オリーブの鉢植えの育て方 必ずできる植え付けの方法


オリーブ 鉢植え
シンボルツリーや観葉植物として人気があるオリーブの木、住宅やお店の入り口で見ることが増えました。ちょっと興味はあるが、「樹木は大きく成長するから」とガーデニングを楽しんでいる人でも、育てることをあきらめているようです。

オリーブの木鉢植えで小さくコンパクトに育てることができたら、玄関やベランダに置いたり、室内に観葉植物としてレイアウトすることができます。

この記事では、実際にオリーブの苗木植木鉢に植え付ける方法を詳しく説明しています。疑問や不安になることがなくなるように、記事を書きました。ポイントがわかれば、簡単にできます。

オリーブの苗木を購入しよう。

オリーブの苗木をどこで購入するべきか?

オリーブの苗木は、園芸店、ホームセンターの園芸コナー、ネットで販売されています。苗木を実際に見て買いたい人は、園芸店ホームセンターがよいです。欠点は、園芸店やホームセンターは郊外にあり、車がないと行くことも購入して持って帰ることも難しいです。

ネット販売は、とても便利です。特に大きな商品は送料が必要ですが、配達してくれることにメリットがあります。現物を見ることができないですが、レビューなどでお店の評判を確認すれば、安心して購入できます。

オリーブには種類(品種)がたくさんあります。

オリーブと聞くとオリーブオイルが一番有名ですが、ピクルスなど他の用途もたくさんあります。オリーブの種類(品種)によって、使う用途が異なります

わかりやすい例として、日本では梅です。梅干、梅酒、梅サワーなど使う用途によって品種が違います。大きな梅干し、梅酒は南高梅、小さいカリカリした梅干なら甲州小梅、有名な梅の品種があります。

オリーブにも品種があり、苗木を購入するときに、どの品種にするか?迷うことになります。販売されている主な品種は6つあります。
  1. コロネイキ(ギリシャ産)
  2. チプレッシーノ(イタリア産)
  3. ルッカ(イタリア産)
  4. マンザニロ(スペイン産)
  5. ネバディロ・ブランコ(スペイン産)
  6. ミッション(アメリカ産)
最初から、ハードルが高そうですが、品種に迷って選ぶことができない場合は、自宅の近くのホームセンターや園芸店に行きましょう

園芸店ホームセンターでは、オリーブの苗木や鉢植えが販売されています。品種の数は2~3種類です。その地域で育てやすい品種が販売さているので、参考になります。

品種によって、葉の大きさ、樹形などの雰囲気も見ることができて、品種を決めることができます。価格が納得できれば、そのまま購入しましょう。価格はネットで調べて、送料を含めて考えておくと、比較しやすいです。

※注意すること
オリーブを実らせて、オリーブの実を楽しみたい人は、2種類の品種のオリーブが必要になります。園芸店やホームセンターでは、受粉できる品種を2種類販売していることが多いです。

鉢植えにするために準備するもの

  • オリーブの苗木
  • 植木鉢 苗木の大きさによってサイズを決めます。
  • 道具 スコップ、棒、バケツ、洗面器など
  • 用土  赤玉土と腐葉土を6:4の割合 アルカリ性にするために苦土石灰(くどせっかい)を混ぜます。
苗木 植木鉢
写真のオリーブの苗木は、マンザニロで樹高は60センチあります。樹高はありますが、まだ幹が細くて小さな苗木です。苗木は大きくなると価格も高くなります。一番安い小さな苗木を購入しました。

植木鉢の大きさは7号です。1号=3センチなので直径21センチあります。簡単に一人で移動できる鉢のサイズは7号までです。力に自信のある人は8号(直径24センチ)でも大丈夫です。

樹形ができていない苗木で、栽培を重視するので素焼きの植木鉢にしました。重くて割れることが欠点ですが、樹高が高いと風で倒れる可能性があるので、重い植木鉢がよいこともあります。

オリーブに使う用土は、PH7.5ぐらいの弱アルカリ性が最も適しています。水はけがよく、保湿性も必要です。赤玉土腐葉土6:4で混ぜた用土に苦土石灰(くどせっかい)を使って、弱アルカリ性にします。

苦土石灰(くどせっかい)を使ったことがなく、難しそうに感じる場合は、オリーブ専用の用土が販売されています。専用品を使えば、用土についての心配がなくなります。


赤玉土と腐葉土を持ってなく、他の植物に使う予定がない場合は、オリーブ専用の用土を購入したほうがよいです。12リットルあれば、7号(直径21センチ)で3回の量です。8号(直径24センチ)なら2回。
※植木鉢の形によって、ちょっと余ったり、足りなかったりするかもしれません。

小さな苗木は、1年後に植え替えをするので、ちょうどよい量です。1年間は保管しなければなりません。保管する場所がないので、1回分だけがよい人は、5リットルのオリーブの土もあります。


