大きなどんぐりからクヌギの木を育てる。
どんぐりの中でも大きくて、立派なクヌギのどんぐり。インテリアや工作など使用方法がたくさんあります。一番人気のあるどんぐりです。クヌギも子供たちには、とても人気の木です。夏休みの昆虫採取で、クヌギの木を見つけることがカブトムシやクワガタを採取できる近道だからです。クヌギのどんぐりを植えて、クヌギの木を育てることも楽しむことができます。大きな木も種から発芽して、長い時間をかけて成長していくことを学ぶことができます。どんぐりが、すぐにできるようにならないことや、樹木は寿命が、とても長いことも理解できます。
どんぐりは、発芽しやすいので5個ぐらいあれば、秋に土に埋めて、春には発芽します。水遣りをして大切に育てることが、よい経験になります。大人でも、生活に緑があることでリラックスできたり、季節を感じることができます。
クヌギの木はとても大きくなります。樹高が15~20メートルぐらいまで成長します。広い庭があるなら、庭に植えてもよいですが、鉢植えで小さく育てるほうが、身近に飾ることができます。どんぐりから鉢植えのクヌギを簡単に作ってみましょう。
どんぐりを土に埋める
どんぐりを土に埋めることが種蒔きになります。秋にどんぐりを拾ったら、すぐに蒔いたほうが発芽しやすいです。準備するものは、鉢と土だけです。鉢は写真のものは6号の鉢です。直径が18センチぐらいの鉢です。土は園芸用の土なら、どのようなものでもよいです。「花や野菜の培養土」が安く販売されています。鉢はホームセンターや雑貨屋、百均などで気に入ったものを選ぶと水遣りも楽しくなります。土は、他に使う予定がない場合は百均で買うと、量が少なくて便利です。
百均で販売されている「種まきの土」です。約2Lの量なので使いやすいです。
前日に、どんぐりを水につけて発芽しやすくします。
鉢に土を入れます。半分よりちょっと多く入れましょう。
土の上に、どんぐりを均等に置いて、上から2センチぐらい土をかけます。
ジョウロで、たっぷりと水遣りをします。発芽する春まで、明るい日影(直射日光が当たらない場所)に置きます。表面の土が乾いたら水遣りをします。秋の晴れた日なら毎日1回、冬は2~3日に1回ぐらいです。春になって暖かくなると、発芽します。植え替えをすると大きく成長します。
クヌギを鉢植えや盆栽にして楽しむ
クヌギはとても丈夫な樹木で、適当な水遣りでも枯れることなく、成長します。発芽したクヌギをプランターに植え替えました。成長の早いクヌギは、丸い鉢では、すぐに根詰まりします。プランターなら横に伸びて根詰まりしにくいです。縦に長い大きな葉が特徴です。たくさんのクヌギの木があります。クヌギも黄色や褐色に紅葉します。地味な紅葉ですが、山や雑木林で見ると、心の落ち着くような雰囲気です。
このプランターのクヌギは、大きくならないように剪定や芽摘みをしました。鉢植えや盆栽の素材にするためです。幹が曲がっているのは、プランターの片側をブロックで高くして、プランターを傾けていたからです。盆栽の技法です。
葉が大きくて、バランスがとても悪いです。クヌギは盆栽にすることは難しいのだろうか?いろいろ調べても、クヌギの盆栽についての情報は少ないです。同じどんぐりではコナラの盆栽の情報が多くあります。
クヌギを種から発芽させて、2年間育てました。葉の大きさが小さくなれば、盆栽になると信じます。クヌギの盆栽でカブトムシと一緒に写真を撮りたいです。
クヌギを植え替えて、小さな鉢植えや盆栽にする。
プランターのクヌギの木です。大きくならないように、剪定と先端を芽摘みして育てました。枝分かれもできました。小さな鉢植えや盆栽にするために、植え替えをしていきます。植え替えをする理由は、2つあります。1つは、小枝を増やして、樹形をよくすること。2つ目は、葉の大きさを小さくすることです。小枝が増えると葉の数が多くなり、葉の大きさも小さくなります。
根の剪定をしっかりやって、樹形をよくします。根の状態は、樹形に大きな影響を与えます。根が八方に広がっていると、樹形も枝が八方に広がり小枝も増えます。植え替えは用土の交換の効果もありますが、根の剪定が一番の目的です。
植え替えるための鉢はポリポットにしました。樹形がよく成長したら、キレイな鉢に植え替えます。次の植え替えのときにポリポットは簡単に植え替えできます。ポリポットにハサミでスリットを4箇所入れました。排水性がよくなります。根が底で巻くサークリング現象も防止できます。
用土は赤玉土と腐葉土を7:3の割合で混ぜたものを使います。
根の剪定が大切な作業なので、集中してできるように準備をしっかりします。水を入れる洗面器を用意して、根を乾燥させないように注意します。
