小さな盆栽が大きな立派な樹木ように美しく見えるためには、根張りがとても大切です。土の表面に見える根のバランスは、樹の全体の姿に大きく影響します。
根の地表部分が幹から八方に広がって、大地を強くつかんでいるような雰囲気がよいです。根元に安定感があると樹の強い生命力を感じることができます。根張りができれば、樹が苗である素材の状態から盆栽になります。
根張りの作り方
自然に根張りがよくなるまで成長させるには、年数が必要です。少し手を加えること短い期間で根張りを作ることができます。簡単な方法を2つ紹介します。根を剪定する
毎年、植え替えをして根を剪定することで、自然な根張りを作ることができます。
幹から下向きに伸びる太い根を赤い線で剪定します。残った横向きに伸びる脇の根が4つあります。
4つの横向きに伸びる根が太く成長すると、根張りができます。横向きに伸びる根が少ない樹は、下向きの根を少しずつ減らして、幹から横向きに伸びる根を増やします。
針金で結束する
幹の根元を針金を巻き、強く締め込むことで、針金を巻いた部分が太くなります。根から吸収された養分が遮断されると太くなった部分から発根します。発根した根が成長して太くなると、よい根張りができます。
根元の根張りがない状態です。幹から横に伸びる脇の根がないので、針金で結束して根張りを作ります。
準備するものは、針金とラジオペンチ(先が細いペンチ)です。屋外に置いているのでさびがひどい状態になっています。
土から根元を少し出します。
針金を根元に巻きます。
針金が重なった部分をペンチの先端ではさみ、3回ぐらい締めます。
幹に食い込むぐらいがよいです。
針金で結束した部分に土をかぶせて終了です。
針金で結束した後は、普段通りに栽培します。
春に針金で結束すると、梅雨ぐらいに発根します。たくさん発根すれば、次の植え替えで結束した部分より下の根を剪定することができます。
根張り作り方 まとめ
すばらしい根張りを作るには、長い年月が必要です。紹介した2つの方法で根張りの最初の段階を作ることができます。根が幹の根元に八方に広がれば、栽培する年数が経過すると太く成長して、立派な根張りになります。
よい状態の盆栽を買うことができますが、素材から栽培して美しい盆栽を作ることも1つの楽しみ方です。
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