シンボルツリーとして人気があるハナミズキ、春に美しい花が咲き、咲いている期間が長く、花を楽しむことができます。品種によって花の色が白色・赤色・ピンク(桃色)があり、華やかです。
花が終わった後に葉がたくさん芽吹き、新緑が美しく、秋には、赤色の実がつきます。葉が大きいので紅葉すると、樹が赤色に染まります。紅葉が美しいことも特徴の一つです。
樹が丈夫で栽培しやすいので、公園や街路樹、玄関のシンボルツリーとして、よく見ることができます。
ハナミズキを鉢植えで育てる。
植えるスペースがないから、マンションだから、あきらめることはありません。ハナミズキは鉢植えで栽培することができます。ハナミズキの育て方の基本
日当たりのよい場所が適しています。夏の西日だけ注意すればよいです。暑い時期の夕方の西日は、水切れして葉が焼けることがあります。寒さには強いので、冬に保護する必要はありません。半日陰でも育てることができますが、鉢植えは移動することができるので、花芽ができる6~7月は日当たりのよい場所で育てると花付きがよくなります。
水もち、水はけがよい用土が適しています。一般的な培養土で育てることができます。赤玉土と腐葉土を7:3の割合で混ぜた用土が基本です。
水遣りは土の表面が乾いたら、鉢の底から水が流れるまでたっぷりと水を与えます。春と秋は1日に1回、夏は1~2回、冬は3~4日に1回ぐらいです。
鉢植えの肥料は土の表面に置くタイプの置き肥がよいです。2月に1回、8月下旬~9月に1回、玉肥または緩効性化学肥料を与えます。
置き肥(おきごえ、おきひ):土の表面に固形や乾燥させた肥料を置くことです。水遣りのたびに少しずつ溶けだしゆつくりと長い間肥効がある。緩効性の化成肥料や固形の有機質肥料を使います。
剪定は、落葉している12~2月にします。花芽がついていない枝や長く伸びて樹形を乱す枝を根元から切ります。
ハナミズキの鉢植えの作り方
ホームセンターや園芸店でハナミズキの苗木を購入して鉢に植え付けます。植え付けに適した時期は12~3月ぐらいです。
苗木の樹高は50センチ~1メートルくらいなので、鉢は6号(直径18センチ)~10号(直径30センチ)の大きさを選びます。
樹高が60~80センチ、鉢は7号(直径21センチ)がバランスがよく、あまり重くないので簡単に移動することができます。
欠点は、花が咲くまで時間がかかることです。苗木を植え付けてから2~3年後ぐらいに花が咲くと成功です。もう少し時間がかかることもよくあります。
花を早く咲かせたい場合は、花芽の付いた苗木を購入すると、すぐに花を観賞することができます。庭木の苗木は安いですが、花芽が付いた苗木(花が咲いている苗木)は、ちょっと高価です。
苗木の購入で大切なことは、「どのような花が咲く品種にするか?」を決めることです。ラベルに花の写真があるので、確認してから購入しましょう。
ハナミズキの主な品種
- クラウド・ナイン:花が大きい白花
- アップルブロッサム:花が大きいピンク
- サンセット:斑入り葉の紅花
- チェロキー・チーフ:赤花
- レインボー:最初に導入された斑入り
- シダレハナミズキ:枝が垂れる白花
- ステラピンク:ヤマボウシとの交配種で紅花
- ジュニアミス:花つきの良い桃花
ハナミズキの取り木にチャレンジ
ネットの通販で、花が咲いているハナミズキの小さな鉢植えを見つけました。ハナミズキの小さな鉢植えはどうすれば作ることができるか?いろいろ調べて見ると、挿し木は確率が悪く、花が咲くまで数年間、育てる必要があります。取り木をすれば、早く花が咲く小さな鉢植えを作ることができそうです。
取り木:幹や枝から発根させて、切り取って苗木をつくる方法。高い確率で苗木をつくることができます。3ヶ月間ぐらい時間がかかります。
鉢植えのハナミズキの先端付近に太い枝があります。バランスのよい樹形は、根元が太く、先端は細くなることが基本です。剪定する可能性の高い枝を使って、取り木にチャレンジします。
準備するものは、発根促進剤の「ルートン」、樹皮を削るためのカッターです。カッターを清潔にするためにライターの火で殺菌します。
用土とビニールポット、ホッチキス、ハサミです。用土は挿し木用などの粒の小さなものがよいです。
使うカッターをキレイに洗って、殺菌するためにライターの火であぶります。少しでも成功する確率を上げるための努力です。
枝の樹皮をカッターで削り取ります。刃で1周切れ目を入れます。削り取る幅は枝の太さの1.5~2倍くらいです。
どのくらい削るか?樹皮を削ると、黄緑色のやわらかい甘皮があります。この甘皮までをキレイに取り除いて、木質部まで削ります。
発根促進剤を使うことで 、発根する確立が高くなります。「ルートン」は粉末なので綿棒を使って塗るとキレイにできます。
「ルートン」の容器に綿棒を入れて、粉をつけます。上の樹皮の切断面に粉を均等に薄く塗ります。
樹皮を削り取り、発根促進剤を塗るまでの作業が終わりました。
樹皮を削った部分を保水するために、ビニールポットを取り付けます。そのままでは取り付けることができないので、ハサミで切ります。
ビニールポットを上から底の穴まで切ることで、枝に取りつけることができます。
樹皮を削り取った枝にビニールポットを取り付けました。
ビニールポットの切った部分を少し重ねて、ホッチキスで留めます。
ビニールポットが動かないように支柱に針金で固定しました。
用土を入れます。使った用土は鹿沼土の細粒です。「赤玉土」や「挿し木用の土」がよいです。ビニールポットの底に隙間があったので底石を入れました。
細粒の用土は流れやすいので、スプレーで水を与えます。十分に湿るまで、たっぷりスプレーします。乾かないように管理します。
取り木をする最適な時期は6月です。梅雨で雨の日が多く湿度が高いからです。うまく発根して根が成長すると3ヵ月後ぐらいに切り離して、小さな苗木にすることができます。秋の9~10月なら植え付けても大丈夫な時期なので、理想的なスケジュールです。
ハナミズキの取り木の今後の様子は、この記事を更新します。
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