紫式部の苗木にたくさんの実が付いています。
紫式部(ムラサキシキブ)は、日本に自生するシソ科の落葉樹で、夏に花が咲き、秋に紫色の実がとても美しい樹木です。近縁種の小紫(コムラサキ)、小式部(コシキブ)は、実がたくさん付くので、庭木や鉢植えとして広く栽培されています。
購入した苗木は、ラベルに「桃色式部」と書いてあります。調べてみると、小紫(コムラサキ)の実の色が桃色の品種でした。他に白色の品種もあるようです。
紫式部(ムラサキシキブ)、小紫(コムラサキ)、小式部(コシキブ)は、育て方は同じです。購入した桃色式部の苗木の実から種を取り出して、種まきの方法を簡単にまとめました。
紫式部(ムラサキシキブ)の実から種を取り出す。
桃色式部の苗木に、実が付いています。このまま観賞していると、少しずつ鳥に食べられて、なくなってしまいます。十分に観賞したので、実から種を取り出します。苗木から実を採取して集めると、いろいろな大きさの実があることがわかります。小さい実は種ができているのだろうか?大きい実には、発芽できそうな立派な種があると期待します。
紫式部(ムラサキシキブ)の実は、小さくて、落とすと大変です。軽くつぶして転がらないようにします。 百均のシリコン製の菜ばしの反対側の小さじを使って、つぶします。
軽くつぶしたつもりですが、キレイにつぶれて、種が見えます。
百均のまな板の上で、確認すると、とても小さな種です。指でつかむことは難しいです。この白いまな板は、表面が滑りにくいです。写真では見えにくいですが、縦と横の線があります。
ピンセットを使って、皮を取り除いて種だけにします。右側の先が尖っているピンセットが使いやすかったです。
取り除いた皮。果実は少なく、まな板の上の汚れと皮の中に少し残っている程度しかありません。
種は乾燥すると発芽しにくくなるので、水につけています。たくさん種を取り出せたので、期待が持てます。
網目の細かいアク取りを使って、種を集めました。
果実には、発芽を抑える物質が含まれています。キレイに取り除くことで発芽率が上がります。果実は見えませんが、アク取りの上で、指で強くこすりました。
紫式部(ムラサキシキブ)の実から種を取り出しました。とても小さい種で、指でつかむことは難しいです。ピンセットは必需品です。
いろいろな樹木を種から発芽させています。
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紫式部(ムラサキシキブ)の種まき
紫式部(ムラサキシキブ)の種は、採取してすぐに種まきをします。完全に乾燥すると発芽しなくなります。採取してすぐに種まきをする採り蒔きは、種まきの時期を考える必要がありません。デメリットは、発芽する春まで乾燥させないように水遣りが必要なことです。
5号(直径15センチ)の植木鉢を用意しました。種まきの容器は、いろいろなものがあります。採り蒔きは、水遣りが必要なので、普通の植木鉢がよいです。ちょっと大きいぐらいが乾燥しにくいです。
百均の種まきの土です。日本製で安心できます。普通の「花と野菜の培養土」「培養土」を使っても大丈夫です。
余っている腐葉土があるので、用土を作ります。水遣りを毎日することは、大変なので、腐葉土を多くしました。
ちょっとだけ残っていた鹿沼土(小粒)は、袋の底にある微塵を混ぜました。微塵は、袋の中で粒がつぶれて粉状になったものです。普通は使いません。
ステンレス製のフォークは、錆びにくいので便利です。軽く混ぜると、よい雰囲気の用土になりました。
小さい種がたくさんある場合、2~3個ずつ種まきすることは、大変なので、鉢に水と一緒に流し込みます。あまりお勧めの種まきではありませんが、普通に発芽します。
フォークを使って表面だけを均一になるように混ぜます。 深く混ぜると、種が深く埋まって発芽しにくいです。
種がバラバラになるようにします。一箇所に固まって種があると発芽したときに苗の成長がよくないです。
種が見えているので、薄く鹿沼土を追加します。
種まきの最後は、水遣りです。たっぷりと水遣りをします。底から流れる水が透明になるまで水遣りをします。
種まき後の管理は、直射日光の当たらない明るい日陰に置きます。乾燥させないように水遣りをします。鹿沼土は乾燥すると色の変化がわかりやすいので、ちょっと遠いところからでも確認できます。
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紫式部(ムラサキシキブ)の発芽
5月14日撮影 11月に種蒔きをして、6ヵ月後に発芽しました。暖かくなった4月に発芽しなかったですが、水遣りを続けてよかったです。温暖な福岡県で、5月の発芽で遅いので、寒い地域はもっと遅いのだろうか?
5月27日撮影 発芽した小さな苗が少し成長しました。発芽率もよさそうです。
7月31日撮影 密集しているので、少し大きくなったら植え替えをする予定でしたが、成長がよくなく、植え替えるタイミングを逃しました。
暑い夏に植え替えると、枯れる可能性があるので、このままの状態で夏は栽培して、涼しくなってから、数株ずつに分けて植え替えをすることにします。
9月10日撮影 植え替えができるくらいに大きく成長しました。まだ残暑が厳しく、最高気温が35度を超えることがあります。
9月の下旬ぐらいに植え替えをする予定です。紫式部(ムラサキシキブ)は落葉樹なので、もう少し大きく成長しないと、寒い冬の間に枯れる可能性があります。
植え替えやその後の成長の記録は、この記事を更新します。
紫式部(ムラサキシキブ)の種まき まとめ
- 実から種を取り出すには、先の尖ったピンセットが必要。
- 種を乾燥させると発芽しなくなるので採り蒔き。
- 発芽するまで水遣りを忘れないようにする。
- 発芽時期が遅く、成長のスピードが遅い?
普通の種まきで、特別なことはありません。種の乾燥だけ注意してください。秋から冬に種まきをして、春の発芽を楽しみましょう。
紫式部(ムラサキシキブ)は、鉢植えで育てることができます。剪定も簡単なので、小さく維持することができます。花は小さいですが、美しい実を楽しむことができます。
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