8月の夏に苗木を購入した場合は、ビニールポットから出して少し大きな鉢に移植して、隙間に用土を入れるとよいです。
ハギ(萩)の苗木の準備
ハギ(萩)は冬に葉が落ちてから
根元で枝を刈ってあげます。
ホームセンターの在庫処分品の苗木で1月26日に購入しました。2020年は暖冬で細い枝が残っています。一般的には
細い枝は冬に枯れ、太い幹も枯れてしまうことが多いです。
幹になりにくく、毎年新しい
幹になります。
枝を短くハサミで切り、
幹だけの状態にしました。
ハギ(萩)を始めて育てるので、
幹を少し長く残しました。
基本は地ぎわで刈ります。
幹の長さは2~5センチぐらいになりました。本当に大丈夫なのだろうか?と不安になりますが、「
根元から新芽が芽吹く」ことを信じます。初めての栽培は、いろいろなことが不安になるので、ホームセンターなどの在庫処分品でチャレンジしています。
ホームセンターは売れ残った
苗木を値引きして販売する店舗があります。同じホームセンターでも、よく値引き販売する店舗とあまり値引きをしていない店舗があり、店長さんの判断なのか?分かりませんが、チェックしておくと
新しい樹木との出会いが増えます。
植え付ける鉢の準備
4号(直径12センチ)の鉢に植え付けます。
ハギ(萩)の苗木のビニールポットは直径10.5センチで3.5号です。
ビニールポットより大きな4号(直径12センチ)か5号(直径15センチ)が適しています。5号は少し大きすぎるので4号にしました。
底に大きな穴があり
排水性がよい鉢です。
鉢底の穴が大きい場合、
用土が流れ出るため、鉢底ネットを使います。
鉢底ネットは針金で固定します。
針金はいろいろな曲げ方がありますが、
鉢底ネットが動かなければ、どのような曲げ方でも問題ありません。大きな
鉢底ネットなら動くことがないですので針金で固定する必要はありません。
鉢の底に
鉢底ネットを置きます。
曲げた針金を上から入れます。
底に出た針金を曲げて固定します。見えない部分ですので、簡単な方法でよいです。
鉢底石は多くの種類がありますが、どのようなものでもよいです。
粒の大きさが使用する用土より少し大きいものが適しています。
写真の
鉢底石は宮崎県で採れる
ボラ土(日向土)です。九州の福岡県では価格が安く、軽石のようなもので大きな袋で購入しても重くなく、簡単に運べるメリットがあります。
鉢の底が見えなくなくぐらいに
鉢底石を入れます。
ハギ(萩)を植え付ける用土
ハギ(萩)の鉢植えの用土は
赤玉土と
腐葉土、
鹿沼土を
5:3:2の割合で混ぜて作ります。袋入りの用土を
フルイにかけて粒を揃えてケースに入れて準備しています。袋のままでは保管しにくいですので、容器に入れるとよいです。
土入れに
赤玉土を1杯。
土入れを使って用土の量を測ります。小さな鉢に用土を入れるときに便利ですので、おすすめの道具です。100均で大と小の2個セットで販売されています。
腐葉土は半ぐらいです。
鹿沼土は半分より少ないぐらい。
土入れは底のほうが小さくなっていますので、
赤玉土:腐葉土:鹿沼土が
5:3:2の割合になります。
大きな
鉢受け皿に入れて混ぜます。
小さなスコップで
均一になるように混ぜます。
用土の準備ができました。
作った
用土を
鉢底石を入れた鉢に入れます。
底から
3分目ぐらいまで入れて、後で調節します。
ハギ(萩)を植え付ける鉢の準備ができました。植え付けは根が乾燥しないように、手際よく作業したいですので鉢の準備を最初にします。
ハギ(萩)の苗木を植え付ける準備
ハギ(萩)の
苗木は、10.5センチのビニールポットに4つの株があります。竹串を用意して土を取り除き、新しい鉢に植え付けます。
苗木を取り出すときは
鉢の底を見て、根が出ていないか?確認します。たくさん根が出ているとビニールポットから苗木を取り出すことができません。
鉢の底から伸びている根はハサミで切ります。
在庫処分品の苗木にしては、根の状態は悪くはないです。土が硬く、取り除くことに苦労しそうな土質です。
苗木の
表面の土が固まっています。
竹串を強く突き刺し崩します。
これ以上強く突き、土を崩すと根を傷つけます。竹串では難しいです。
固まった土の水で柔らかくして洗い流します。水を入れた
バケツを用意しました。
しばらく水につけると、土が柔らかくなります。樹にとって負担が大きいですので、春から夏の植え替え時期に適しています。寒い時期はお勧めできません。
土をキレイに取り除くと、
4つの株の根が絡まって塊になっています。この状態では土だけを取り除くことは難しいです。
1つ目の株は
根の量が少なく、少し心配です。幹も完全に枯れているような状態で、芽吹くのだろうか?