鉢底石は、いろいろ種類がありますが、どのようなものでも大丈夫です。園芸店やホームセンターは、大きな袋で販売されているので、ダイソーやセリアなどの百均がおすすめです。2リットルぐらいの量なので、十分足ります。

苦土石灰(くどせっかい)を使って、オリーブの用土を準備する

苦土石灰
百均の苦土石灰(くどせっかい)です。内容量は600グラム、安心の日本製です。苦土石灰(くどせっかい)の成分は、炭酸カルシウムと炭酸マグネシウムです。酸性の用土を中和したり、アルカリ性にしたり、カルシウムやマグネシウムの栄養補給をすることができます。

注意書き
裏の注意書きです。使用方法が書いてあります。
鉢・プランターの場合
  • 10Lあたり20~25gを施してください。
  • 種や苗を植え付ける前に、あらかじめ用土によく混ぜ込んでおきます。

苦土石灰(くどせっかい)の使い方で難しいことは、用土10リットルあたり20~25グラムを混ぜることです。用土の量はリットルで、苦土石灰(くどせっかい)の量はグラムです。

植木鉢
標準的な植木鉢の用土の量は、7号(直径21センチ)で3.5リットル8号(直径24センチ)で5.1リットルです。植木鉢に満タンに入れた場合の量です。底石を入れて、満タンに用土を入れないので、もっと少ない量で十分足ります。

バケツ
黒いバケツは、用土を混ぜるときに使っています。10リットルのバケツで用土の量を確認しやすいです。この黒いバケツに一杯分の用土に苦土石灰(くどせっかい)を20~25グラムを混ぜるとオリーブの用土ができます

黒いバケツに半分の5リットルなら苦土石灰(くどせっかい)を10~12.5グラムを混ぜることになります。用土の量は、10リットルのバケツで確認できますが、苦土石灰(くどせっかい)の量を測ることが必要です

菜ばし
苦土石灰(くどせっかい)の量を測ることが、手間がかかるので、小さじで質量を確認します。一度、確認すれば、苦土石灰(くどせっかい)を混ぜることが簡単になります

百均の菜ばしを用土を混ぜたり、植え替えに使っています。反対側が小さじとフォークみたいになっているので便利です。

ほとんど使うことのないはかりが役に立ちます。苦土石灰(くどせっかい)が600グラムありますが、鉢植えでは、すべてを使うのに何年かかるだろうか?

小さじ
小さじに一杯で何グラムになるかを調べることで、苦土石灰(くどせっかい)の量を確認します。

5杯分
はかりの1メモリは、10グラムです。小さじに1杯分では、正確に目盛りを読み取ることができません。小さじに5杯分の苦土石灰(くどせっかい)を入れて、目盛りを読むと、40グラムを指しています。

10杯分
確認のために、小さじに10杯分でも測りました。

目盛り
測りの目盛りは、80.5グラムぐらいです。誤差がありますが、小さじに1杯苦土石灰(くどせっかい)は8グラムとして使用します。

※苦土石灰(くどせっかい)の密度で簡単にわかりそうですが、苦土石灰(くどせっかい)が粉末なので、粉末の体積は変化します。実際に使う小さじで測ることで、できる限り正確に量を確認することにしました。

赤玉土
赤玉土と腐葉土6:4で混ぜるために、量を測る必要があります。小さな鉢を使うと簡単です。7号(直径21センチ)の植木鉢の量は、3.5リットルですが、底石があり、満タンに用土を入れないので、実際に必要な量は、およそ2.5リットルぐらいです。

小さな鉢は4号(直径12センチ)で0.6リットルです。赤玉土を2杯腐葉土を1杯と3分の1で、6:4に混ぜることができます。少し足りませんが、土の表面は赤玉土だけにするとキレイに見えるので、足りないときは最後に赤玉土を足しましょう

腐葉土
腐葉土も小さな鉢で測ります。少し足りない可能性があるので、山盛り1杯です。植え付けや植え替えのときに、いつも同じ道具を使うと、あまり考えなくても、簡単にできるようになります。

バケツ
10リットルのバケツに、このくらいの量です。4分の1で、ちょうど2.5リットルです。バケツは大きめですが、余裕があったほうが混ぜやすいです。

腐葉土は、ダンゴになった塊があるので、崩して混ぜる必要があります。赤玉土を先に入れて、腐葉土を後から入れたほうが混ぜやすいです。

苦土石灰
苦土石灰(くどせっかい)を入れます。用土10リットルに20~25グラムを混ぜるので、用土が2.5リットルで5~8.25グラムです。小さじに1杯で8グラムなので、軽く1杯を入れます。

腐葉土 苦土石灰(くどせっかい)
赤玉土は硬い粒になっていて粉末の苦土石灰(くどせっかい)が水で流れてしまうので、腐葉土に苦土石灰(くどせっかい)を混ぜます

オリーブ 用土
均一になるように混ぜて、オリーブの用土ができました。

赤玉土と腐葉土は、よく使う用土なので簡単ですが、苦土石灰(くどせっかい)の量を測ることに時間がかかりました小さじ1杯で8グラムとわかったので、次からはすぐに用土の準備ができます。




