ケヤキを鉢植えで楽しむ。ホウキづくり(仕立て)は簡単です。


ケヤキは、とても身近な樹木です。公園などによく植えてあります。大きなケヤキは、春の新緑から秋の紅葉まで楽しむことのできる樹木です。ケヤキの樹形は、ホウキづくり(仕立て)が一番美しいです。竹のホウキを逆さまにした形です。

山採りした苗を鉢植えで育てる。

山採り
森林公園などで、大きなケヤキの木の近くに、発芽したケヤキの苗を見つけることができます。 ケヤキの葉の特徴を覚えておくと見つけやすいです。スマホの画像で、その場で確認することが簡単にできます。

山採りとは、自然の中にある樹木を採取することです。私有地では窃盗になるので、犯罪です。絶対にしないでください。公共の場所でも窃盗になりますが、小さな苗なら問題になることは少ないようです。場所によっては、禁止されています。希少なもので禁止されている植物もあります。

ケヤキは、街路樹としても多く利用されていて、希少性もありません。小さい苗の基準が難しいですが、樹高が20センチ以下ぐらいなら、土をたくさん掘ることもなく採取できるので、環境に影響がありません。掘った土は、できるだけ元の状態に近くなるようにしてください。

写真のケヤキは、山採りして1年間、鉢で育てたものです。3月に植え替えをしました。このまま鉢植えで育てます。鉢植えのメリットは、移動ができて、管理が楽です。庭に植えると大きくなって、剪定や落ち葉の掃除が大変です。盆栽にすると、水遣りの管理が大変で、仕事や旅行で留守にするときに心配になります。

針金を使って、ホウキづくり(仕立て)にチャレンジ

鉢植えのケヤキを、針金をかけてホウキづくり(仕立て)にします。針金を使うことは、盆栽でよく見ることで難しいイメージはありますが、ポイントさえ理解すれば、簡単にできます。専門的な方法は、細かいことがたくさん書いてありますが、樹形ができればOKです。

針金をかけるために必要なもの

ワイヤー
すべて百均で、販売されているものです。針金はアルミ製が使いやすいです。銅製のものよりやわらかく、巻き直しもできます。百均には1ミリと2ミリがあります。
  • アルミ自在 ワイヤー(2ミリ)
  • ハサミ
  • ニッパー
  • 先細ペンチ
ハサミは、枝があまり太くなければ、普通の文具のハサミでも大丈夫です。糸切りバサミは、細かい所を切るときに使っています。ニッパーは針金を切るために用意していますが、先細ペンチの根元でも切ることはできるので、なくても大丈夫です。

ハサミはあるものを使えば、「アルミ自在 ワイヤー」と「先細ペンチ」の2つを用意すれば、針金をかけることができます。200円でチャレンジでき、完成すれば、美しいケヤキの鉢植えができます。秋の紅葉が楽しみになります。

針金 長さ
山採りしたケヤキは、最初の枝分かれがなく、幹から左に太目の枝が伸びています。色が違うのでわかりやすいです。茶色の幹がまっすぐ伸びて、まだ緑色の枝が左に伸びています。

ホウキづくり(仕立て)の樹形のポイント

  1. 最初の枝分かれまでの幹をまっすぐにする。
  2. 枝分かれを、二又のYの字の形にする。

茶色の幹から針金をかけます。最初にすることは、必要な長さに針金を切ることです。どのくらいの長さで切るか、巻き方にもよりますが、巻きたい枝の長さの2倍の長さがあれば大丈夫です。短いと途中で足りなくなります。あまり長いと巻くときに針金が邪魔になります。

茶色の幹をまっすぐにして、枝のところで曲げるので、写真のように針金を曲げて2倍の長さで切ります。

巻き始め
幹の下から巻き始めます。2回ぐらい巻いて固定します。

ななめ
2回巻いた所を左手で押さえて、右手で幹の上の方向に、斜めに針金を巻きます。(右利きの人の場合)

45度
できるだけ等間隔に巻くとキレイになります。斜めの角度は45度ぐらいで巻きます。強く曲げるときは、針金の間隔を狭くするとよいです。

幹
まっすぐにする幹の部分に針金が巻けました。

枝分かれ
枝分かれのところで、強く曲げることになるので、2回巻いてから茶色の幹に巻いていきます。

幹 終わり
茶色の幹に、針金が巻き終わりました。余った針金は切ります。

曲げる
茶色の幹を曲げます。最初の枝分かれまでは、まっすぐに、枝分かれの二又はYの字になるように曲げます。ケヤキの木らしくなりました。

Yの字
キレイなYの字になりました。左の枝にも、針金を巻いて、左右均等に調節できるようにします。

巻き始め
汚い巻き方になりましたが、巻き始めをしっかり固定しないと、上手く曲げることができません。

左の枝
 左の枝にも、針金を巻きます。これで曲げたい部分に、針金をかける作業は終わりです。
 針金は、ゆるく巻いています。きつく巻くと成長して針金が食い込むことがあります。




枝を増やして、ホウキづくり(仕立て)が完成です。 

剪定
左右の枝で、葉の量が大きく違うので、剪定をして、同じくらいになるようにしました。この状態から、先端の枝を増やしていきます。最初の写真と同じケヤキに見えないくらい、樹形が変わりました。

幹や枝が元の形に戻ろうとするので、ときどき曲げ直す必要があります。針金が食い込むぐらい成長したときも巻き直しをします。水遣りのときに、注意して観察するとよいです。

新芽が伸びてきたら芽摘みをして、枝を増やしていきます。ケヤキは、新芽が芽吹きやすいので、枝を増やすことは難しくありません。山採りしたケヤキの苗の状態と、見違えるほど立派になりました。

枝を増やすために芽摘みをします。 

伸びる
針金をかけてから3週間が過ぎました。新芽がとても長く伸びています。このままでは、ホウキづくり(仕立て)の樹形にはなりません。芽摘みは、伸びた新芽を剪定することです。

写真のような状態は、新芽が伸び過ぎています。このような状態になる前に芽摘みをしましょう。芽摘みをすることで、新しい芽が芽吹いて、枝が増えます。

芽摘み
新しい枝は、幹の色が違うので、わかりやすいです。一番長く伸びた新芽を芽摘みします。枝の根元から2~3節を残して剪定します。

芽摘み後
芽摘み後の写真です。枝の根元から3節で剪定しました。節は葉が芽吹いているところです。葉が3枚目のちょっと上で剪定しました。3枚目の葉の根元から新しい枝が伸びてきます。 

短い枝
長く伸びた枝から芽摘みをします。まだ短い枝葉、そのままにして枝が伸びて少し太くなってから芽摘みをします。

枝
真ん中の長く伸びた枝を芽摘みしました。短い枝はそのままにしています。芽摘みは一度にする必要はありません。様子を見ながら、4月の芽吹きから9月ぐらいまでします。ケヤキは、たくさん芽吹く樹木なので、やり直しもできます。経験することが一番勉強になります。

芽摘み 完了
芽摘みが完了しました。様子を見ながら修正していきます。左右の枝の量が違うので、同じくらいの量になると、バランスがよくなりホウキづくり(仕立て)になります。枝がたくさん増えてくると、楽しくなります。

最初の枝分かれができてしまえば、芽摘みをしていくだけです。ケヤキは、身近な樹木で、種や苗を簡単に手に入れることができます。これからの成長の様子をブログで紹介していきます。



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