2つ目の株は根の量が多く、長く伸びた根を新しい鉢に収まるように切り、植え付けます。
3つ目の株はさらに根が多く、安心できます。絡まっている根を切らないように慎重に、1株ずつに分けました。
最後に残った
4つ目の株。幹が他の株に比べて少し太いですが、
根の量は多すぎるくらいです。植え付けるために準備した新しい鉢に入らないかもしれません。
ハギ(萩)の苗木の植え付け
一番大きな
4つ目の株から植え付けます。長く伸びた根をハサミで切ります。
準備した鉢に株を入れて、
幹が土に埋まる高さを確認します。同じ高さまで土の中に埋めることが基本です。鉢の用土の量を増やしたり、減らしたりして調節します。
準備した新しい鉢に4つの株を株立ちで植え付ける予定でしたが、一番大きな4つ目の株だけで鉢が一杯になりました。
この鉢は1株だけにして、残った3つの株を1つの鉢に植え付けて株立ちにすることにしました。
根の隙間に用土が入るように、竹串で軽く突きます。
最後の表面の土は
赤玉土だけにすると、
見栄えがよくなります。
植え付けの仕上げは
水遣りです。
鉢の底から透明な水が流れるまで、たっぷり
水遣りをします。
植え付け後は1週間ぐらい、明るい日陰で管理します。その後、少しずつ日当たりのよい場所に移動させましょう。
芽吹く前ですので、樹の状態を確認することができません。水切れしないように注意して日当たりのよい場所に移動させました。
朝と夕方に
水遣りをすることができるので、日がよく当たる場所でも大丈夫です。帰宅が遅く、夕方の
水遣りが難しい場合は、午前中だけ日が当たる場所がよいでしょう。
残りの3つの株を1つの鉢に植え付けて株立ちにします。長い根をハサミで切り、鉢に収まるようにします。
ちょうどよいサイズの鉢は
プラスチック製しかありませんでした。不測の事態に備えて予備の鉢を準備しておくことをおすすめします。
株立ちにしては幹の間隔が広いですが、根ができるだけ重ならないようにしました。どのように芽吹くかもよくわからないですので、今シーズンは花を咲かせることを目標にします。
ハギ(萩)の苗木を植え付けました。福岡県で暖かくなった
3月12日に作業しました。福岡県の3月の気候は、最高気温14.4度、最低気温6.7度、平均気温10.4度です。地方や沿岸部、山間部などによって気候が異なります。
鉢植えのハギ(萩)の芽吹き
植え付けたハギ(萩)が4月2日に芽吹きました。植え付けてから3週間後です。幹から芽吹くと思っていましたが、土の中から芽吹いています。
昨シーズンの古い幹は根元で切って問題なさそうです。初めてでしたので、心配で幹を長く残しました。
芽吹いてから2週間後の
4月17日の
ハギ(萩)。順調に成長しています。大、中、小と大きさに違いがあり、株の根の量に違いが、成長に大きな影響があることが分かります。
約1ヶ月後の
5月14日のハギ(萩)。成長しましたが、それほど大きくなっていません。鉢が小さいのかもしれません。
大きな株は芽吹きが遅く、4月17日に芽吹きました。芽吹きは遅いですが、2つの新芽があります。なかなか芽吹かないので枯らしたかもしれないと心配しました。
ハギ(萩)の剪定、切り戻し
梅雨入りした
6月23日の
鉢植えの
ハギ(萩)。大きく成長しました。
鉢のサイズと幹の長さのバランスが悪くなりました。
ハギ(萩)は地植えでは枝を伸ばして大株にすると、たくさん花が咲き、美しいです。鉢植えの場合は花が少なく寂しくなりますが、枝張りをコンパクトにして鉢の大きさとバランスをよくします。
成長している幹を短く剪定する切り戻しをします。葉の付け根から芽吹き、短い枝に花が咲きます。
大きな株は節の間隔が狭い所で
切り戻しました。幹の長さは1/4ぐらいに短くなります。
剪定は落葉している時期に作業するので短くしても、あまり不安になりませんが、
成長している途中で幹を切る切り戻しは、ちょっと不安があります。
在庫処分品の苗木は、気軽にチャレンジできることがメリットです。実際に作業して経験しないとわからないことがたくさんあります。
切り戻しで切った幹は
挿し木にチャレンジします。乾かないようにバケツの水の中に入れて水揚げしておきます。
ハギ(萩)を挿し木して開花するまでの様子の記事です。
枝張りがコンパクトになり、鉢の大きさとバランスがよくなりました。
6月23日に切り戻しをしました。ハギ(萩)の切り戻しは時期が重要です。秋に花が咲くので、真夏前までに切り戻すことが基本です。
新芽が芽吹き、つぼみができる期間が必要になります。切り戻しの時期が早いと、新芽が長く伸びて、枝張りがコンパクトになりません。
遅いとつぼみを作ることができなく、花が咲かない可能性があります。記録しておくことで来シーズンの参考になります。