オリーブの苗木を植木鉢に植え付ける

オリーブの苗をビニールポットから取り出して、植木鉢に植え付けます。普通の樹木の植え付けです。特別に注意することはありません。

鉢底ネット
植木鉢の底の穴に、鉢底ネットを敷きます。百均に必要なサイズに切って使う鉢底ネットが販売されています。

底石
鉢の底に、排水性がよくなるように底石を2~3センチ入れます。底石は、いろいろな種類がありますが、どれでも大丈夫です。写真では、ボラ土(中粒)を底石として使いました。

用土
底石の上に、準備したオリーブの用土を入れます。植木鉢の半分より少ないくらい(4分目)まで入れます。植木鉢の準備ができました。

オリーブの苗木の根を乾燥させないために、植え付ける準備をしてから苗木をビニールポットから取り出します。

苗木 菜ばし
オリーブの苗木をビニールポットから取り出します。百均の菜ばしの反対側の小さなフォークで、用土とビニールポットに隙間を作ると、簡単に取り出すことができます。

根の状態
根の状態は普通です。ひどい根詰まりには、なっていません。 

土
苗木の土を崩します。土の表面は硬くなっているので、先の尖ったものが便利です。

根
根を傷つけないように注意して、土を崩します。

下側
苗木を持ち上げて、下側の土も崩します。使われている土は細かく、水や空気の通りがよくないので、すべてキレイに取り除くことにしました。

枯れることが心配で、土をたくさん崩すと苗木の根を傷つけるから、写真ぐらいの状態で植え付けると、根が密集したままの状態で、土も排水性が悪くなっているので、根腐れする可能性があります。

根洗い
キレイに土を取り除くには、根洗いすることが簡単です。バケツなどの水の中に苗木の根をつけます。

土が付いたままの写真と比べると、根が広がっていることがわかります。土が付いたままでは、根が絡まっていたりして、これからの成長に影響があります

四方八方
根は四方八方に均一に広がっている状態がよいです。向きのよくない根を剪定しました。根の状態は、樹形に大きく影響します。長い根(走り根)があると徒長枝ができやすく、他の根の成長に影響が出ます。

写真のオリーブの苗木の根は、腐れた根長い根がなく、右側に向きの悪い根が3本だけありました。根の剪定が少なくて、よかったです。

根元の高さ
オリーブの苗木を準備した植木鉢に置きます。根元の高さを確認します。植木鉢は満タンより1~2センチ下まで用土を入れるので、 苗木の根元が、そのくらいの高さにあるかを確認します。

低ければ、苗木を取り出して用土を足します。高ければ、用土を減らします。根が四方八方に広がるようにして、苗木を置くと根の成長がよくなります。

用土
根元の高さが確認できたら、用土を入れます。赤玉土は粒状になっているので、隙間ができやすいです。棒で軽く突くことによって、隙間がなくなります。

オリーブの苗木のビニールポットでの土の高さまで、用土を入れます。根元の位置は変えないことが基本です。

終わり
オリーブの苗木の植え付けが終わりました。3号(直径9センチ)のビニールポットから7号(直径21センチ)の植木鉢に植え付けました。植木鉢が大きいので、用土の量を少し少なくしました。

オリーブの苗木が小さくて安いものなので、樹形がよくないです。この状態から、美しい鉢植えにするまで2~3年は必要です。すぐにキレイなオリーブの鉢植えがほしい場合は、苗木ではなく、鉢植えで探しましょう。



植え付けの最後の仕上げ

水遣り
植え付けの仕上げは、水遣りです。たっぷり水遣りをします。植木鉢の底から、最初は汚れた泥水が流れます。底から流れる水が透明になるまで水遣りをします

排水性
用土の排水性の確認は、植木鉢に水が溜まるように大量の水を入れて、水を入れることをやめると、全体から均一に水が引くか確認します。水が引く時間も重要です。何秒とあらわすことは難しいですが、「すーーと」引く感じです。

植え付けたときの感じを覚えておくと、排水性が悪くなったことに気づくことができます

支柱
オリーブの苗木には、支柱がついていることがあります。苗木の支柱を取り付けましたが、左側の先端までは長さが足りません。

追加
支柱を追加しました。幹が細いまま、長く伸びているので、支柱がないと成長に影響がありそうです。

植え付けした後は、1週間から10日ぐらいは、直射日光が当たらない明るい日陰で管理します。根からの水の吸収が完全でないのに、強い日差しで光合成をしようとして水が不足します。

肥料は、1ヵ月後ぐらいが安心して与えることができます。環境が大きく変化しているので、様子を見ながら少しずつ与えるとよいです。 

オリーブの苗木から美しい鉢植えにするまでは、手間や時間がかかります。栽培を楽しむことのできる人におすすめです。


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