クヌギを取り出すときには、小さなスコップが便利です。百均の商品ですが、ステンレス製で錆びにくいです。普通のサイズのスコップでは、根を傷つけるかもしれません。
盆栽道具の熊手の代用品で、フォークを使っています。ステンレス製です。表面土が硬く固まっているので、フォークで崩します。
根の剪定① クヌギの根はとても太くなります。幹の2倍くらいの太さです。枝を増やして、よい樹形にするには直根を剪定して、横に伸びる側根を大切にします。
直根をどのくらい剪定するかは、根の状態や木の大きさによって決めます。直根の曲がっている上ぐらいで剪定したいですが、側根が少なくて、とても細く、木の樹高が30センチぐらいあるので、直根を長く残しました。
直根を短く剪定すると、植え付けた樹木が倒れることがあります。盆栽では針金などで鉢に樹木を固定します。次の植え替えで側根が太く成長していれば、直根を短く剪定します。1回の剪定で短くする必要はありません。
根の剪定② プランターで育てたので直根が底まで伸びて、90度に曲がっています。丸い鉢では根が巻いたり、こぶのような塊になることもあります。
90度に曲がっている上で剪定しました。横に伸びる側根は、ひげ根の状態で、とても少ないです。ちょっと心配ですが、クヌギは丈夫な樹木なので枯れないです。
根の剪定③ これも直根がキレイに直角に曲がっています。
直角に曲がっているところの上で剪定しました。土がついてよく見えませんが、細い根ばかりで土を落とすと、一緒に根もちぎれそうです。
根の剪定④ 幹の太さの3倍はある太い直根です。直根から枝分かれした根が長く伸びています。
太い直根を半分に剪定しました。横に伸びる側根が多くあります。
根の剪定⑤ 直根の先端付近が塊になっています。樹高が20センチぐらいで小さいので、直根を短めに剪定しました。
側根が細いですが、八方に伸びています。太く成長すれば、よい根の張り方になります。これからの成長が楽しみです。
根の剪定を①から⑤まで、すべてのクヌギで説明しました。根の剪定は、枯れることが心配になります。実際の剪定の様子と、その後の成長を見れば、少し安心して剪定できます。
ポイントは、直根を剪定することです。植え付けたときに、クヌギが倒れないくらいに残すとよいです。倒れそうになったら、添え木をしたり、針金で固定します。
根を剪定したクヌギを、鉢に入れて用土を入れて植え替えが終わりです。向きや傾きを、いろいろと考えながら植え付けることが一番楽しい作業です。植え替えをした後は、たっぷりと水遣りをして明るい日陰で管理します。
クヌギの葉の芽吹き
植え替えをしたクヌギが葉が芽吹いてきました。植え替えは、新しい芽が少し膨らんだ3月~4月にすると、その後の葉の芽吹きで上手く植え替えができたか判断しやすいです。根を剪定したので水を吸収する力が弱くなっています。毎日の水遣りが大切です。根の剪定を多くすると、葉の芽吹きが遅くなったりします。注意して観察しましょう。
一番大きなクヌギです。葉の大きさがこれ以上大きくならないほうがよいです。樹木の大きさと葉の大きさのバランスが重要です。枝はある程度あるので、小枝が増えると、よい樹形になりそうです。
枝の向きが悪いですが、葉が多く芽吹いています。葉が数が増えると、一枚の葉に与えることのできる栄養が少なくなるので、葉の大きさが小さくなります。小枝が増えそうな雰囲気があります。
左の葉が大きく成長しています。右の枝の葉が伸びて枝ができそうです。幹から直接葉が芽吹いてなく、短い枝があります。
木の大きさが小さく、葉も小さくて、バランスがよいです。ポリポットの大きさは直径12センチで4号の鉢ぐらいです。このまま枝が増えると、よいミニ盆栽になります。
右の枝に葉が増えると、よい雰囲気になります。クヌギの葉は大きくて細長いです。クヌギの木の大きさに対して、葉の数が多いので、この段階では順調に栽培できています。
奥の大きな2つのクヌギは、樹高が30~40センチぐらいの小さな鉢植えにします。前にある3つは、ミニ盆栽になるように育てます。
これからのクヌギの育て方
小さな鉢に植え替えたので、水遣りをしっかりします。根もまだ成長していないので、水遣りを忘れると、枯れる可能性があります。クヌギが丈夫な樹木なのは、太い直根に、たくさんの栄養を蓄えているからです。直根を剪定したので水切れすると、弱ってしまいます。先端の芽摘みをします。樹木は先端が伸びて成長します。樹高を維持するために、先端の伸びる芽を摘みます。芽を摘まれて、2番目や3番目の枝が伸びると、樹形もよくなります。
育て方のポイント
- 土の表面が乾いたら、底から水が流れるまでたっぷりと水遣りをする。
- 先端の芽摘みをして、樹高を維持する。
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