ハギ(萩)の切り戻し後の成長
6月30日撮影。
切り戻しをしてから1週間が経過すると、葉の付け根がら
新芽が芽吹き始めました。
大きな株は芽吹いて葉ができそうです。
ハギ(萩)の切り戻しに成功しました。
簡単に芽吹きますので、もっと短く切り戻したほうが、コンパクトな小さな鉢植えにできた可能性があります。
7月7日撮影。
切り戻し後、2週間が経過しました。3つの株を植え付けたプラスチック製の鉢に
新しい枝ができています。
枝が数が増えたことで、鉢植えとしてバランスがよくなりました。このくらいの大きさで花が咲くと嬉しいですが、花が咲く秋までにもう少し大きく成長します。
大きな株は、枝が増えましたが、2週間で長く伸びてバランスが悪くなりました。
ハギ(萩)の
鉢植えは、
複数の株を使い株立ち風にしたほうがよいです。1つの株だけで鉢植えを作ると、大きく成長しやすいです。
7月13日撮影。
切り戻し後、3週間が経過しました。
切り戻す前の樹高に近づきました。枝が増えていますので、樹形がよくなっています。
大きな株は樹高が高く、
鉢の大きさに対してバランスが悪く、強風で樹が倒れる可能性が高いです。
このまま成長して花が咲いても、
鉢植えとして楽しむことができません。
2回目の切り戻しをして、樹高を小さくします。
7月13日ですので、
切り戻しの時期としては遅いです。新芽が芽吹いて枝はできる可能性は高いですが、その枝に花が咲くことができるか?
切り戻しの時期が異なる2つのハギ(萩)の鉢植えです。左の鉢が
6月23日。右の鉢が
7月13日。同じくらいの樹高になりました。
8月28日撮影。暑い夏の間は
水切れしないように、朝と夕方の1日2回の
水遣りをしました。下のほうの葉は黄色の変色して枯れました。
切り戻し後に芽吹いた葉だけになりました。
3つの株があるプラスチック製の鉢は葉が多く、
鉢植えとしてバランスがよいです。花が咲く時期が近づき、花芽ができていないか?毎朝、先端を確認しています。
9月に花が咲くことが、とても楽しみです。
ハギ(萩)の肥料
ハギ(萩)は、ほとんど肥料の必要はありません。大きく育てる場合は、冬の1月から3月に寒肥として、緩効性化成肥料などを与えます。
9月になりましたが、鉢植えのハギにつぼみがなく、花が咲く気配を感じることができません。花が咲くことができるか?心配になり、肥料を与えることにしました。
他の植物にも使用している
液肥を少量、与えました。
肥料としての効果は小さいですので、影響は少ないです。
液肥を与えても効果がなく、普通の
肥料を与えることにしました。
肥料の使用量は、パッケージの裏に記載されていますので、確認しましょう。
最初は少なく与えて、様子をみることをおすすめします。
鉢のサイズは直径15センチ、5号ですので4粒から10粒ぐらいを与えることができますが、
2粒だけにしました。
9月13日に肥料を与えました。今後の様子を確認して肥料を増やすか?決めます。
左のプラスチック製の鉢には
肥料を与えましたが、右の鉢には
肥料を与えませんでした。
肥料の効果を確認するためです。肥料が花の開花にどのような影響を与えるか?観察します。
ハギ(萩)の開花
9月20日撮影。
ハギの先端付近に芽吹きができました。とても小さいですが
つぼみなのだろうか?
9月28日撮影。芽吹きが大きく伸びて
つぼみらしいものができています。
10月になり、
ハギ(萩)の花が開花しました。最初に1輪です。
福岡県では9月の終わりから咲き始めて、10月で満開になりました。残暑が厳しい影響でしょうか?
7月に切り戻しをした影響で開花が遅くなったと考えられます。遅い時期に切り戻しをすると、樹高が小さくコンパクトにできますが、開花が遅れます。
ハギに肥料を与えましたが、与えなかった鉢と花の開花に違いはありませんでした。ハギに肥料は必要ないです。
ハギの落葉
11月20日撮影。花が終わり寒くなると、
ハギの葉が黄色になり
落葉しています。
落葉後に剪定をします。
葉があるとわかりにくいですが、落葉するとハギに種があることに気づきました。
ハギはマメ科の植物ですので、袋の中に
種があります。
とても小さな
種です。
種まきすれば発芽するだろうか?
種から育てることは時間が掛かりますが、チャレンジします。
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鉢植えのハギ(萩)の今後の様子は、この記事を更新します。秋に花が咲き、冬は葉が落ちて、刈り込みするまでの様子を1ヶ月1度くらい、更新する予定です。
落葉後の剪定の様子や種まきの記録を更新する予定です。
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