枯れたミニ盆栽を回復させる方法はある? 旭山桜で実践


ミニ盆栽が枯れている?まだ枯れていない?

小さなミニ盆栽は、水遣りを忘れると、水切れして葉がしおれることがよくあります。水遣りの回数、量が少ないことが続くと、枯れることもあります

害虫などの被害で、元気がなくなり、ゆっくり時間をかけて枯れることもあり、原因がはっきりわからないこともあります。

樹が枯れているか?枯れていないか?を判断することが一番最初にすることです。完全に枯れている場合は、回復させることはできません。わずかな希望があれば、回復させることができることもあります

実際の作業の様子を写真を使って説明します。写真の樹は、旭山桜です。ミニ盆栽として、よく販売されています。ホームセンターで現品処分で値引きされていました。春に販売されていたものが売れ残ったまま、店頭に並べてあったと考えられます。

寒くなって、落葉していますが、樹を元気に回復させる素材としては、とてもよいものです。値引きされて安かったこともあり、チャレンジすることにしました。

写真を見るだけで状態がよくないことがわかります。何が悪いのかをしっかり判断します。この旭山桜の問題点は、
  • 右の先端の2本の枝は、樹皮にしわがあり、枯れている可能性が高い。
  • つぼみの色が少し黒色である。
  • 樹皮の色が悪い、全体が白色になっている。
これらの問題点の現状を確認して、樹を元気に回復させる方法を考えます。

樹が枯れているか?枯れていないか?判断する方法

枝 枯れている
旭山桜の右の枝の先端です。枯れているか?枯れていないか?判断しやすい素材ですつぼみのあるところまでの枝は、枯れていない可能性がありますが、つぼみより上の2本の枝は、樹皮にしわがあり、枯れていることが判断できます

枝 枯れていない
左の枝は、枯れているか?枯れていないか?判断が難しいです。状態は悪いですが、樹皮にしわがなく、枯れていない可能性があります。外見からの判断には、限界があります

枯れているか?枯れていないか判断する方法は、枝を切って切断面を見ることです。切断面緑があれば、まだ枯れていません

右の枝
枯れている可能性の高い右の2本の枝を、ハサミで先端から少しずつ切りますつぼみの近くまで切りましたが、切断面を確認すると、茶色で枯れています

右の枝 緑
つぼみのところまで切ると、切断面に緑色が出ました。ここから下は、まだ枯れていません。ちょっと安心しました。右の枝は、つぼみより下が枯れていないことが確認できました。

左の枝 断面1
枯れていない希望のある左の枝も、先端から少しずつハサミで切ります。切断面茶色で枯れています。切り進めていきます。

左の枝 断面2
外見から判断して、枯れていない可能性がありましたが、結果は、つぼみの近くまで枯れていました。かなりショックです。切断面緑色が見えるまで切るしかありません

左の枝 緑色
つぼみのぎりぎりのところで、切断面緑色を見ることができました。左の枝がなくなるところでした。


最初の外見からの判断で右の枝は枯れていて短くなることを覚悟していましたが、実際は、枯れていない可能性があると判断した左の枝が、とても短くなりました。

枯れているか?枯れていないか?判断する方法は、切断面を確認することが一番です。状態の悪い樹を切ることは、勇気がいりますが、病気などで枯れている場合は、被害が広がることもあるので、枯れている部分を切ります。

つぼみの状態を確認する方法

つぼみ 右
右のつぼみは、少し黒色になっていることが気になります。 つぼみ枯れると黒色になります。このつぼみが芽吹くことで樹が回復できる可能性があります。

つぼみ 左
左のつぼみもちょっと心配です。つぼみが枯れているか?枯れていないか?判断する方法は、黒色になっていれば、枯れている可能性が高く、最終的な判断は、やさしく触ります

難しいことですが、枯れていると、ちょっと触っただけでつぼみが落ちます。幹に緑色が残っているので、確認する必要はありません。大切なつぼみが少なくなることは避けたいです。

樹皮の色から状態を判断する

樹皮
旭山桜の樹皮の色が全体的に白く、状態は悪いです。栽培している木の樹皮の色は、毎日見ているので、変化に気が付きにくいです。

ホームセンターや園芸店に行き、同じ品種の樹皮の色を見ることで、栽培している樹と比べることができます。ネットの写真はキレイなものばかりで、参考程度にはなりますが、実物を見ると、ハッキリした違いを確認することができます。



ミニ盆栽を回復させる方法

回復
旭山桜ミニ盆栽は、枯れていないことが確認できたので、元気に回復できるようにします。難しい方法はなく、基本的な栽培方法の延長になります。

枯れた枝を切り、切断面に癒合剤を塗る

切る
枯れている枝を切り、小さくなった旭山桜ミニ盆栽切断面をそのままにしておくと、枯れる可能性があります。桜は病気に弱い樹です。剪定すると枯れることがあります。

癒合剤
切断面には、癒合剤を塗ります。癒合剤を塗ることで傷の治りが早くなります。病気で枯れている場合は、癒合剤に含まれる殺菌剤で、病気が広がることを防ぎます


切断面
切断面に癒合剤を塗りました。小さなヘラがあると、塗りやすいです。

白くなっている樹皮をキレイにする

白くなっている樹皮
全体的に、樹皮が白いです。健康な木の樹皮の色ではないです。殺菌・殺虫剤の影響や病気の可能性があります。栽培している樹なら、原因がわかりますが、この状態で購入したため、原因を特定することができません。

ブラシ
原因はわかりませんが、白くなった樹皮をそのままにしておくことはできません。ブラシで磨きます。

右の枝 白い
右の枝の拡大写真です。樹皮が白いことがよくわかります。 菌による白い膜なら、取り除くことで回復が早くなります。

右の枝 ブラシ
右の枝ブラシで磨いた後の拡大写真です。桜の樹皮の色になりました。原因は不明ですが、枝と幹をキレイにしたので、見た目が健康そうになりました。

歯ブラシ
ブラシは、歯ブラシなどのやわらかいブラシから試してみます。やわらかいブラシでキレイにならなければ、硬いブラシで磨きます

歯ブラシは「かため」「ふつう」「やわらかめ」があります。プラスチック製のブラシではナイロン、塩ビ、ポリプロピレンがあり、金属製のブラシは、真ちゅう、スチール、ステンレスなど、いろいろな材質のブラシがあります。

プラ柄ミニワイヤーブラシ
金属製のブラシを使うときは、樹皮に傷ができないように注意して磨きます真ちゅうブラシで磨くと、白い膜のようなものを取り除くことができました。

プラ柄ミニワイヤーブラシは、3本セットで百円均一で販売されています。安くて便利なので、お勧めです。

ミニ盆栽、旭山桜のこれからの回復

ミニ盆栽 旭山桜
落葉している冬に作業をしたので、回復できたか?判断するには暖かくなる春まで待つ必要があります

順調に回復できれば、3月ぐらいにつぼみが膨らんでくるはずです。つぼみ黒くなったり、しおれたら、回復は難しくなります

枝の切断面に緑が残っていたので、枯れてはいません。つぼみ花芽葉芽があり、花芽はダメになると花が咲かないだけですが、葉芽がダメになると新しい葉が芽吹きません

暖かくなっても、葉が1枚もないと光合成ができないので、回復が遅れます。枝や幹が回復して新芽ができるまで、時間がかかります。

旭山桜ミニ盆栽の回復の状況は、暖かくなった春に新しい記事を書きます。冬の間は2~3日に1回の水遣りだけになりますが、変化の様子の写真を撮影します。


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